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サラリーマンの異世界奮闘記(仮)  作者: アリス工房(仮)
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36.天使の依頼

いつもお世話になりますアリス工房(仮)です

「ナツメ様はこの依頼を決して断ることが出来ません。………何故なら主様が直々にご依頼した案件。危険指数66%だからです!」


念話での話を聞いた俺は会社からの案件と知り驚愕するとともに、会社が絡んでいることに深く溜息を吐く。


「そうですか。あなたの主様とやらも、何となくですが解った気がします。会社が絡んできたのであれば、この依頼は断れない」


「そう言って戴くと、こちらも助かります」


念話を打ち切り話し出す。


「解りました。この依頼!引き受けます」


「すみません。ミランダさん、ユーリ!依頼を受けなくてはいけない理由が出来た。詳しくは話せないが、それでも………良ければ一緒に来てくれないか?」

二人に向かって謝るとともに、一緒に来て貰えるか、お願いしてみる。会社の依頼云々が口に出して話せないのが心苦しい。


そんな俺の態度を察してか、溜息混じりに答えるおねいさん。

「そんな顔しないで頂戴。私は、私達は仲間よ!一緒に行くに、決まっているわ」


「私も行きます!ナツメさんは、大切な仲間です」

理由も聞かず、二人は快く了承してくれた。良い仲間を持ったと感じるとともに、何があっても絶対に守らなくてはイケないと心に誓うのであった!

「ありがとう!そう言って貰えると嬉しいよ」


「話は纏まったようですね。依頼の受諾!心より感謝申し上げます」

深く一礼し、俺たちを見据えると、ニッコリと微笑むルルベルさん。

「では、改めてお話させて戴きます。皆様は、ウエスタンブルーム大陸へ赴き獣人族とエルフ族の手助けをして戴きます!」


ルルベルさんに理由を聞いてみると、どうやら魔族!が絡んでいるとのこと。ウエスタンブルーム大陸の各地で魔族が町や村を襲撃している。俺達は、大陸にいる二つの種族の王と謁見し手助けをしてほしいと言うのが今回の依頼内容だ!


「話は解りましたが、たった三人の冒険者が加勢したくらいで魔族の軍勢を相手にどうにかなるとは思えないのですが?」

最前線に送られて、無駄死になんて御免だ!そもそも、三人が加勢したくらいで殲滅出来るとは到底思えない!


わたくしが言うのも何ですが、皆様は人知を遙かに越えた強さを既にお持ちになられています。先程のゴーレム相手の立ち回りを見て確信致しました。それに、以前。戦った魔族ですが、将軍クラスの魔族です!人族の方が束になって戦っても到底及びません!それをあっさりと撃退された皆様は途轍もない戦力になられます」


ワイバーンの襲撃・混沌ドラゴンとの戦いや、バッファロー相手の泥んこ祭り!随分前から俺達は、目を付けられていたらしく主様とやらは、俺達の行動を監視していた様だ。当然!会社の事もバレているみたいだし、ある程度は利用させて貰おう。そうでもしないと、割に合わない!


「当然の事ですが、依頼を受ける以上は報酬が発生します。今回の依頼が達成した暁にはどの様な報酬が貰えるのですか?」


「ご要望があれば、大概の望みは聞き入れられますがどういたしますか?」


その質問に、少し考えてから答える。

「即決で決められそうに無いので、どんな願いも三つだけ叶えられるというのはどうですか?」


「………解りました!報酬は依頼達成後に伺うと言うことで受諾します……あっ!その、ナツメ様がお望みでしたら、今すぐにでも前払い出来ますが……!」

急に、上目遣いでモジモジしだすルルベルさん!

何を言い出すのだこの人は?


こういう事には鋭く勘が働く女子二人は、俺とルルベルさんの間に割って入る。

「ナツメ君!浮気はダメよ!」

「むー!」

二人して俺に釘を刺す!そこで、漸く意味が解ったニブチンの俺は

「し、しませんよー……そんなお願い、しませんから!ルルベルさんも、悪い冗談はやめて下さい!」

焦りながら全否定すると、ガッカリした表情で天使様は

「そうですか。残念です」と一言!


「油断も隙もありません。気を付けて下さいナツメさん!女は魔物です!」

お子さまは、どこで覚えたんだそんな言葉。それに、ユーリも女の子だからな!


七つ集めると願いが叶う的な龍のお話の様な報酬で落ち着いた。ギャルのパンティーは願いませんよ俺は!


「それでは、皆様にスキルを付与します。横に御並び下さい」

気を取り直して話を進めるルルベルさん。


俺逹は言われた通りに並ぶと、ルルベルさんが何やら呪文?を唱え出す。……手のひらが輝き出すと、光り輝く野球のボールサイズの玉が俺達の元へ遣ってくると吸い込まれるように胸元へ入って行く。


・全言語自動解読


・神聖魔法の取得


虚空に薄っすらと浮かび上がる二つの文字列!恐らく、今のが受け取ったスキルの様だ。


「お渡ししたスキルの説明を致します」


全言語自動解読

このスキルは、その名の通りすべての種族と会話が成り立つばかりか、すべての文字が読み書き出来る優れ物。それが昔の文献や古文書の類も読めてしまえるスキル!これたけで、十分なチートスキルでは無かろうか!


神聖魔法の取得

天界人が使用出来る魔法!その威力は他の属性を遙かに凌駕する魔法であるが、その分魔力の消費も激しい。俺には無用の長物であるが、女子二人には強力なスキルに思える。今は、初歩の神聖魔法・光属性ライトニングのみの使用が可能な様だ!


「凄いわこのスキル。どちらも使い方次第で、国が動く代物よ!」

興奮を隠せないおねいさんは、俺の腕をグイグイ引っ張りながら 熱弁する。


「私には良く解りません。試しに、魔法を使ってみてもいいですか?」

ユーリの発言に焦った俺達三人は、全力で試し打ちを止めさせたのは言うまでもない。


「おやめ下さいユーリ様。神殿が吹き飛びます!」

必死の説得に、渋々諦めるユーリちゃんであった。


コホン!咳払いを一つ、身なりを正しながらルルベルさんは今後について話し出す。

「スキルもお渡し致しました。依頼内容も概ね把握されたことですし、今後についてお話させて戴きます」


出発は二日後、転移クリスタルがある場所まではルルベルさんが案内してくれる手筈になっているので、俺達は宿屋で待機。一階ロビーが集合場所だ!


転移クリスタルでウエスタンブルーム大陸に移動したら、先ずは近隣を調査しながら町や村を移動しつつ王都を目指す。当然!道中は魔族以外の魔物も多数出没するので武装も整えなければならない。その辺はコネ(会社)がある俺に任せて貰う。詳細な地図がこの大陸には無いので、ルルベルさんがある程度必要な物と一緒に手配してくれる事で話が決まった。


うちには、大飯食らいのお子さまがいるので食料も多めに補充する必要がある。会社に聞きたいこともあるしその辺含めて救援物資として要求するつもりだ!緊急案件に近い依頼なのだから我が儘は言わせて貰う。


大体ではあるが、簡単な打ち合わせも終わり神殿を後にした俺達は外へ出て見ると、既に夕暮れ時。流石にお腹が空いた俺とミランダさんは、食事処へと足を運ぶのであった。


ちなみにお子さまは、途中お腹が空きすぎて暴れそうになったのを見越したルルベルさんが、職員さんを呼んでくれて、神殿内の食堂に案内してくれた。好きなだけ食べても良いと言う、ユーリには言ってはいけない言葉を口にしたルルベルさん。この後、食堂の惨劇を目の当たりにするのは俺達が神殿を出た後の事である。


先程、あれだけ食べたお子さまは、ちゃっかり食事処に付いて来ている。

「お前のお腹の中はどうなっているんだ?」


口の周りにソースを付けた顔で

「さっきのは消化しました!今、食べているのは夕ご飯です」

お肉をおいしそうに平らげるお子さまは、満面の笑みで仰られた。

小食のおねいさんは、お酒を嗜みながら自分のお皿をユーリの前に置く。

「私の分も食べて良いわよ。たくさん食べる子は好きよ」

嬉しそうに受け取ったユーリちゃんは、あっさりと平らげる。

二人の魔力の源は、食べ物と酒では無いのかとつくづく思うのであった。



    ○□○□○□○□○□○□○


とある神殿内の一室!


目の前に置かれた透明な水晶!祭壇と思われる一室に静かに入ってくる一人の女性の姿が見て取れる。女性の名は天使ルルベル!彼女はクリスタルの前にたどり着くと静かに膝を折り話し始める。


「主様!ご報告に参りました。………精霊の神殿にて無事に三人と接触致しました」


暫くすると水晶が光り出し声が聞こえる。透き通るような声!その声は女性とも男性とも聞こえる中性的な声だ!

「ご苦労様です。彼等の印象はどうでしたか?」


「三人とも素晴らしい力の持ち主です。特にユーリ様は、ずば抜けて魔力が高いお方です。一体!何者なのですか、あの御方達は?とても人族には思えません」


「そうですか、報告ありがとうございます。して、彼は!夏目さんについては、どう感じましたか?」


「ナツメ様は、魔力こそお二人には及びませんが、底知れぬ強さを感じました。あの御方が、異世界の調律者なのですね。お二人とも、ナツメ様を慕っていらしゃる様です」


「私も、彼には大変興味があります。この依頼が達成した時にでも会ってみましょう。彼の後ろ盾にも接触出来ましたし、この世界の安定は彼に任せるとして、もう少し様子を見る事にします………ルルベルさん!あなたには引き続き魔族の動向と、彼らの監視をお願いします」

それだけ言うと大きな水晶は光を失い、主との会話は終わりを告げるのであった。


消えた水晶を見据え立ち上がると、主の言葉を思い浮かべる。

「異世界の調律者!不思議な魅力の持ち主にわたくしも魅かれてしまいそうになりました。彼らの動向は、私も興味深い物があります」

そんな、独り言を言った時には既に彼女の姿はこの場所から消失しているのであった。







スキルは取得出来たが、新たな難題にサラリーマンは奮闘します。





皆様の暇つぶしに少しでも慣れれば幸いです

それではまた次回

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