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Leurvi ルルヴィ  作者: Shax91090


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第5章:フットボール戦士

対峙が始まろうとしていた。

ベン・カイジェン対彼の父、カモティ・カイジェン。

周囲の木々が、二人の闘士から放たれる圧力に揺れ始める。

地面がわずかに震える。

ベンは集中を保っていた。

視線を父から離さない。

彼は最後まで戦い抜く決意を固めていた。

一方、カモティは完全にリラックスしたままだった。

まるでこの戦いが、まだ真の脅威ではないかのように。

彼はわずかな笑みを浮かべて息子を観察する。

「その眼差しが気に入った。やる気と決意が感じられる。私が助けてやろう……」

カモティはエネルギーを伸ばした。

「レム!」

巨大な結界がベンとカモティの周囲に形成される。

ベンは驚いて周囲を見渡した。

「何をするんだ?」

「この結界を張った。これで誰も我々のレムを感知できなくなる。誰も……母さんさえも、我々が戦っていることを感じ取れない」

カモティは戦闘態勢を取った。

「さあ、来い、息子よ!」

ベンは彼の意図を理解した。

「なるほど……ありがとう。誰にも知られずに、お前を倒してみせる!」

二人は戦闘姿勢を取った。

圧力が著しく高まる。

少し離れた高台の岩場から、ジョプリとレイがその光景を見守っていた。

二人とも友人の身を案じて緊張している。

ジョプリはレイに向き直った。

「自信あるか、レイ?」

レイは視線をベンとカモティに固定したまま答える。

「全くない。衝動で挑んだんじゃないだろうな。相手は恐らく世界最強の男だぞ」

突然、背後から女性の声が響いた。

馴染みのある声だ。

「相変わらず分析が的確ね、レイ。一緒に仕事ができればいいんだけど」

レイは凍りついた。

信じられない。

ゆっくりと振り返る。

全く予想していなかった人物が立っていた。

ララ。

疎遠になっている彼の姉だ。

しかし彼女は一人ではなかった。

隣には恋人のビネルシー……

そしてジョプリの元恋人、ユリアがいた。関係が最悪の形で終わった相手だ。

レイとジョプリにとって衝撃は即座だった。

最悪の敵たちが現れたのだ。

しかも三人ともフィッシアーノの一員である。

「ララ……ビネルシー……」

ジョプリは続いてユリアを見つめた。

「ユリア……」

彼女の視線は怒りに満ちている。

ジョプリが他の女性と浮気した件で、今も深い恨みを抱いているのだ。

声は氷のように冷たかった。

「黙れ。まだ生きてるの? 私が自分の手で殺してやる」

ジョプリは彼女の反応に驚かなかった。

「まだ相当恨んでるみたいだな」

レイは姉に向き直った。

「ララ、何しに来たんだ?」

ララは微笑みを浮かべて答える。

「休暇から戻ってきたの。近くで用事があって来たら、何と? ボスのカモティが息子にボコボコにされるところじゃない! アハハ!」

ララの嘲るような笑い声が、すぐにレイとジョプリを怒らせた。

ベンへのいかなる嘲りも許せない。

「黙れ! ベンを過小評価するなよ、分かったか、ララ?」

ビネルシーがレイの前に立ちはだかる。

二人は長年のライバル関係にあり、会うたびに争いを起こす。

「俺の妻を侮辱するな、生意気な小僧が」

レイは一歩も引かない。

「お前には関係ない、手先め」

ビネルシーは微笑む。

「相変わらず生意気だな、レイ。完璧だ。ボスがベンを潰した後、俺がお前を相手してやる」

レイは拳を握りしめた。

「何を待ってる? 今すぐ決着をつけようぜ」

ジョプリはレイをよく知っている。

彼が本気で戦闘を仕掛ける可能性を十分理解していた。

だが今はその時ではない。

優先すべきはベンだ。

彼は友人に向き直った。

「レイ、抑えろ。今はその時じゃない。ベンを支えなきゃ」

ララも介入した。

「やめなさい、二人とも。私は戦闘を認めないわ。私たちは家族よ」

レイは怒りを飲み込み、再びベンとカモティの方を向いた。

「分かった」

そして視線を戦いに固定する。

「レム!!」

ベンはレムを発動し、父に向かって突進した。

最初の一撃はパンチだ。

カモティは肘でそれを受け止める。

ドォォン!

衝撃で地面が揺れた。

しかしベンは相手に一瞬の隙も与えてはならないと分かっていた。

即座にパンチを連打する。

カモティは容易にそれらを受け流す。

そして今度は彼が攻撃に転じた。

膝がベンの腹を打ち抜く。

「ガァァッ!」

ベンが痛みに叫ぶ。

カモティは止まらない。

膝蹴りに続いて頭へのキックを繰り出す。

ベンは後方へ吹き飛ばされた。

だが倒れはしなかった。

地面に着地し、すぐに父へ向かって跳びかかる。

その瞬間、カモティはベンの視界から消えた。

次の瞬間、彼は背後に現れる。

バァン!

後頭部への一撃。

今度こそベンは倒れた。

カモティは息子を見下ろす。

「これだけか、ベン? サッカーのせいで訓練を怠ったな」

レベルの差は歴然としていた。

ジョプリとレイも、深い失望とともにそれを認めた。

一方、ララ、ビネルシー、ユリアは状況を見て喜んでいた。

ジョプリは友人を心配そうに見つめる。

「お前の言う通りだ、レイ。レベルの差が大きすぎる。介入しないと約束したけど、これじゃ……」

レイは答えなかった。

戦いに見入ったまま固まっている。

表情がすべてを物語っていた。

二人のうち最も心配しているのは彼だ。

彼にはきっと計画があるはずだ……今の結果がどうであれ、ベンは……

カモティは息子に容赦しなかった。

「レムの威力と最初の一撃だけで、お前が太刀打ちできないのが分かった」

視線を厳しくする。

「今のお前では何かを要求する立場にない。フィッシアーノにいる資格もない!」

ベンはゆっくりと起き上がった。

口元の血を拭う。

だがこの状況にもかかわらず……

彼は微笑んだ。

切り札を使う覚悟ができたのだ。

「その通りだ。今のおれは失格だ」

ベンは目を上げて父を見つめる。

「だが、サッカーのせいで緩んだと思ってるなら……それは違う」

拳を握りしめる。

「サッカーのおかげで、おれはより強くなった!」

エネルギーが体から放たれ始める。

地面が震える。

足元に小さな亀裂が走る。

ジョプリが目を見開いた。

「何をするつもりだ!?」

ベンは叫びを上げた。

「フットボール戦士!!」

体から放たれるオーラがますます強くなる。

徐々に体に模様が浮かび上がる。

草の模様と、サッカー場のタッチラインのような白い線が顔に描かれる。

オーラが緑色に変わる。

目も同様に。

これがベンの秘密の奥義だ。

彼が自らの力を確信できるもの。

レイは驚きをもってその変化を見つめた。

「信じられない! いつからこんな変身をマスターしたんだ!?」

そして見たものを分析し始める。

「肉体と精神のレムで、現在の自分と反対の存在になれる。それに他のレムが伴う」

彼は続ける。

「構築のレム。攻撃を想像し、無から物を作り出すもの……この三つを同時にマスターするのは難しいが、彼はそれを確信を持ってやっている」

ララも感心した様子だ。

「わぁ……なかなかやるわね」

ビネルシーもベンを見た。

「そんな力があるとは知らなかった」

一方、カモティは余裕を保ったままだ。

「分かった。力は増したな。だが何も変わらない。動きを見せてみろ」

ベンは再び姿勢を整える。

「よし」

彼は走り始めた。

しかしその走り方は独特だった。

ボールをドリブルするサッカー選手そのものの動きだ。

ゆっくりと始め、

徐々に加速し、

ゆっくり……

中くらい……

そして非常に速く加速する。

数秒でベンはカモティに到達した。

キックを放とうとする。

カモティはかわす。

しかし何かが彼を乱していた。

ベンの速度だ。

若者はすでに父の動きを予測していた。

カモティが背後に回ることを知っている。

ベンは草に覆われたレムの球を放つ。

カモティはそれを手のひらで破壊する。

だが掌を見ると……

わずかな擦り傷がついていた。

カモティは微笑む。

「悪くない……悪くないぞ」

ベンは決意の笑みを浮かべた。

「まだ何も見せてない。言ったろ……おれがお前を倒す!!」

再び攻撃に転じる。

「電光ステップオーバー!」

ベンは再びドリブルの走り方で駆け出す。

カモティの前に到達し、ステップオーバーの動作を真似る。

ステップオーバーとは、素早く足をボールの周りに回して方向転換をフェイントする技術だ。

ベンはカモティの前でそれを使い、左へ方向を変える。

しかしあまりに速く、すぐに元の位置に戻った。

父の正面に戻り……

腹に拳を叩き込む。

今度はカモティはかわせなかった。

受け止めもできなかった。

ドォォン!

「当たった!!」

レイとジョプリが即座に喜ぶ。

カモティは後方へ吹き飛ばされた。

だがベンは止まらない。

今度はシュートの動作を真似る。

レムの球が足から放たれる。

ベンは父を見据える。

「これで勝った!!」

彼は蹴った。

攻撃が一直線にカモティへ向かう。

衝撃の威力は、戦闘開始時に張られた結界を破壊するほどだった。

ベンは勝ったと思った。

だが同時に、その結果を忘れていた。

結界を壊したことで、レムが感知可能になってしまったのだ。

今や誰もがそれを感じ取れる。

メイ、マギー、ミナ、マックス、ヴァロン、リスター、ウェン、グレイ、キズ……

友人たち全員が、解き放たれたベンのレムの力を感じ取った。

だがそれだけではない。

メリ……

ベンの母もまた、何が起きているかを理解した。

表情が変わる。

激しい怒りに満ちる。

メリは椅子から勢いよく立ち上がり、事務所の窓を開けた。

「ベンとカモティが戦っているのを感じる……」

信じられない様子だ。

「冗談でしょ!?」

メリはリソナに向き直る。

「リソナ、少し席を外すわ!」

それ以上待たず、メリは窓から飛び出し、戦闘地点へ向かった。

戦闘の場では、煙が岩を包んでいる。

ベンは息を切らしていた。

その攻撃にすべてを注ぎ込んだのだ。

ジョプリとレイは、戦いが終わったと確信していた。

「よくやった、ベン! あの攻撃の後で意識を失ってないわけがない!」

「勝利だ!!」

彼らは歓声を上げる。

だがララがすぐに現実を突きつけた。

「相手が誰か忘れてるの?」

煙を見つめる。

「カモティ・カイジェンよ。世界最強の男。誰も彼を倒せないし、意識を失わせることなんてできない」

煙が晴れ始める。

人影が現れる。

徐々に……

カモティの姿がはっきりした。

彼はまだ立っていた。

無傷に近い。

わずかな擦り傷と、わずかに破れたジャケット以外は。

ベンは固まった。

カモティは息子を見つめる。

「よくやったな、息子よ。さっき言ったことは謝る」

ベンは目を疑った。

「ありえない……」

カモティを見る。

「ありえない! 何ともないだと!?」

顔に驚愕が浮かぶ。

ベンはその攻撃にすべてを賭けていた。

そして今、息も絶え絶えだ。

カモティが歩み寄る。

「ベン……」

視線が変わる。

「お前には、宇宙を征服する男の力を少し見せてやる価値がある!」

黒と白のオーラがカモティを包み始める。

ベンは即座に理解した。

父が本気を出すつもりだ。

ベンはどうやって切り抜けるのか?

続く


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