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サラリーマンの異世界奮闘記(仮)  作者: アリス工房(仮)
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17.天使達の戯れとサラリーマンの奮闘

いつもお世話になりますアリス工房(仮)です


いよいよ、佳境のワイバーン討伐後編です。

あのお方がついに……!

翌日、俺達ワイバーン討伐隊はサラサ山へ向かう為シャルデラ町を後にした 。

「ナツメさん。サラサ山には飛んで行くのですか?私的には、歩いて行きたいんです」

ユーリがこの後の方針を聞いてくる

「このまま徒歩で移動するとサラサ山までどのくらい掛かりますか?」


「そうねえ大体二日位かな。飛翔魔法で移動すれば、五.六時間の距離で行けると思うわ。けど、今回は魔力も温存したいわね。道中で色々試したいこともあるし、私も徒歩での移動に賛成するわ」

昨日の晩に貰った戦女神の杖と名付けられためぐみんの友達から転送された武器。あれの練習と、実験を道中で試したいのであろう。

「俺も徒歩移動は賛成です。今回は野営もするからユーリ、頼むぞ」

俺の言葉を聞いたキャンプのプロは、嬉しそうに返事をする。


何回か遭遇したワイバーンは、三人!イヤ、殆んど二人の圧倒的な火力の前に成す統べなく瞬殺され出番がない俺。別に良いんだけどね。


二日後、サラサ山に到着した俺達は辺りの異様な雰囲気に固唾を飲んだ。森林は瘴気に覆われ魔物の気配が多数感じられる。このまま、登山するにはあまりにも危険を感じ、空からの移動を提案する。

作戦は、以下の通りだ。


上空から岩の渓谷を目指し、バスターライフルで攻撃する。岩場の多い場所なので、山火事には到らないでしょう。


その後は、飛翔してくるワイバーンに対してはミランダさんと俺の魔法攻撃を行う。残党狩りとして、盾の天使ちゃんに撲殺してもらう。ただし、気がかりはこれだけの数いる魔物が統率されて町に襲来して来たのを考えると、ボスクラスの魔物が居てもおかしくない。こいつの強さがどの程度か?討伐任務の鍵となる。情報が欲しい所だ。


「二人とも準備はいいか?作戦を開始する」

こうして殆ど行き当たりばったりの作戦(火力押しで殲滅作戦)が開始された。


遙か上空まで飛翔した三人は、目視で岩の渓谷を視認すると、バスターライフルを構えた。ユーリだと火力が強すぎるので、ミランダさんにお願いした。いつものテーマソングに乗って、発射する。1発・2発目を寸分の狂い無く打ち込む。爆発音と共に、逃げ惑うワイバーンの群れ。その数、百体以上を前に今回新たに会社から至急された、ガトリングガン(魔力弾使用)を全方位発射!全弾打ち込みかなりの魔物を討ち滅ぼすも、まだ相当数が残っている。


ミランダさんは、戦女神の杖をホルスターから取り出し身の丈サイズに変化させる。そして、恥ずかしい呪文(本人談)を発動。

召還された魔法陣には時計の針が付いて、その針が動き出すとミランダさんが金色の魔力に包まれる。神々しい出で立ちで、瞳の色と髪が金色に変化する。もう何と言うか、例のアレみたいにお替りになられた。


これがあの杖のもう一つの秘密!ミランダさんが、恥ずかしい呪文を唱えると、10分間だけ金色に輝く戦女神に変身される。

効果としては、全属性魔法の使用可・魔法同時発動可・主属性魔法無詠唱での発動可ともはやチートである。

恐るべし、戦女神親衛隊(めぐみんの友達)


超ミランダさんは、現在無詠唱でフレアボム数十発発動されている。完全にチートキャラと化したおねいさんに、敵はなし!


周りのワイバーンが可愛そうになる位撃ち落とされる中。もう一人の白い天使ちゃんは「私も負けてはいられません」鼻息を荒くし、盾を身構えるとワイバーン目掛けて突進。必殺の一撃を与えては次の魔物へと繰り返す。コレはこれで、恐ろしい攻撃である。


一方俺は、ガトリングガンを使い切り収納する。ワイバーンの群は、白黒天使様に任せボスクラスの魔物がいないか探索を始める。案の定、岩場の影に隠れた巨大な魔物を発見した。


圧倒的な存在感!大きさは数十メートルに及び、四本足で背中には大きな翼。全身黒い鱗に覆われたこの世界で初めてみるドラゴンと呼べる魔物が咆哮を上げ口から途轍もなく大きな火玉を撃ち放つ。いち早く気がついた俺は、その火の玉と呼べる代物を魔法陣盾で受け流すと遥か上空に飛んでいった。何という威力だ!腕が痺れてやがる。


「かなりの威力だな。これは、結構ヤバいぞ」痺れた腕を振りつつ、二人にドラゴンがいる事を伝える。

超ミランダさんが、バスターライフルをドラゴンに照準を合わせ構えるとそのまま発射!大地が揺れんばかりの高火力!凄まじい爆発と共に煙が立ち込める。うっすらと浮かび上がるドラゴンが、俺達のいる上空へゆっくり飛翔する。見た目でもわかるが、傷一つついて居らず、コイツもオーガ亜種同様魔力障壁に守られているのであろう。


「厄介だわ、あの障壁。打ち消す方法は、ないかしら?」

超ミランダさんの変身が解けミランダさんに戻り聞いて来る。


補足だが、超ミランダさんは十分間しか顕現出来ない。変身後は、一時間開けないと再び変身出来ない。副作用?として変身が解除されると、お肌がツルツルになる美容効果が現れる(なんだその副作用)


ワイバーン部隊は一戦退くと、ドラゴンが俺達の前に立ちふさがる。結構な自信だなコイツ。と思いながら作戦を企てる。生半可の攻撃ではあの障壁は、破ることが出来ない。ユーリと俺は障壁を打ち破るべく接近戦を仕掛ける。ドラゴンの上方から剣で切り裂く一撃を放つ、少し遅れて下方からユーリの盾がドラゴンの障壁を霧散させたのを見計らいバスターライフルでの波状攻撃!ドラゴンにダメージは与えた物の、決定打には遠く及ばず。その分厚い鱗が壁となり、三人の攻撃を致命的な物にしない。


一際大きな咆哮を上げ、ドラゴンは反撃に転じる。口から炎のブレスを吐き出し、近づけさせまいと牽制するが、高速飛行で後ろへ回り込み背中に剣を突き立てる!堅い鱗を貫通し、悲鳴を上げるドラゴン。更に追い打ちとばかりに白天使ちゃんが「私の、必殺の一撃です!」両手持ちにした最強の盾を、上段に構えドラゴンの頭に一撃!

頭の角がへし折れ、相手の戦意が削がれると上空からミランダさんの声が聞こえる。


「二人とも避けて!」呪文を詠唱し解き放つ火属性中位フレアバースト続けて、バスターライフルの連続攻撃が爆音と共に直撃。ドラゴンと言えど今の連続攻撃はかなりのダメージを負ったらしく、地上に落下していく。俺とユーリはそれに追いかける為、落下の勢いのままドラゴンが地面に打ち付けられるのと同時に、頭部への盾の一撃!頭を完全に砕かれた所へ、名剣MASAKOによる必殺Vの字切りで首元を両断し完全に息の根を止めた!


油断することなく三人は辺りを警戒ワイバーン達を掃討すべく動いた。主を失った魔物たちは、最初こそ抵抗した物の分が悪いと思ったのか、チリジリに逃げ始める。流石に全ては追い切れず、戦いは終焉を迎える事となった。


「やりました!私達の勝利です!」誰に見せることもなくVサインするユーリちゃん。

「流石に疲れたわ。ナツメ君、辺りに魔物は未だいるの?」お肌がツルツルになったミランダさん。

「気配は特に感じられません。大丈夫だと思います」緊張を説かず辺りを索敵する俺。


改めて倒したドラゴンを見て驚くミランダさん(お肌ツルツルVer)

「よく見たら混沌カオスドラゴンじゃない」その言葉に理解できず聞き返すと


混沌カオスドラゴン。強力な魔力障壁と強靱な鱗を持ち合わせ、口から吐き出すブレスは如何なる物も焼き尽くす。大地に災いをもたらす、魔族に近しい存在。最近でこそ姿は見られないが、一度現れると天災級の被害を被るドラゴン。高い知力でワイバーンを従え人・町・国を襲うトンでもない魔物と聞かされた。


「ミランダさん!このまま報告したら、マズいですよね?」訪ねると


「そうね、王国からの呼び出しは確定で。暫く身動き出来なくなるわね。下手すると、そのまま爵位付けられて貴族にされるかも?冒険、所の騒ぎでは無くなるわ。」


「どうしましょうナツメさん?折角、冒険出来るのに。私、イヤです!しゃくいとか良く解んないです」泣きそうに懇願する、ユーリちゃん!


「証拠隠滅してもいいですか?俺達はドラゴンなんて知らない。ワイバーンの集団を倒した!と言うことにしましょう」


「そんなこと出来るの?混沌ドラゴンは、火の魔法ぐらいじゃ焼き尽くせないわよ」


混沌ドラゴンの前に立ち、左手を翳す。アイテムウインドを立ち上げ収納させる。魔法陣が浮かび上がりドラゴンを包むと一瞬で消え去った!


コレを見た、ミランダさんは「今、何したの?」お久しぶりの超至近距離での圧迫質問に、俺はしれっと「やだなあ、ミランダさん!此処に何か在りましたっけ?なあ、ユーリも知らないよな?」


「はい!私、何も見てません。ドラゴンなんて、知りません!」

シラを切る二人に、苦笑しながらミランダさんは

「そうね。私達は、無事ワイバーンの集団を倒したわ。それ以外は何も居なかった!」


俺とユーリはその問いかけに、飛び切り良い返事を返したのであった。


討伐を終えた俺達は、そのままシャルデラ町へ飛翔魔法で移動する。町に到着するとどうやらこちらにも数匹ワイバーンが現れたらしくその戦いの後が生々しく残っている。ボスマンさんに渓谷にいるワイバーンの群は殆ど倒した事を告げると、大変感謝されなぜかユーリは胴上げされていた。キャッキャッしているので本人は楽しいのだろう。


この吉報は町中に流れ、今夜は大宴会じゃーと町総出で宴が始まる事になった。


ボスマンさんにはギルドへ報告に行くと言い駐屯地を後にした。道中、俺達は話し合いを始める。

「ミランダさん。俺、思うのですが、このままこの町にいたら大変なことになるのでは?」


「奇遇ね私もそう思うわ。ユーリちゃんはどうかな?」


「もう胴上げは沢山です。ギルドに報告して、帰りましょう」

三人の意見が見事に一致。ギルドに報告後、町から文字通り、飛んで逃げるのであった。



後日談だが、シャルデラ町に立ち寄ると中央広場に大きな彫刻が建造されている。

その彫刻は、二人の天使様で在ることがわかりそれを聞いた二人の天使様達は

「あの町には二度と立ち寄れません」と口を揃えて仰っていたのは、ここだけの話である。


討伐依頼を達成し屋敷に戻る夏目達。そんな、移動の物語。

誰かが、重大な決心を致します。お楽しみに!




皆様の暇つぶしに少しでもなれたら幸いです

それではまた次回

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