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夢鬼理(ユメキリ)ネットワーク  作者: 魔与音・庵
第2章 異世界を旅する夢斬士
9/11

第8話 異世界を廻る旅 後編

【ヴェルレストの村 アイリアの家前 朝刻】


 ヴェルレスト村の家から出た私は、シャリアさんが待つ、ヴェルレスト村の長であるアイリアさんの家に向かっている。



「あっ! 朝陽様、おはようございます!」

「朝陽殿、おはようございます」



 アイリアさんの家の前で、シャリアさんとアイリアさんは私を待っていた。



「待たせたみたいで、ごめんね。シャリアさん、アイリアさん」

「大丈夫ですよ、朝陽様、今から長い旅になるのですから」

「そうですよ、朝陽殿、お気になさらず」

「あっそうだ……朝陽殿、これを……」



 アイリアさんが私に渡してきた物は、エクスアリア大陸の全体地図だった。

 エクスアリア大陸は、女神エクスアリアの泉が中心点となり、泉を護る円の厚い壁のようにヴェルハラの森が広がっていた。



「ありがとう、アイリアさん……でもどこからいけば良いのかな?」

「朝陽殿、私の友人が長をしているスレイアアリア人の街、エルタティアを目指すのはどうでしょう?」

「スレイアアリア人?」

「はい、スレイアアリア人とは……」



 スレイアアリア人とは、地の聖なる力である魔法を扱う種族で、エクスアリアの地で、夢鬼理ネットワークを支えるユメキリの分体を納めるに最適な場所を教えてくれるだろうとアイリアさんから説明を受けた。



「それと朝陽殿、これを……」

「手紙?」

「はい、朝陽殿の旅の目的、夢喰等を記した内容でございます、エルタティアの私の友人へお渡しください。必ずや朝陽殿の力になってくれるはずです」

「ありがとう、アイリアさん……エルタティアだね」

「はい、朝陽殿、シャリアをよろしく頼みます。女神エクスアリアの御加護の元に……」

「ありがとう、アイリアさん……じゃあ、行ってきます!」

「アイリア様、行って参ります!」

「シャリアよ、朝陽殿の盾となるのだぞ」

「はい、アイリア様!」



 こうして私とシャリアさんは、ヴェルレスト村からヴェルハラの森を抜けて、ヴェルハラ草原へと出た。



【エクスアリア大陸 ヴェルハラ草原 昼刻】



 私達は今、ヴェルハラの森を東へ向かった先にあるエルタティアの街を目指して歩いている。



『朝陽、シャリアよ……どこまで歩くつもりだ?』

「ユメキリ様……どこまでと言うと?」

『エルタティアの街まで、このまま休みなく、歩き着くつもりか?』

「うん、そのつもりだけど……ユメキリ、何かおかしい?」

『朝陽よ、朝陽が決めているのであれば、我は何も言わないが……気をつけてな』

「ユメキリ様は、朝陽様が大事なのですね?」

『左様、幼き朝陽と約束してから我と朝陽は一心同体……朝陽の明日を迎える為なら我はなんでもする。ところでシャリアよ、朝陽と旅することに後悔はないのか?』

「はい、ありません! 私にはユメキリIV型さんがいて、私の故郷にはユメキリII型さんがいます。だから離れていてもヴェルレストの村の民とは繋がっている…………それと私は自ら、朝陽様の旅の同行を申し出たのですから、後悔はないのです!」

「あはは、シャリアさん、ありがとね」

「いえいえ、とんでもない」


 シャリアさんは真っ直ぐなエルフさんだ……シャリアさんの夢喰が現れた夢の内容は、私には分からないけど、エグゼクショナー型になったのはそれだけシャリアさんの中にある守護騎士としての想いが強かったんだろうな……



「朝陽様、前方に何か見えます……あっ、あれは」

「え? なになに……はぁ、やっぱりいたか」

『解析開始……朝陽よ、盗賊の様だ。夢鬼理滅刀を抜くか?』



 ユメキリが解析してくれた私達の目の前にいる複数の存在の正体は、ファンタジー世界のお決まりである盗賊だった存在。



「おーい! こんな所にヒューマアリアの良い女とエクスアリア人の良い女と高そうな剣と弓があるじゃねぇか!」

「……だったら何?邪魔」

「あ? 夢覚市(むざめし)のヒューマアリア人の女の癖に、俺達に楯突こうってか? 殺めてやっても良いんだぜ! ヒャハハハ」

「……はぁ、しゃーない、どいてくれないなら斬るだけ、夢喰シーフ型さん!」

「あ……何言っ……まさかお前、夢斬士!」

「ご名答……まさかここまで夢斬士が来るとは思って無かっただろ? 甘いよ!」

「チッ、でもこの異国の世界にいる夢斬士はお前だけ、野郎どもやっちまえ!」



 はぁ……こんなに夢喰に侵食されてるとか……でも、どれだけの数が来ようとも、私は夢斬士として夢喰を斬るだけだ!



「シャリアさん! 行くよ!」

「はい、朝陽様!」



【夢宮朝陽とシャリアが夢喰シーフ型10体と交戦を開始しました!】



「はぁ? この世界に夢宮以外の夢斬士だと? そう言えば見たことあるな……お前、あの時のエルフ族とかいう女か」

「エルフ? 何を言ってるのですか? 私はエクスアリア人だ! エルフという謎めいた言葉はこの世界には存在しない! あなた達が邪なるオーガの化身、夢喰であるならば、シャリア・エクス・ア・ロッテと朝陽様が討滅する!」


【シャリアがユメキリIVを装備しました!】



「チッ……こっちは10人いるんだぜ、討滅? 逆にこっちが殺めてやるよ」

「やれるものならやってみなさい! ユメキリIVさん!行きますよ!」



【シャリアの夢鬼理カウンター上昇中……】



 シャリアさんは、夢喰のシーフ型の攻撃をかわしながら、夢鬼理カウンターを上昇させている、なら私はは……



「で? どうするの、夢喰さん、これでもまだ殺めれるとでも?」

「やってみねーと分からないだろ!」

「あっ、そう……ユメキリ、夢鬼理滅刀を抜く!」

『了解した、朝陽よ』



【夢宮朝陽が夢鬼理滅刀(ゆめきりめっとう)を装備しました】



「ヒャハー! 夢斬士が俺達、人を斬れんの………………」



【夢宮朝陽が夢喰シーフ型1体を滅しました!】



 夢喰も討滅する力でもあり人の明日を奪う刀、夢鬼理滅刀を装備した私は、夢喰シーフ型の1人を滅した。



「ヒャハハ! 夢覚市でハーレ…………」



【夢宮朝陽が夢喰シーフ型1体を滅しました!】



 夢喰の侵食は、侵食された人が知らない事まで、喋りだしたらかなり侵食が進んでいる……だからその時は、滅するしかない!



『夢鬼理滅……滅……滅……殺……滅殺!』



 右手に手にする夢鬼理滅刀が、私へ囁く。



『夢鬼理滅……滅……滅……殺……滅殺!』



 私は今から、明日を奪う鬼となる!



 

 異世界を廻る旅 後編 完

 9話へつづく!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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