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第三話 「隠し才能」

「……は?」


レインは思わず声を漏らした。


視界に浮かぶ文字。



ユニークスキル適性

【星読】


解放条件を確認。


対象との信頼度を上昇させてください。



意味が分からない。


信頼度を上げると、スキルが解放される?


ゲームみたいな話だ。


「……どうしたの」


少女――シエルが不安そうにこちらを見る。


レインは慌てて首を振った。


「いや、なんでもない」


今の文字が見えているのは、自分だけだ。


流石に説明しても頭のおかしい奴だと思われる。


レインは改めてシエルを見る。



【対象:シエル】


状態:衰弱

空腹:中

信頼度:3


ユニークスキル適性:

【星読】



やっぱり消えない。


しかも。


“適性”ということは、本来まだ使えないスキルなのだろうか。


その時。


視界の端に、さらに小さな文字が表示された。



【星読】


超レアユニークスキル


未来予測系統


発現率:0.0007%



「超レア……?」


レインは思わず呟いた。


「え?」


「いや、なんでもない」


また誤魔化す。


だが内心かなり驚いていた。


この世界にスキル持ちは珍しくない。


けれどユニークスキル持ちは別格だ。


王国直属騎士団。


S級冒険者。


大商会のトップ。


歴史に名を残すような人物にしか現れないと言われている。


そんなスキル適性を、この奴隷少女が?


レインはもう一度ログを見る。


すると。


新しい項目が増えていた。



発現阻害要因:


・栄養不足

・精神疲弊

・極度ストレス



「……なるほど」


つまり。


本来才能があるのに、環境が最悪すぎて発現していないのか。


レインは少し考える。


そして。


あることに気づいた。


「もしかして……」


視線を、自分へ向ける。


すると。


ログが浮かび上がった。



【レイン】


職業:雑用係


状態:健康

所持金:残り銀貨3枚


ユニーク能力:

【世界ログ】



「うおっ……!」


自分のも見れるのか。


だが。


さらにその下を見て、レインは固まった。



スキル:


【雑務 Lv3】



「……雑務?」


なんだそのスキル。


レインは思わず顔をしかめる。


だが次の瞬間。


詳細が開いた。



【雑務 Lv3】


・整理効率上昇

・道具整備補正

・採取補正 微


熟練度:82%


進化条件を満たしています。


進化先候補:


【万能作業者】

【サポーター】

【戦場整備士】



「は?」


レインは二度見した。


進化?


スキルって進化するのか?


聞いたこともない。


しかも。


“戦場整備士”の項目に、妙な補足が付いていた。



レア進化先


パーティ全体へ補正効果を付与可能



「……」


レインはゆっくり顔を上げた。


そして思い出す。


クラウスたちの言葉。



『最近素材集まり悪くなってたし……』


『気のせいだろ』



もしかして。


自分がいたから?


レインの背筋に、妙な感覚が走る。


その時だった。


コンコン。


突然、部屋の扉が叩かれた。


レインが警戒しながら開けると。


宿屋の老婆が立っていた。


「坊主、お前宛てだよ」


「……俺?」


老婆が一枚の紙を差し出す。


冒険者ギルドの封筒だった。


レインは嫌な予感を覚えながら中を開く。


そこには短く書かれていた。



至急ギルドへ来られたし。


E級冒険者 レインへ



その瞬間。


視界にログが浮かぶ。



【イベント】


『元パーティとの再会』


推奨危険度:低


成功報酬:


【世界ログ】機能解放



レインはゆっくり目を細めた。


「……嫌な予感しかしない」

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