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サラリーマンの異世界奮闘記(仮)  作者: アリス工房(仮)
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49.天使再来

いつもお世話になりますアリス工房(仮)です



今回はお伝えした後編になります。


プロローグを合わせると五十話まで続けられた事に驚いています。今後とも精進して行きますので、お付き合いの程宜しくお願い致します。

次の日の朝!


朝一番にギルドへ趣き一連の話をマリンさんに説明した。場所は誰もいない会議室!この前と同じ所だ。


話の内容だが、三姉妹に業務委託を説明した事と恐らく了承してくれたこと。それから、俺達の本来の目的も包み隠さず話した。始めは半信半疑であったが、聞いている内に色々と質問されながらもどうにか終わりを向える。


「話の内容が大きすぎて混乱していますが、概ね理解出来ました」


「いきなり押し掛けて突拍子もない話に、混乱されたと思いますが全て真実です。それと、話しておいて何ですがこれは内密にお願いします」


「そうですね。この話は私の胸にしまっておきます。実を言うと、あなたと出会ってからですが、こうなる気が何となくしていました」

諦めにも似た何処か哀愁漂う笑顔に、巻き込んでしまった事に深く謝罪し今後も協力して貰えるか立ち上がって再度頭を下げてお願いする。


「頭をお上げ下さい。私はナツメさん達の味方です。協力は喜んで致しますよ」


「そう言って貰えると嬉しいです。今後とも宜しくお願いします」


この後は、引継ぎの話や三姉妹の商業ギルド加入手続きや冒険者ギルドへの対応など俺達が解らない手続きを全て引き受けてくれたマリンさん。本当にこの人に出会えて良かった。


この世界に来て思ったのだが、ユーリと出会ってから今まで出会う人が皆良い人すぎる!あいつのスキルのお陰なのかもしれない。そんな事を思いながら店に戻ると三姉妹の姿が見られる。


「ただいま戻りました」


「おかえりなさ~い」

元気な声とともに店の前ではユーリとアリエッタちゃんが売り子をしている。


「昨日はありがとうございました。姉妹を代表してお礼を申し上げます。それから、昨日お話しされていた事ですが、今日皆で話し合って決めました。私達でよければ喜んで協力します」

綺麗なお辞儀とともに挨拶するミシェルさん。お酒を飲まなければおっとりとした綺麗なおねいさんなのに………実に残念だ。


「商売を引き継ぐと言っていたが実際何をすれば良いのか分からない。教えてくれ」


「明日は商業ギルドへ行きます。三人の登録と今後の仕事内容を説明するとの事でギルドのマリンさんに話は付いてます。なので、明日もう一度店に来て下さい。話はそれからですね」


「ねえさんもそれで良いかな?」


「ええ。分かったわ」


「じゃあ今日は、体験実習も兼ねて売り子と会計の練習でもしましょう。二人とも教育係を宜しくね」


「任せて下さい。九九はますたーしました!はっぱ六三なのです」


「六四な!」


「うーーー!間違えました」

真っ赤になるユーリちゃん。九九マスターは未だ遠い。


後ろでは、おねいさん主催の簡単な計算問題をミシェルさんとマリーさんが勉強中だ。これは、引継以前にもやることが多い気がする。


教育実習で問題点も浮かび上がってきた。識字と計算がやはりネックになってくる。三人とも多少は読み書き計算ができるのだが、読むのは出来ても字があまり書けない。計算は出来るが桁が増えるとお手上げ状態になる。予想はしていたが、短期間で解決するにはあの人の力が必要になってくる。そう、あの人だ!


そう思った俺は、大声で叫ぶ!

「るるえも~ん!助けて~。困っているよー!るるえも~ん」

何度も大声で叫ぶ俺を、どん引きしながら見つめる女性陣。


「るるえも~ん!」

何回かの呼び声に興味を持ったのか、ユーリちゃんも意味も解らず参加する。


    「「るるえも~ん助けて~」」


暫く呼び続けると後ろからご立腹なあの人が現れる。


「誰がるるえもんですか!おかしなあだ名はやめて下さい」

プンプン丸のルルベルさんが御降臨である。


「あっ!るるえもんさん」


「待ってましたよ、るるえもん。さあ、どうぞこちらへどら焼きも用意してます」


いきなり現れた人物に三姉妹は驚いている。

「ナツメさん。この方はどなたですか?」


「この人は、依頼主(代行)天界人のるるえもんさんです」


「違います!ル・ル・ベ・ルです」

全否定のるるえもん。


わたくしはネコ型ロボットではありません」


「それで、どんな御用件で私をお呼びになったのですか?」

真顔で、至近距離質問(おねいさんの必殺技)をする天使様。


「お願いがあります。三姉妹にスキルの付与を行使して下さい」

ルルベルさんに事の成り行きと今後の活動方針。並びに現状の問題点と解決案をまくし立てる様に説明する。


「はぁ、そう言う事ですか。スキルの付与は本来、他の種族より身体的に劣る人族のみに与えられる特殊能力です。獣人族の方に付与するのは………ですが、ナツメ様達が何時までもこの町に滞在するのは依頼にも支障がでますし………」

考え中の独り言がダダ漏れのるるえもん。


暫く考えた後、ようやく結論付いたのか話し始める。

「こ、今回は特例です。………それでは、今から三人様のスキル枠をしらべ……」


「ちょっと待って下さい」


「ほえ、まだ何か悪巧みでも?」


「し、失礼な!もう一人スキルの付与をしたい人がいるので待って貰えますか」


「ナツメ様が信頼している方であればかまいませんが………」




言うが早く、商業ギルドへ赴き業務中のマリンさんを強引に拉致してくる。

「な、ナツメさん!意味が解りません。な、何なんですか?」

三姉妹の横に座らされたマリンさんは現状を把握出来ずに困惑している。


「準備は宜しいですね。それではスキルの枠を確認後、付与を始めます」

それだけ言うと手にはお馴染みの石版を召還させ、何やらごにょごにょと呪文を唱えている。


今回三姉妹とマリンさんに付与したスキルはこれだ!


・全言語自動解読


そう、手っ取り早く俺の世界の問題集で勉強及び電子計算機のマスターが目的である。

それから、アイテムウインドの旧型であるアイテムBOXも併せて説明する。


旧型タイプと呼ばれるこの装置は、単純に持ち運びが不便の一世代前の会社が使用している旧式だ。大きさは、某家庭用ゲーム機くらいのサイズで用途は同じである。また、マリンさんにはガントレットタイプのアイテムウインド(これも旧式)を渡している。これは、通信システムも兼ねているので物品管理もサポート目的でお願いしてある。三姉妹には通信システムのみが使用可能なガントレットを渡すことで、何処でも連絡が取れる様に心掛けた。


「驚きました。人族のテクノロジーは凄いですね」

左手に装備されたガントレットをマジマジと見つめながら仰るマリンさん。


「勘違いしないで頂戴。人族が凄いのではなくて、ナツメ君がいつも不思議アイテムを持ってくるのよ」

私達は普通よ!とアピールするおねいさん。


「ははは………まあ、これで大まかな話の流れは理解して貰えましたよね」


そんな話をしていると、横から慈愛に満ちた笑顔を振りまきながら両手を前に付きだしおねだりポーズのるるえもんさん。

「ナツメ様。わたくしもご褒美が欲しいです」



両手の中に、そっと置いてあげる………どら焼き!



「もー。だから私はネコ型ロボではありません!………どら焼きは好きですけど」

口を尖らせながら抗議する顔が拗ねた感じで可愛らしい。やはり、この人は俺のドS心をくすぐる。


「ルルベルさんにも連絡手段として通信システムを差し上げます。今は持ち合わせが無いので次回でも良いですか?」


「アイテムを収納できるのも欲しいです。あれは、個人的に興味があります」


「わ、分かりましたから。ミランダさんみたいな詰めよりはやめて下さい」


「あらっ。失礼ね、私はそんな事しないわ」

いいえ、おねいさんの方が後十センチは近いです。


「では、貰えるまで私もここに残ります。このまま帰るとはぐらかされそうなので滞在します」


「信用無いな~」

ちっ、見抜かれていた。やるな!るるえもん。


「はい。は~い!と言う事は、暫くは皆でお勉強するのですね」

元気に手をあげるユーリちゃんは珍しく勉強の話をしてくる。


「そうなるな。ユーリもアリエッタちゃんに負けないように勉強しろよ!」


「お姉ちゃんは妹のお手本になるのです」

腰に手をあてながら胸を張るお子さまを、羨望の眼差しで見つめるうさぎっ子。

「…………ユーリお姉ちゃん。色々教えてね」


「お任せ下さい。九九は得意です!三、二が六なのです」




アイテムSHOPユーリは女性陣に囲まれて賑やかである。これからの事を考えると問題点は山済みであるが、何とかなるであろう。そんな事を考えつつ、今日の夕ご飯は騒がしくなるなと思うのであった。









概ねの方針も決まり、次回は修行編?です。サラリーマンよりも、あの子が奮闘します。






皆様の暇つぶしに少しでもなれれば幸いです

それではまた次回

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