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サラリーマンの異世界奮闘記(仮)  作者: アリス工房(仮)
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11.ミランダ・ファルシオーネの本音

いつもお世話になりますアリス工房(仮)です


今回は、ミランダ邸にて今後についてのお話しです。

尺が長くなってしまいました。スミマセン!




日差しが心地よい早朝。宿屋の前に豪華な馬車が一台止まった。中からファルシオーネ家ご令嬢の護衛。という名目で同行しているギルが、少し眠そうな顔をしながら待ち人である二人組を探した。


宿屋の入り口には二人組の冒険者。一人は黒髪のどこか人なつっこい顔した若者。もう一人は物凄い荷物を

持った冒険者らしい服装をしているが顔はいつもニコニコ笑顔で、少し幼い顔立ちの少女が、楽しそうに話している


少女がこちらの姿に気づくと目を輝かせながら 寄って来る。

「ナツメさん!馬車ですよ、馬車!私、乗り合い馬車以外乗ったことがありません」


「落ち着けユーリ!朝から興奮しすぎだ」

豪華な馬車を前に興奮するユーリを落ち着かせる。


「ナツメさんが落ち着きすぎです。こんな豪華な馬車、普通じゃ乗れません」


そんな掛け合いをしている最中、ギルは黙々とユーリの無駄に多い荷物を、荷台に乗せた始めた。全員が搭乗したのを確認すると馬車は走り始める。



馬車が動き始めてからもユーリのテンションは鰻登りで、キャーキャー騒いでいる 。

まだまだ子供だなぁ(保護者目線)等と思いながら揺られること30分くらい経った所で停車し、馬車が悠々通れる大きな門をギルが開けてそのまま玄関口まで馬車で乗り付けた。 馬車から降りると目の前には大きな屋敷!玄関入り口で、奇麗なメイドさん達が出迎えてくれた。


屋敷の周りは石畳の壁で囲まれており、玄関口までの

通りには馬車が通れる道筋がある 。馬車道の両サイドには木々が植えられていてこれまた大きな庭もあり

綺麗に整備されている。屋敷自体は木造建築の二階建てで、所々に石材が使われている。小さいが窓もありガラスが貼られていた。床は木材が敷かれ明かりは魔力石と呼ばれる魔物から採れる石を魔法使いが特殊な

魔力を込めた物を使っている。大変高価な代物だ。


ギルに聞いたのだが、ギルとマルクは屋敷には住んで居らず屋敷内に別宅がありそちらに住んでいるとのこと。

従って屋敷には、ミランダさんと12人のメイドさん

(リアル)が住んでいる 。

メイドさんも全員住んでいるのではなく、住み込みの人と通っている人がいるようだ。


入り口には、メイドさん(本物)が左右に5人づつ綺麗に立っており、俺達が中へ入ろうとすると深々と頭を垂れて通された。


メイドさんに誘導され、通された客室で屋敷の主でが来るまで少し待った。その間、緊張 しまくっているユーリを溶きほぐすのに大変苦労したが、そのやり取りを微笑ましく 見ているメイドさんがお菓子を渡す。

「ユーリ様。お菓子など如何ですか?」

お菓子(クッキーの様な物) を進められ、一口食べると目を見開き 刮目する。


「何ですか!このおいしい食べ物は!」


一発で緊張が和らいだ。流石、メイドさん!

オモテナシのプロだ!それとも、ユーリがチョロい のか?


扉がノックされ、客室にミランダさんがドレス姿で現れる。二人は慌てて立ち上がり、挨拶を 交わした。


「お招き頂き、ありがとうございます」

畏まったお辞儀をする。


「おはよう、ナツメ君、ユーリちゃん。そんなに畏まらないで、私は領主の前に、二人と同じ冒険者よ!これからここに住むのだから、もっと気楽にね」

微笑みながらミランダさんは話してきた 。


「では、改めて。おはようございます、ミランダさん。ドレス姿で来られたから、緊張しまたよ」


横目でユーリを確認すると、まだ緊張しているらしくカチコチになっている。 そんなユーリに気がついた、ミランダさんは これまたお菓子を進める。

「ユーリちゃん!緊張しすぎよ、これでも食べて落ち着いて頂戴」

完全な餌付けである !


この作戦に、簡単に引っかかるユーリさんも、チョロすぎだ。


ミランダさんのお茶もメイドさんによって用意される中、今後について話始める。

「ユーリちゃんには、魔法について勉強してもらうわ。私も教えるけど、メイドの中に 魔法の基礎を教えられるものがいるから、勉強してもらいます。それから、魔法属性をもう一度調べます。この前は簡単に調べただけで、ハッキリした適正が解ってないのよ」


俺の方に目線を合わせながら ニッコリ笑みを浮かべる。

「ナツメ君はその間暇だから、私とデートすること」


ガタッ!といきなり立ち上がるユーリ。ジト目で、ミランダさんを見据える。

「からかわないで下さいよ、ミランダさん。ユーリも冗談だからね」


「ごめんなさいユーリちゃん冗談よ。んもう可愛いんだから」

ユーリの頭を撫でながら、答えるミランダさん 。


「もうからかわないで下さい」

ちょっと頬を膨らませながら拗ねるユーリの仕草に、この場の雰囲気が和んだ。


「どうしてナツメ君は、ユーリちゃんに魔法を教えなかったの?わざわざ、私に依頼しなくても、使えるのよね魔法?」


「魔法は使えますが、何と言いますか…!俺の魔法は、ちょっと特殊なんです」


「そう、まあいいわ。先ずはユーリちゃん。この結晶石を握ってみて」

手のひらサイズの透き通った石を渡す。ユーリはそれを受け取り、握りながら聞き返す。

「ミランダさん。何ですか、この綺麗な石は?」


「この石で、ユーリちゃんの魔法属性が調べられるのよ」


ユーリが握っていた結晶石が、次第に変化し始めた。

最終的に赤・青・緑のカラフルな 模様に結晶石は変化する。


ミランダさんは、結晶石を受け取りながら 驚く。

「凄いわ。ユーリちゃん!火水木属性のトリプル属性よ!」


「凄いんですかそれ?私、イマイチわからないです」

首を傾げながら、事態を把握しきれていないユーリちゃん。


「トリプルの属性持ちは、あまりいないのよ。しかも、ユーリちゃんはかなりの魔力量だから、相当なものよ!じゃあ、ナツメ君もついでに調べてみる?属性、知りたがってたわよね?」


それを受け取った俺は、暫く握っていると薄く赤色に変化し始めた 。


「ナツメ君は、火属性のシングルね。火属性なら私が

教えられるわ。でも、魔力量からいうと、中級魔法までが限界ね」


なるほど、この世界の魔法は一応使えそうだな。火属性だけだが、魔法のアレンジとか出来るか後で聞いてみよう。等と考えていると、思わぬ言葉がユーリの口から出てきた 。


「あれ、ナツメさんって、シングルなんですか?私が転んだ時に、回復魔法で治してもらってたりしてたんですけど、火属性にも回復魔法ってあるんですか?」


ユーリの純粋な質問に、物凄い勢いで俺の顔10cm

くらい近づいてきた。目が笑ってない笑顔で、説明して。などと、プレッシャーをかけて来る、ミランダさん。 顔が、近過ぎです!ミランダさん!チューしちゃいそうです よ。


「すみません。何か、変なこと言いましたか?」

二人を交互に見ながら、オロオロ慌てるユーリ 。


「解りました!説明するんで、座って下さい。ミランダさん!先ずは、落ち着いて下さい」

ミランダさんを座らせ、オロオロするユーリに、声をかける。二人が落ち着いたところで 、説明を始めることにした。


「俺の魔法は特殊だと言いましたが、根本的に魔法の

概念が違うんです」


「概念が違うって、どういう事なの?」


「魔法を発動させる経路が違います。ミランダさんが言う魔法発動方式は、体内に宿る 魔力を使い詠唱を媒体にして魔力構成し発動する。詠唱と術式などの組み合わせで それぞれの属性魔法が使える。と思うのですが合ってますか?」


「そのとおりよ。ナツメ君はそれ以外の方法で、魔法が発動出来るの?」

ミランダさんは、興味津々の顔つきで質問してきた。


「俺の魔法発動方式は、精霊魔法です!」


精霊魔法とは、精霊の力を借りて行使する魔法であり体内に宿る魔力はさほど消費しない 。

ただし、精霊の恩恵をきちんと受けること。つまり、契約しなければ上位の魔法まで使うことが出来ないのが欠点だ。逆に、下位魔法は精霊と契約しなくても発動出来るメリットもあり 、精霊魔法に属性適正が無いため、発動基礎理論を別の世界で学んだ俺は、世界に精霊さえ いれば魔法が使える。


幸いなことに此の世界には精霊が存在する。精霊の種類は、火・水・風・光の四属 性が存在し下位の精霊魔法は、自ずと使用することが可能である。


俺は、何故かこの世界で契約していないにも関わらず、光属性の魔法だけは上位まで 使える!何故、使えるかは今の時点ではまだ解らない。


「驚いたわ!私が知る限り、そんな魔法理論は存在しないわ。ナツメ君!あなた、一体何者?」

話の内容を聞いて、驚くミランダ。同じく内容をきいて、キョトンとすユーリ。


ここからは事前に、会社とのやり取りで決められたマニュアルがある。


信頼できる現地の異世界人には有る程度の情報は開示しても良いという情報開示法!という規則があり、危険予報対象者に対して円滑に仕事を進めるための改善措置とも言える。


ただし、情報開示するにあたって、事前に会社に申請書を提出。課長経由で各部門の了承印がないと、業務違反になり、始末書、確定で簡単には話せない。


今回は、ユーリに魔法を教える為の名目で、その師匠となるミランダさんとユーリ本人に開示しても良いか

申請した。もちろん!危険予報対象云々に関わることは口が裂けても言えない!特に、今回の案件は尚更。


機密情報を話すのでメイドさんに退席してもらう。この部屋には、三人だけになり話し始めた。


「俺の故郷は、海を渡った所にあります。国の名前は、ジパング国!小さな島国です。精霊魔法は、祖国ではあたり前のことです。逆に、自分の魔力で発動する魔法を知りませんでした」


顎に手を当てながら考え込む、ミランダさん。

考えるのを諦めてお菓子に夢中の、ユーリちゃん。


「ジパング国!聞いたことが無いわね。ナツメ君は海を渡ってきたと言ってたけど、どの様にしてこの国に

来たの?」


「国自体は凄く閉鎖的でして、外交も一切していません独立国です。海を渡った方法は教えられません。国家機密です」


「では、質問を変えるわ。どうしてナツメ君は、この国に来たの?」


「冒険をする為です!祖国は小さな島国で、冒険しようにも既に行き尽くされており、真新しい発見がない。俺は冒険者を志したいので、危険を冒して海を渡り、この大陸にたどり着いた。そして今に至ります」


海を渡る云々の話をしていたら、隣で本格的に船を漕ぎ始めるユーリ(夢の中)

人が、昨日から苦労して準備した話を…!腹が立ったので脇腹をくすぐった。


「ふにゃあ!な、何するんですか!ナツメさん」

夢の国からご帰還の、ユーリが文句を言って来る。


「人が真面目な話しているのに!お前、今寝てたろ」


「難しすぎて私にはわかりません!それに、ナツメさんがどこの人でも!私の大切な仲間に変わりは有りません。でも。ナツメさんの故郷には、言ってみたいかも」

エッヘンっと、慎ましい胸を張りながら仰った。


ミランダさんは、毒気の抜かれた顔をしながらため息をついて話し始める。

「そうね、この話はここまでにしましょう。今日は、部屋の割り振りと、荷物の整理をして頂戴。明日からは、まず魔法学の勉強と実技ね。それから、あなた達の身の回りの世話をするメイドを、一人付けるわ」


部屋の場所をメイドさんに教わり、ユーリの持ってきた物凄い量の荷物を出してやる。俺も、アテガわれた部屋へ移動した。


ミランダさんに「私の部屋はここよ!扉の鍵は、いつも掛けない主義よ」いらん情報を言ってきたが、ガン無視しといた。あの人の、狙いがわからん。


荷物の整理をしていたら、案の定ユーリが悲鳴をあげる。

「ナツメさぁん!荷物が多くて、入りきりません」

泣き言を言ってきた。あれほど荷物はあまり多いと大変だぞと、忠告したのに。

「荷物の量は、女子の嗜みです」訳の分からないことを言ってるからこういう事になるんだ。


仕方がないのでユーリの部屋まで行き。よくわからない荷物だけ、片っ端から無造作にアイテムウインドにしまっていると「ナツメさん、後生です!ヨヨヨ!」泣き崩れながら、俺の服を引っ張ていた。


◯□◯□◯□◯□◯


私は、自室に戻りお気に入りの場所へ移動した。いつも考え事をする時は決まってソファに腰掛ける。


部屋の中はシンプルで、セミダブルくらいのベット(天蓋付き)その横に、二人は座れるソファがあり、やや小さめのテーブルが前にある。装飾品などは無く、ミランダ自体そういった類の物が好きではないため、極力物を置かない。壁には魔法石が取り付けられていて、淡いオレンジ色の光を放っている。


今の思考は、冒険者としての自分であり、今日聞いた話は、大変有意義な時間を過ごせた。と感慨に耽っている。


彼の存在である!


初めて出会った時は、黒髪の何処か頼りなさそうな雰囲気をした青年というのが私の思った印象だ。オークに襲われた時。私は敢えて後方に下がり、みんなの様子を伺った。前衛で戦っている冒険者達を観察すると、一人!トンデモナイ戦闘力で、魔物を倒している少女に目が止まる。そう、ユーリちゃんの戦闘力の高さに驚かされた。


更に驚いたのは、彼に渡された魔道具?


見たこともない武器を渡され使用してみると、その威力に正直驚愕した。自分の魔力量に応じて、威力が変化する魔道弾がオークを一撃で粉砕した時は恐ろしさも感じる。


その時から、不思議な魔道具を持つ青年。ナツメに、興味が湧いてきた!


そんな彼の方から、私に接触してきてくれた。

ユーリちゃんに、魔法を教えてほしいと。しかも報酬があの魔道具!


私は、あの魔道具を手に入れる為だったら、この屋敷と今ある全財産を交換しても良いと思っていた。それ位価値のある物!


さらに彼は面白いことを私に提案した。今のメンバー

でオーガを倒したい!自分とユーリは強い!とも言ってきた。彼の提案は強さを計らずとも受けるつもりだったが、折角実力を見せてくれるというのだから、彼の意見に従った。


結果は、私の放った全力の魔力弾を、彼は避けることなく魔法障壁であっさり防いだ。


この時から私は、魔法使いとしても、彼に興味が湧いた!


今日、彼等が屋敷に来て、更なる事が解った。彼の魔法理論は根本的に私が知っている理論とかけ離れたものであり、非常に興味深い内容であった。


精霊魔法!精霊の力を借りて、発動する魔法!


そもそも、私の知っている精霊とは、人に対して非常に臆病で滅多な事では姿すら現さない。

そして、これは冒険者として必須な事であるが、スキルの付与をしてくれるのが精霊。

私達、人間が持って生まれた才とも呼べるスキルを、精霊の加護で目覚めさせることが出来る。そのスキルは、人それぞれで、沢山の種類がある。勿論、複数所持する人も少なからずいる。精霊の存在とは、そう認識している。


明日からは、本格的にユーリちゃんの魔法指導をする。トリプル属性持ちであの魔力量!彼女も、どんな魔法使いになるか楽しみである。


私は、今後二人がどこまで驚かしてくれるか、胸が高鳴る!


明日は、朝から忙しくなると思いながら、考えるのをヤメてベットに入るのであった。





次回は、本格的に魔法習得編になります!

ユーリがはっちゃけます!サラリーマンが奮闘しますお楽しみに




皆様の暇つぶしに、少しでもなれたら幸いです

それではまた次回

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