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15. 海と朝ごはん



職場が変わって、しばらくした頃、

横浜で待合わせて、あかりちゃんと会った。


久しぶりだったから、

お互いの近況報告をした。 


私は、

タキガワくんからメールが来たよ。

と話した。 


確か、彼も勤務先が変わった。

という連絡だった。


彼の職場が私の職場の近くになったから

そのうちにまた会おうね。

と、いうような内容だった。


たくさん話し、たくさん食べて、

たくさん飲んだ。

酔うと歌いたくなって


ふたりでカラオケに行った。


私がいつもの歌を歌っていると

あかりちゃんが、誰かと電話で話していた。


歌い終わると、ちょっと待ってと

電話の相手に言って、

私に携帯を差し出した。


だれ? と聞くと、

タキガワくん。 と言った。


私から、タキガワくんの話を聞いて、

電話したみたいだった。


また今度ね。


と言って電話をあかりちゃんに返して

次の曲を歌いはじめた。


あかりちゃんは、

また電話で彼と話しはじめた。


歌い終わると、彼女は 


これから来るって。 といった。  

そろそろ帰ろうかと思ってたから、


待ってたら、遅くなっちゃうな、


電車、無くなっちゃうかな・・・。 


と思ったけど、

来るというなら、待ってるしかない。


歌っていると、しばらくして、

彼が部屋に入ってきた。


もっと早く電話してよ~。 

ヒマしてた~。と言った。


結局、朝方まで、話したり、歌ったりして 

帰ることにした。


彼はクルマで来ていた。

私は後ろの席に乗った。


助手席のあかりちゃんと、

話がはずんでるみたいだったから 

私はいつのまにか眠ってしまった。




明るくなって、目を覚ますと、海が見えた。

遠くに水平線が見えた。


私たちはお腹がすいたので、

クルマを止めて、コンビニに入った。


サンドイッチやおにぎりやお菓子や飲み物をたくさん買って 


海を見ながら朝ごはんを食べた。


タキガワくんは、

おにぎりの海苔が多すぎるから

半分にして食べると言った。


ちょっと、意味がわからなかった。

どういうことなのか、

もう一度説明してもらったけど、

やっぱりよくわからなくて、 

なんだか、可笑しくて笑った。 


あんまり私たちが笑うから

彼もつられて笑っていたけど 


海苔は半分ちぎって、捨てようとした。  


捨てるなら、ちょうだいよ。といったら 

ちぎった海苔だけよこした。


ご飯もひと口、ちょうだいよ。と言ったら 


ダメ。って言って 


食べたかったらもうひとつ買ってきて

と言った。 


私はちぎられて無残な姿になってしまった

海苔だけを食べた。


海苔嫌いなの?と聞くと 

好きだけど、半分でいいと言った。


その答えが意外だったから、また、笑った。


好きなら全部食べればいいじゃない。 

とあかりちゃんが言ったら 


好きだけど、半分がいい。って言って 


海苔が片面になってしまったそのおにぎりをおいしそうに食べていた。




海風が少し冷たい朝だった。


(つづく)

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