4 謁見
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「ふむ、騎士団長よ。この者は有能ぞ。王に会う、会わないは別にええが、手放すのは国の損失ぞ?」
おじいちゃんからの評価の高さに少しびっくりです。…まぁ、この部屋の本を読破するまでは居ても良いかもですけど。
「スキルが使えない者を王がこの城に置いておくと思うか?」
「それを何とか進言するのがお前さんの役割じゃろう。給料分は働け」
「ぐっ」
騎士団長って華職と思っていましたが、胃がやられそうですね…。首を振りながら出て行きましたよ。
「おじいちゃん、此方も読んで良いんですよね?」
「ほっほ。構わんとも」
言ってみるものですね。
「あの偏屈爺さんの顔見ろよ…」
「初孫にデレるウチのおじいちゃんみたい。」
「雅のじぃじもあんな感じだったな…」
「元の世界に帰る為にも頑張らないとな」
ーパラ…。
ふむ。王国周辺の魔物の生態観察報告書、ですか。周辺によく現れるホーンラビットは、子供をよく狙い、襲って来る…と。ふむふむ。
「王が会うそうだ」
「……」
マッドボアは雑食で何でも食べる。研究によると、建材の材木も食べた、と。食い意地ありすぎですねぇ。
「うおっほんっ!!」
「……」
その進化系のクラッシュボアはタチが悪く、、
ーひょいっ
「……何です?」
ーギヌロッ
「…ッ、お、王がお会いするそうだ。待っているから早くせよ」
読みかけで移動は出来ればしたくありませんが。しょうがないですね。……全て読み終わらないとステータスは上がらない…と。思っていた通りですが、読みかけぇ…。
「ここで待たれよ」
「…呼んでおいて待つんです?本が読めたじゃないですか」
「様式という奴だ。お連れしたとお伝えしてくれ」
「はっ」
面倒なしきたりですね。だから廃れるんですよ。
「呼ばれたら、頭を下げるんだぞ」
「…郷に行っては郷に従えと言いますが、何も世話になってないのに、何故謙らないといけないのですかねぇ…」
「因みに、ここの会話も記録されている」
「ならば、尚更ですね。まだ待つなら出て行きます」
無意味に待たされるならば、そこまでの国です。
「…ッ、まだか?この者は本気で出ていくぞ」
「し、しばし待たれよ」
「三分待ちます。何の準備をしているか分かりませんが、三分です」
かの有名なグラサンの人も律儀に待ちました。パラパラを踊ってた記憶が、…それは動画でしたね。
「入って待て」
「後2分です」
豪華な扉が開き、赤い絨毯。王道では有りますね。
しかし、玉座には誰も居らず、隣に性格の悪そうな男。恐らく王子でしょうか。後1分。
「この様なちんちくりんでスキルも使えない奴が父上に会えるわけないだろ」
開幕、なるほど?…そもそもと言うわけですか。
「つまり、召喚の謝罪も無く、誠意も無いと?」
「誰が喋って良いといったっ!」
「はぁ、お話になりませんね。教養も無さそうですし、この国の未来が透けて見えます」
踵を返して扉に。
「反逆罪により捕えろ」
「そうなりますよねぇ。なので、[図書室ではお静かに。]」
直ぐ隣に扉を。私と衛兵の距離は3メートル以上。普通に入ります。
「なっ、衛兵っ、何をしている!捕えろっ」
凡愚、暗愚が揃った国ですか。あの4人が可哀想ですね。
さて、私のスキル、図書室は入り口と出口が指定出来ます。何が言いたいかと言うと。
「おじいちゃん。少しの間でしたがお世話になりました」
「…ほっほ。先代の頃の様な名君では無かったかね?」
「呼び出しておいて、会う事すらしませんでしたよ」
「王子がやらかしたか…」
「知りませんね。どちらにせよ、呼び出しておいて誠意はあるか聞いたら、反逆罪だそうです。なので、出て行きますね」
もう直ぐにでも、衛兵が駆け込んで来るでしょう。
「待ちなさい」
「…捕まえますか?」
「ほっほ。読みかけの本があったじゃろ。持っていくがええ」
「…感謝します。私は楠詩織、おじいちゃんは?」
「ワシはガンダ.ブックマン。ガン爺でもブック爺でも好きに呼べばええ」
「ガン爺って。偉人みたいです」
「ほっほっほ。ではな、詩織よ。そうだ、餞別じゃ、この3冊を持っていくがええ」
「感謝します。落ち着いたらご招待しますね」
「楽しみにしておるよ」
私のスキルは一度足を運んだ場所を出入り口に指定出来ます。落ち着いたら、ひょっこり覗きに来ます。
…さて、どうやって城から出ましょうか?
どんな本でしょうか?全問正解でスーパー松君人形が…∑(゜Д゜)




