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防御魔法しか使えない聖女はいらないと勇者パーティーを追放されました~そんな私は優しい人と出会って今は幸せです  作者: 土偶の友@転生幼女3巻12/18発売中!
第1章 聖女は出会う

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62話 客室


 建物の中は少し薄汚れているといった感じだろうか。それでも時々掃除はされているのか汚いといった印象はなかった。


入って直ぐ右に受付のシスターの人がいたので彼女に話しかける。


「あの、依頼を受けて来たのですが」

「はい、依頼票を見せて頂けますか?」

「こちらになります」


 彼女は受け取って確認をする。


「はい、では担当の者に説明をしていただくので、こちらの部屋に来ていただけますか?」

「はい」


 彼女はカウンターから出てくると、少し進んだ所にある部屋の扉を開ける。


「この部屋でお待ちください」

「はい」


 私とフリッツさんは部屋に入る。すると後ろでパタンと扉が閉じられる音が聞こえた。


「この孤児院は凄いですね。客室もかなり綺麗です」


 私がいた孤児院にも客室はあったが、ソファーは硬かったし掃除もする余裕はなくて埃っぽかった。来客は皆帰る時はくしゃみをしていた気がする。


 それに比べてこの部屋はとても綺麗で、向かい合うソファやその間のローテーブル、他の家具にも埃っぽさは残っていない。


「そうなのか? 孤児院には行ったことがないからな」

「ええ、私がいた所は貧しかったので。院にいた他の孤児院の人も同じような事を言っていたので、ここだけが特別に凄いのかなと思います」

「そんな凄い院がどうしてこんな依頼をしたんだろうな」

「そうですよね。これだけいるならシスターの数も相当数いると思うんですが」


 コンコン


 話していると部屋をノックされる。


「どうぞ」

「失礼します」


 そう言って中に入ってきたのは先ほどの受付の人だ。その手にはお盆を持っている。そのお盆にはカップが3つとティーポットが載っていた。


「担当の者が来るまでこちらをお飲みになってお待ちください」


 彼女は私たちの前にカップを置いてティーポットから紅茶を注いでくれる。


「ありがとうございます」

「ありがとう」

「それではごゆっくり」


 そう言って彼女は部屋から出ていく。


 私たちは出されたので折角だからと紅茶を飲む。


「意外と美味しいですね」

「そうか? 普通のだと思うんだが」

「孤児院の経営ってのは質素なことが基本になりますので、こういう紅茶もそれ相応の物が多いんですよ」

「なるほど、そう考えるとちょっと美味い気もする」

「確実に美味しい部類になりますね」


 コンコン


「どうぞ」

「入るわ」


 そう言って中に入ってきたのは。以前修道服をくれた人だった。


「クロエ?」

「先生?」


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