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サラリーマンの異世界奮闘記(仮)  作者: アリス工房(仮)
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24.村の依頼と新たな旅路

いつもお世話になりますアリス工房(仮)です


今回は少し短めとなっております。


マドリンド町に滞在して数日が過ぎた。本来は、もう少し早く出発する予定であったのだが、俺が体調(食べ過ぎ)をくずした為に足踏み状態となる。ようやく、お腹の調子も良くなり今に至る。


「すみません。やっと回復しました」

会社から支給された胃薬を飲んで静養中だった俺(完全復活)


「心配したのよ、ナツメ君!もう、気よつけて頂戴!」


「直って良かったです。コレからは食べ過ぎないように、ナツメさんの分も私が沢山食べます!」

どこか、ズレた心配をするユーリちゃん(育ち盛り)


体調が回復し、これからの行き先をどうするか相談すると、どうやら決まっているらしい。


「コレを見て下さい!」

ジャーン!ユーリが、効果音付きで誇らしげに見せた羊皮紙は最近よく見るギルドの依頼書だ。


「これ、ギルドの依頼書だよな。何でユーリが、持っているんだ?」


「実は昨日、観光した後ギルドに立ち寄ったのです。そうしたら、運良く依頼募集があって受けてきました!」

誉めて下さいと言わんばかりに笑顔全開のユーリちゃん。


「受けてきたって……。依頼内容は確認したんだよな?」

俺の質問に、ユーリは急に目線を俺からはずす。こいつ、さては確認してないな。

俺が抱いた不安を遮るように。デキる、おねいさんは話す。


「安心して頂戴。依頼内容は確認してあるわ」

この一言に、横の娘っ子は顔を縦にブンブンふる。


ユーリから依頼書を受け取り内容を確認すると。こう、書かれてあった。


クルップ村からの依頼


内容

村の祠から、獣のうめき声が聞こえるので調査してほしい。出来れば解決も求む。


対称ランク

冒険者ランクC以上、若しくはパーティ内にAランクの冒険者がいる場合は可!


賞金

銀貨20枚

魔物の討伐が出来た場合は、依頼金を別途追加する。


なるほど、調査依頼であわよくば討伐もあり、今回の依頼はそんな内容だ。

「それで、クルップ村って何処にあるのですか?」

ミランダさんに聞くと、どうやら俺達が行く精霊都市の方角にある様で、丁度通り道らしい。


「わかりました。早速、クルップ村に向かいましょう」


こうして、数日間過ごしたマドリンド町を後にした俺達は、クルップ村へ向かうことになった。本来は、色々準備なんかもするのだが、俺が寝込んでいる間に二人の女子達が用意してくれた。役立たずなオレ……!


手っ取り早く、クルップ村までは飛翔魔法で移動する!


いつものように、途中休憩も挟みながら半日程で村の近くにたどり着いた。


村の入り口には門番らしき人がいたのでギルドの依頼で村に来たことを話し、村長の住む家まで案内してもらう。


「初めまして、冒険者の夏目です。後ろの二人は仲間のミランダとユーリです」

「早速ですが、依頼の内容を詳しく教えて貰えませんか?」

簡単な自己紹介と依頼内容を聞く。


「この村の村長をしているバンズだ。ギルドに出した依頼の内容だが………」


村には昔から収穫したものを奉納する祠があり、神様へのお供え物として一部を奉納する習わしがあるようだ。いつものように、村の人が収穫した作物を納めようと祠に行くと、何か結界の様な物が張られていて祠には入れない。しかも、中から獣のうめき声が聞こえるらしく、気味悪くなり村長に相談した。村長が村の若い衆達と調査したが手に負えず、ギルドに依頼を出したと言うのが経緯だ。


「わかりました。先ずは、祠に行ってみますので場所を教えて貰えませんか?」

俺達は、村長に頼んで村の人に祠の近くまで案内して貰う。


大きな岩壁に穴が開いていている。穴の大きさは俺達が横並びで入っても余裕で通れるくらい広い、村の人に中の事を聞いたら、祠の中は天然の光苔?の様な物が生えていて一年中明るいらしい。松明とか魔法で明かりを照らす必要はなさそうだ。


村の人に祠の様子を聞くと。道は一本道で、奥まで二十メートルくらいあるらしい。奉納場所は開けていて、かなり広い空間になっているそうだ。


「奥に弱々しいが気配を感じます。ここは用心して進みましょう」と言ってるそばからトテテテテという擬音とともに走っていく、うちの問題児!


「こらっ!ユーリ!先に行くなって」

仕方なく、ユーリの後を追いかける。


祠に入って数メートル、前方を走るユーリが「ふにゃ!」

何かにぶつかった音とともに後ろに倒れた。


「ううう……!痛いです」

赤くなった鼻を押さえながら涙目で訴える。


「ナツメさぁん。前に見えないが壁がありますぅ」


「先走って行くからだぞ!もっと慎重に行動しなさい」

お子様を窘めるとショボクレるユーリちゃん。


「何か結界の様なものが、張られているわ」

冷静に分析するおねいさん。流石っす!


「奥に何かいるのは、確実です。恐らくソイツが結界を張っていると思います」


「むー!」復活したユーリは不可視の結界を睨みつけ、何を思ったか盾で殴りつけた。


「何ですかー!こんな物!」

さっきのが相当腹が立ったのか、力任せにド突いたら、まるでガラスが割れるかのような音を立てて結界が崩壊した。


「う、嘘だろ!」

流石に今の攻撃で破壊できるとは思っても見なかった。ユーリ恐ろしい子!


「私の、お鼻の敵です!すごーく、痛かったです!」プンプン怒っているユーリ。


「何はともあれコレで、奥まで行けるわね」

あくまで冷静なおねいさん。


俺達は結界を破壊し、作物が奉納されている最深部へたどり着くとそこには、傷つき憔悴したドラゴンの姿があった。


体長は五メートル位の大きさで、全身が銀色のドラゴンはあちこち傷だらけでいる。深手を負っているがその瞳は、ある種威圧するかのような眼差しで俺達を見据える。しかも、そのドラゴンは流暢にしゃべり始めた!


「我の結界を打ち破りし、人間よ我に何の用だ!」


いきなり、話しかけられ呆気にとられるが直ぐに立ち直り俺達がここに来た経緯を話す。勿論、出来れば戦いたくないので、その辺も伝えることにする。

「・・・と言う訳で俺達に戦闘意志はない。ただし、そちらが戦うのであれば全力で相手をする」


俺の意見に二人も同意見で、武器を構えたままの姿勢で相手の言葉を待つ。


「人間よ、話は理解した。そちらの誠意を受けよう。此方も手負いの身、無闇な戦いは好まぬ」


「それでは、此方の質問に答えてほしい。なぜ、結界まで張って、この祠に傷だらけの状態でいるんだ?」


「ある物に襲撃に合い深手を負った我は、回復の意味もありこの祠に避難した。結界はこの村の人間が入れないように張った」


ドラゴンが言うには、この祠。奉納している祭壇はどうやら龍を祭っているらしく、現役のドラゴンには傷を回復できる効果があるようだ。ただし、受けた傷が相当深いらしくかなりの時間この祠にいないと回復しないらしい。試しに完全回復するまでどのくらい時間が掛かるか聞いたら、あと十年だそうだ。流石は超寿命種ドラゴン!


村長に祠の中にはドラゴンがいて、あと十年待てばいなくなりますよ。なんて言ったら怒るよなきっと。


「流石に十年は待てない。何か手っ取り早く回復する方法はないのか?」


「方法はあるが、今の我の力ではそこまで移動できぬ!そなた達が力を貸してくれれば可能かもしれぬ」


なんか、うまく乗せられている気がする、俺一人では決断できないので二人に相談する

「ドラゴンさんかわいそうです。助けてあげられませんか?」

「回復する方法を聞いてからね、判断するのは。それに、タダ働きはいやよ!」


二人の言葉を聞いたドラゴンは、話し始める。

「回復する方法は、最果ての島にある。龍の泉と呼ばれている湖へ行き、その水を汲んでくれば、我の傷は癒える」


「報酬を望むのであれば、そなた達に龍の秘宝を渡そう!」


秘宝と聞いて眼が輝くおねいさん「秘宝!それは、どんな物なのかしら?」


「秘宝と言っても種類がある。そなた達が望む大概の要望は、叶えられる!」


「本当に、そんな物くれるのかしら?」

疑うおねいさん。


「人間の女!我は古より生きる神聖な龍族!我の言葉に嘘偽りなどあり得ぬ!」

ちょっとカチンときたドラゴンさん。


「いにしえのって、もしかしてあなた。古代龍?」

驚きの表情で質問するおねいさん。


話がドンドン進む中、横のお子さまは軽くオネムになっている。


「如何にも!我は数百年の時とともに生きる龍族!」顔色は解らないが、何かドヤ顔になっている気がするこのドラゴン。


「その依頼。受けてもいいが、最果ての島も龍の泉も何処にあるか知らないんですけど」


「案ずるな人間よ、島までは我が送る。これを受け取れ!」

そう言って、俺の目の前に魔法陣が浮かび中から菱形の赤いクリスタルが召還された。


説明を聞くと大地に画かれた魔法陣の中でクリスタルに魔力を込めると島まで移動できる優れ物。転移魔法そのもので、帰るときも、同じ動作をすれば祠に戻れるとのこと。さらに、水を持ち帰るための容器(俺には日本酒の瓶にしか見えない)を受け取る。


話が、トントン拍子に進む。気がつけば俺達は大地に画かれた魔法陣の上に立ち、ユーリがちゃっかりクリスタルを握りしめて「いってきまーす!」と元気に挨拶している。


あれ?心の準備とかいらないの?えっ。もう行く!えっ、えっ!俺だけ?何の心構えもなく、この世界初の転移魔法で最果ての島へ移動するのであった。






最果ての島とは一体?このまま順調に、龍の泉に辿り着けるのか?

サラリーマンは、最果ての島でも奮闘しますお楽しみに!



皆様の暇つぶしに少しでもなれたら幸いです

それではまた次回

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