スピンオフ第1話・レインはお礼を言いたい。
古の楽しかった記憶を呼び起こしながら某掲示板SSっぽいノリで書いてます!
どうぞお付き合いくださいませ。
ラボ。
タカセが戻ると、レインはすでにソファにだらしなく身体を預けていた。
その手には、珍しくティーンズ雑誌が広げられている。
「──レイン、いたんだな」
「帰りか。グレイは?」
「寄り道して帰ると言ってた」
レインは雑誌を畳んだ。
「よかった。アイツがいたら面倒くさいからな」
何気なく表紙に目を落としたタカセは、思わず固まった。
【女子の心を掴む! 言葉の魔法250選】
(──!?!?!?)
その瞬間、タカセの脳内で緊急会議が始まった。
──レインはなぜ、女子の心を掴みたいんだ?
──いや、待て。そもそも女子って誰だ? 俺は男だ。
──違う、そうじゃない。俺たちの周りにいる女子といえば……
「……女子といえば、イノウエか……? なんで……?」
「おい、タカセ。心の声が出てる」
「……すまん。つい」
タカセは咳払いをひとつ。
レインは、そんな彼を気にする様子もなく口を開いた。
「この前の潜入任務で、女性を巻き込んだだろ。エミリだ。ひと段落ついたから、改めて礼をしようと思ってな」
「……なるほど」
タカセは神妙に頷いた。
そして、少し考えたあと。
「好きなのか?」
「なんでそうなるんだよ!」
レインが即座に声を上げた。
「タカセ、お前たまにぶっ飛んでるな」
「グレイにも言われる」
「自覚はあるのかよ……」
「それはさておき」
タカセは一歩も引かなかった。
「お礼が言いたいなら、俺にも考えさせてくれ。得意なんだ、そういうの」
「嫌な予感しかしねぇ」
(つづく)




