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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第二部「ハルコン青年期」

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52 マサル峠を越えて_25

   *         *


 ハルコンが思うに、……。

 ホンと、「半次郎」のヤツは、油断ならないよね。


 現在いまは、元女盗賊が「半次郎」の身柄を何とか押さえているからいいけど、……。

 それが、もし何かの弾みで、事態が動き出してしまったとしたら、……。


 もう、元女盗賊だけで「半次郎」のことを制御することは、非常に困難を極めるんだろうなぁと思えるんだ。


 何というか「半次郎」という人物の本質は、高速回転して一見静止しているように見えるコマみたいなもんだよね。

 その見た目とは裏腹に、内実はもの凄いパワーとスピードがせめぎ合っている。


 そんな「半次郎」が、……だよ。

 いったん、この目の前の3すくみの現場に投下されたとしたら、……。

 それは、かなり危険なことのように思えるんだ。


「……」


 おそらく、現在は大人しくしているけど、何かあったら一気に飛び出す。

 そして、周囲まわりにあるもの、全てにバチバチとぶつかって、その場からはじき出してしまいかねないんじゃないかなぁって思うんだ。


 とりあえず、まだ現場の状況は小康状態。

 ここで適切な手を打っておかないと、最悪死人すら出かねない。


 私は、シルファー団長、ステラ殿下、ミラのお三方の笑顔を曇らせるような真似は、決してしたくない。


 それは、旅団の全員の無事というだけでなく、……。

 道中に関わってくる、ありとあらゆる存在に傷ひとつ負わせたくないんだ。


 以前だって、ゴブリンの群れがドラゴンステーキの匂いに誘われて集まってきた時だって、そうさ。

 旅団員だけでなく、ゴブリン達にもちゃんと相撲を取ったお礼に、いくばくかの礼を施している。


 だから、今回だってそう。


 たとえ、野盗達相手であっても、私達は決して彼らに死人を出させない。

 大人しくご退場して貰うよう、「穏便」な手を使って、退いてもらうだけだね。


「それで、ハルコン。あなた、次は一体どうするつもりなの?」


 シルファー団長が、指揮車内で私にお訊ねになられた。

 私は、いったん現地との念話を中断すると、……。


「なら、刀狩をしますかね?」


 ただそれだけ、団長にお伝えしたんだ。

ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨

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