65話 嫌われている?
それからはフェリさんに案内してもらって建物の中をほとんど案内してもらうことが出来た。キッチンだったり、寝室だったり、食堂だったり色々あった。特に驚いたのが水浴び場があったことだ。こういう場所の大抵が水浴びは大変なので川に水を浴びに行くのだが、それが逆に手間になるからとわざわざ作られているようだった。これはここが裕福と言われるのも頷ける。
「だ、大体このような感じになります」
「はい、ありがとうございます」
そして私たちは依頼を受けた冒険者という括りで部屋に案内されていた。部屋といってもここにいる女性の冒険者の部屋と男性の泊まる冒険者の部屋だ。
流石にそれぞれに個室を提供できるほど広くはないらしい。孤児院だから当然と言えば当然だが、もしかして、と期待しなかったかと言えば嘘になる。
「それでは荷物を置いて子供たちの場所に来ていただけますか? あ、貴重品等は預かる場所があるのでそちらにお願いします」
「分かりました」
「少し置いてくる」
私とフリッツさんは別れて部屋の中に入る。
部屋の中はそこそこ綺麗にされていて、きちんとしている。ベッドは8台あるが、使われているのは2台しかない。それ以外の家具は机とイスのセットが4台あるだけで、それ以外は特にない。机の上にランタンが置いてあるくらいだろうか。
私はそのうちのベッドの下に自分の荷物を入れて、外へ出る。
外に出るとフリッツさんも同時に出てくるところだった。
「それじゃあ案内してもらえるか?」
「……」
どうしたのだろう? フリッツさんが話しかけるとフェリさんは黙り込んでしまう。
「フェリさん? 大丈夫?」
「あ、は、はい。大丈夫です」
「案内して貰える?」
「はい。ではこちらです」
そう言って彼女はのそのそと歩き出す。
最初は何でだろうかと不思議に思ったが、その内に分かるようになった。私が話しかけると何とか絞り出すように答えてくれるのだが、フリッツさんが話すと怖がってしまうのか黙り込んでしまうのだ。
フリッツさんも途中からそのことに気付いたのか彼女には極力喋りかけなくなる。
そして、もうそろそろで外と行った所でフリッツさんが話しかけてきた。
「なぁ、俺って何か彼女にしたか?」
「うーん。人見知りなんじゃないでしょうか?」
「にしてもいきすぎじゃないか? 流石にあそこまでされると泣きたくなるんだが……」
「ゆっくり何とかしていくしかないと思いますよ? 無理に距離を詰めようとして失敗したら、取り返しがつかなくなりますから」
「それもそうか……」
「はい。なので今のうちは子供と仲良くなれるようにしましょう。そのうち心を開いてくれますよ」
「そうだな。そうするとしよう」
そんなことを話して建物の外に出る。そこには走り回っている子供たちがいた。
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