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13/21

13.金髪とスパイダーマンとお花屋さん



今度は、地元の友達と飲むときに

私の友達を連れてきて欲しい。


ということだった。

不可解だった。


なんで、また?


地元の友達って

タキガワくんと同じ年なんでしょう?  


まさか合コンってこと? 

と笑ってしまった。 


合コンってわけじゃないけど、

いつがいい? こっちはいつでもいいよ。


いつでもいいよって・・・

あきれた・・・。 

いくつだと思ってるのよ。


私の友達っていったら、

みんな私と同じくらいで

タキガワくんたちとは

ひと回りも上だよ?


年とかは関係ないじゃん。

歳が違うのは仕方ないでしょう?

ずっと変わらないんだし。

と彼は笑った。


それはそうだけど・・ 

さすがに気後れしてしまって


24~5歳の男子たちに調度いい歳の

メンバーなんか集められないよ。


ほかの人に頼んでくれる?  

といって、はっきり断った。



何日か過ぎて、また電話が、かかってきた。


いつにする? と言った。


?、だから、無理って・・・。

私の話聞いてた?


断ってるのに、全く聞いてないみたいに 


いつにする?とか 

何人にする?とか、

場所はどこがいい?とか、

どんどん話を進めてしまう。


私は少し困っていた。


いくら断っても、

まるで通じなくて、同じ話を何度もするから 最後は仕方なく、


もう じゃあ わかった。 


と言ってしまった。




浅草寺の雷門で待ち合わせした。


もう一つの別の門で彼らが待っていたから、落ち会うのに手間取ってしまった。


タキガワくんは、

待っている間におみくじを引いたら、

凶 だったと落ち込んでいた。



そんなに気にすることないよ、と言ったら


その場にいた、他のふたりからも、


浅草寺は凶が多いらしいよ。とか、

確率からいうと、大吉と同じくらい

ラッキーなんだよ。とか、

待ち合わせ場所を間違えたのが、

そもそも 凶 だから、

もう、厄は落ちたよ。とか、

元気だしなよ。とか、


励ましてるんだか、からかってるんだか、

何となくその場の雰囲気が、楽しくなった。


ご飯を食べにお店に向かった。

歩き始めると、お花屋さんがあった。


タキガワくんはお花屋さんが

気になってるみたいだった。


母の日の花束の

予約のポスターを見ていたから、


予約するの?

と聞いたら、


カーネーションは贈らない。

毎年違う花を贈ってる。

と話した。

クレマチスや、カサブランカや、

観葉植物など、毎年違うものを

選んでるということだった。


そんな、珍しいこと言うひとには、

はじめて会ったから、今でもよく覚えてる。


あの時は、ほんとかな?

と思ったけど、


その後、お母さんからの手紙に、

その事が書いてあった。

本当のことだったと

後になって知ることになった。



お母さんを大切にしていた。



タキガワくんは、いつものスーツ姿とは違うカジュアルな服を着ていた。 


しばらく、会ってなかったからなのか、

いつもと雰囲気が違って見えたのは、

髪の色のせいだった。



髪を金髪にしてみたかったから

GWの長い連休に

自分でカラーリングしたそうで、

かなり明るめの

ブラウンカラーになっていた。


明日、黒く染め直すから

今日が最後だよと、名残惜しそうに

自分の髪にさわって、どうお?

と、感想を求められた。


夏休みの高校生みたいなこと言っていた。


スニーカーも真っ赤で、

黒いラインが何本か入った

ちょっと奇抜なデザインだった。


スパイダーマンみたいだね。

っていったら


そうだよ。 

ナイキ限定の

スパイダーマンのスニーカーだよ。

って


嬉しそうに説明してくれた。


人気商品で、数も少ないから、

なかなか手に入れられず、

探し回ってやっと手に入れたという

お気に入りのスニーカーだった。


金髪と真っ赤なスニーカーの

奇抜なおしゃれが、よく似合ってた。



5月の澄んだ青空が眩しかった。



それからしばらくたって、

スパイダーマンの映画のポスターが、

駅や街にあふれた。


もう見た? ってメールした。


まだ。 って


一緒に行く? って返したら


いいよ。 って


待ち合わせして

スパイダーマンをふたりで見た。


帰りはうちまで送ってくれた。


近くのお店でご飯を食べた。 


彼が私の左手の動きを

見ているみたいだったから、

腕時計を見ているのかと思って

時計の説明をした。


この時計、ベルトが色違いでセットになっていて、赤 青 黄 茶 黒 があるんだよ。


今日は黄色にした。 どうお?


と聞いた。


彼は、そういうのよくわからない。と笑って 


また、私の手を見ていた。


映画の話と友達の話を少しして店をでた。


(つづく)

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