24 勇者
宜しくお願い致します・:*+.\(( °ω° ))/.:+
「…勇者様方、1週間ぶりですよ」
「あ、あはは…、お久しぶりです、楠さん」
「…だから、偶には顔出そうって言った。」
「…し、しおりっち、お、おひさ〜」
「……」
随分気まずそうですねぇ?私をギルドにドナドナ出荷してから一度も来ていない勇者様方?なんならそのまま忘れられたのかもと思い始めてましたよ。読書の友こと愛理さんは図書カードで意思疎通はしてましたが。
「…コホン。ゴブリンによるスタンピートが予想されています。出動を要請致します」
「ガチギレてね?」
「そんな事ある訳ないだろ?ね、楠さん」
「ソンナマサカー。ワタシノオンジンサマガタ。デス、ヨッ!」
「ぐふっ」
取り敢えずクマソバットを喰らっとけ、脳筋勇者。噂で聞きましたよ?能力でゴリ押してる、と。
「ふぅ…。お帰りなさい。心配はしていませんでしたが、ちょくちょく顔を見せると言った嘘に対する罰です。理解しましたか?」
「い、1週間はダメ、ですかね?」
「それなら、1週間後と言えば良いだけの事です。忘れられてドナドナされたのかと思いましたよ?」
ただでさえ、元の世界の知人はあなた達だけです。過疎ギルドに投げ込まれたら、心細いに決まってますが?私は鋼メンタルではありませんよ。
「ドナドナ。」
「分からない単語だが、よくない奴だろ、それ」
「もう過ぎた事ですよ。マスター。それよりもゴブリンです」
「お、おう。…北西にゴブリンの集落が確認された。冒険者が少ない今、頼れるのはアンタ達だけだ、頼めるか?」
「ゴブリンですか…。死体処理が大変なんですよね…」
焼かないとゾンビ化して猛威を振るう厄介者です。しかも焼くと臭いとか。
「あん?詩織を連れてけば良いじゃねーか。回収出来るだろ?」
「…可能ですね」
ばっちい、ゴブリンを触りたくないですけど。依頼ならば致し方無し、です。
「初耳。」
「説明する前に旅立ちました」
「貴重なマジックバック枠じゃん!」
「俺達の苦労が…」
「あ、あはは…、はぁ〜…」
何かと苦労した様な感じですが、知りませんよ。今は件のバックも持ってるんでしょう?
「訂正しておきますが、私の能力は図書室ですからね。素材で図鑑を作ります。物資を渡されても素材となり、図鑑になります」
「…つ、つまり?」
「恐らく、無限に回収は出来ますが、出すには図鑑を完成させる必要がある、という事です」
思ってたのと違うと言われても嫌ですからね。補足は大事です。
「例えば、ナル木材は図鑑が完成しています。出せますよ」
合成と破棄は出来なくても、出す事は可能なハズ。
「ナルか。ガラクタ山か?」
「ええ。美味しい宝の山でした」
「そ、そうか。…出してみろ」
ナル図鑑を出して、と
<ナル木材を出しますか?>
はい。…どんな状態か分かるスケッチ付きとはありがたいですね。ページが凄いことになりそうですけど。
ードスン…。
「こんな所です」
「……」
はい、回収。
「…便利過ぎん?」
「ポーターにしたいなら物資を投資して下さいね」
「…俺達より汎用性は上だろ」
「…言わないでくれよ…」
そもそもの役割が違いますし。戦闘特化と比較されてもです。
「戦闘はからっきしなので討伐はお任せします」
「うん、守護る。」
「流石に前線に出ろとは言わねぇよ…」
「後ろ組だね〜」
「え、さっきの蹴り、かなり強烈だったけど…」
「…必殺クマアッパーもありますよ」
オーラを出して、にぎにぎ。くまーっ!
田中優吾。勇者。正義感は強い脳筋。困ってる人は率先して助かるがやり方がゴリラである。空気が読めない為、度々愛理にしばかれる。サンドバッグ枠。




