表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サラリーマンの異世界奮闘記(仮)  作者: アリス工房(仮)
69/72

68.王都へ向けて

いつもお世話になりますアリス工房(仮)です

旅の疲れは全く無いのだが本日はアイテムSHOPユーリで一泊する。普段定期的に通信システムで連絡を取り合ってはいるが面と向かって話すのは町を旅立って以来なので細かな近況等を報告し合う。


二人のエルフさんも三姉妹に歓迎され俺が戻ってくる頃にはかなり打ち解けていた。ミュンさんは弓を使うのでミシェルさんと気が合うのか弓矢談義に盛り上がっている。レイチェルさんは休肝日開けのおねいさんに拉致され既に晩酌につき合わされている始末。


お子さま二人は甲斐甲斐しくも宴会準備をマリーさん&るるえもんと共にせっせと働いている様で、本日の料理はみんな大好きカレーライスである。その辺は予想通りと言うか、アイテムウインドウの中にあるカレーフォルダは常に大量のストックがある為大人数で食事をする時に重宝される万能食なのだ。


ミシェルさんがベロンベロンに酔っぱらう前に宴会途中ではあるが今日あった出来事を掻い摘んで説明しこれから俺たちが進むべき道を皆で話し合う流れとなった。マリンさんは新組織(紅騎士団)立ち上げの準備がある為、本日の宴会は欠席。何時もながらあの御方には頭が上がりません。


「………と言う事になりまして。何とか少数ではありますが協力を得られそうです。ただし、これから王都に向かって本格的な交渉を行います。この辺はマリンさんに丸投げな所もありますが旨くいくのを願うばかりですね」


「それは本当かナツメ殿!我々があれだけ面会に訪れても断られたのに交渉手段があると言うのか?」

門前払い体験者のレイチェルさんが驚きながら質問する。


「詳しくは分かりませんが、マリンさんは面会には必ず応じてくれると仰ってました。ですが、そこから先は交渉次第とも言ってますね」


「面会だけでもかなりの進歩だよ。やはりナツメ殿に頼んで正解だ」

ミュンさんも安堵の溜息をもらす。


「あのお~。何でマリンさんは面会が必ず応じられると自信を持って言えるのかしら~?」

ミシェルさんの間延びする声が部屋の奥から聞こえる。今日は未だお酒を飲んでおりません。


「何でも切り札があるそうです。詳しくは俺にも教えてくれませんでしたが」


「紅騎士団のメンバーって、戦場にいた第六騎士団なのよね。エルフ国のメンバーはどうするつもり?」

ほんのり顔を赤らめながらワインを嗜むおねいさんは優雅に質問する。


「それについては、守衛騎士団並びに各方面から選抜した人選を宰相様は考えていらっしゃる。ですが、人数はそれほど集められるかと言われると厳しいかも知れない」


リゲル宰相や隊長達と話し合う中で連合軍を作る案が出たのだが、そもそも連携訓練などこの短期間では出来ないのと纏める物がいない!隊長・団長等どちらが上でどちらが下に等必ず揉めるだろうとも話していた。恐らくは、両軍が別々で進軍し同時刻に攻撃を開始する流れが自然では無かろうかとも話した。もし、連合軍が立ち上がった場合は少なからず必ず支援する約束も決められた。後は獣人国の返答次第なのだが………


「明日は王都に向かうのですね。これはカレーを沢山食べてえーきを養わなければなりません!」

そう仰ったユーリちゃんは既に五杯目に突入している。


「……………ユーリお姉ちゃん応援するね」

その食べっぷりにアリエッタちゃん(妹)は陶酔している。



その日は皆に紅騎士団結成について話たのだがすべては切り札を持つマリンさんが交渉の鍵を握っているのだけは確かだ。

俺たちの立場がどうなるのかはこの先の交渉次第と言った所か!


獣人国王都までの道のりは転移クリスタルにて移動したい所だが転移魔法陣の登録を行っていないので一足先に王都近隣にある目立たない場所に借り設置した。片道三時間程の工程並びに設置場所の選定を俺一人で行った為にその日はそれで終わってしまった。残されたメンバーは観光と美味しい食事を堪能した様です。周囲に魔物の気配は感じられないが森の中なので不安である。出来れば王都の中に早めに設置したいものだ。


今回王都に行くメンバーは、俺達とマリーさん、レイチェルさんミュンさんのエルフ騎士コンビ並びに元第六騎士団副隊長のルシオの八人とかなりの大所帯だ。転移後は馬車で移動する予定。徒歩でそのまま王都入りするのはあまりにも不自然すぎると言われ急遽マリンさんが手配してくれた。やはり出来る女性は違うのだ。


「それでは転移をします。多分転移酔いすると思いますが我慢して下さい」


一様に緊張する転移初心者の面々は真剣な顔で頷く。一方、転移上級者?のユーリちゃんは早くも未だ見ぬ王都に思いを馳せる。

「すごく楽しみです。きっとおいしい食べ物があるに違いありません!これは要チェックなのです」


「遊びに行くわけじゃないからなユーリ!」


「分かっています。交渉が旨く行った暁には大手を振って食べ歩くのです」


交渉が成功すると信じて止まないお子さまの為にも旨く行くのを願うばかりだ。



獣人国王都シンティア。小高い丘の頂上に城がそびえ立ち堅牢な城壁が周囲を囲む。又、麓には城を中心に町が取り囲んでいる。前回は遠目からその景色を眺めていたがあまりのスケールの大きさに度肝をぬかれる。城までの道のりがかなりの距離で徒歩での移動は困難な気がする。副隊長のルシオに聞いた話だと城門までの道のりは基本馬車か馬で移動するらしく歩いての移動はあまり行わないらしい。又、町の規模が大きい為に各所に守衛騎士団が駐在する建屋が東西南北の四カ所に設置されている。この辺はエルフ国にも言えるが王都を守るのに必須なのであろう。



ガディウス・ギルベルトが現在の国王で、その出で立ちから獣王とも呼ばれ長きに渡り君臨している。又、第一騎士団隊長。ゼラード・ガルムは獣王の右腕と称され数々の偉業を成し遂げ民衆からは英雄騎士と呼ばれている。


ルシオが操る馬車に乗り込み城へ向かって走らせている中、念話で呼びかける声が聞こえる。


(無事王都に入れたのは良いけど朝からずっと気になっていることがあるわ)


(私もです)


(ああ、俺も気になります)


(…………)

無言で読書に励むるるえもん。その目は鬼気迫る雰囲気だ。


朝から気になっている人物は新緑のマントにフードを目深にかぶり只一点を見つめている。その表情は何処か思い詰めた顔つきで話しかけるなオーラ満載で正直怖いです。


(王都に何かあるのでしょうか?)


(分からん。話しかけづらい雰囲気がビシビシ伝わってくる)


(そうね、これはそっとしておいた方が良さそうだわ)


エルフ二人も緊張した趣で何も言わずに只だまって座っている。


もの凄く居心地が悪い中馬車に揺られること数刻、漸く城門らしき物が見えてくるとルシオがまもなく到着すると言ってきた。


城門には当然門番らしき屈強な獣人が二人、フルプレート姿で佇んでいる。そのうちの一人がこちらに歩いてくると御者役のルシオが馬車から降りて何やら書状らしき紙を懐から取り出すと門番に渡した。すると、急に態度が激変した門番は急ぎ城門を開けると緊張した表情を浮かべながらこちらを見つめている。


馬車の中とか確認しなくて良いのか?それに門番のあの態度…………ルシオは一体何を渡したのだろうか?


そんな疑問を抱きつつ城門をすんなり通された俺達はそのまま城の入り口に入ると他の騎士に案内されこれまた一際豪勢な造りの応接室へ通された。


エルフ国の応接室も豪勢であったが、こちらも負けず劣らず豪華なまでの調度品の数々。質の良さそうなテーブルにイス、また床には高そうな絨毯が敷かれている。


待たされること数十分、俺達は何とそのまま獣王がいる王の間へ案内される。てっきり騎士団の隊長あたりが部屋にやってくるものとばかり思っていたがこれには驚いた。何故?とこの時は思ったのであるがこの後、マリーさん切り札と呼ばれる行為が発動されるとは道すがら歩いている俺は未だ知らない。



















サラリーマンは獣人国の王相手に奮闘します。





皆様の暇つぶしに少しでもなれれば幸いです

それではまた次回

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ