52 マサル峠を越えて_24
* *
「元女盗賊さん。そちらの現在の状況を教えて下さい!」
私は、再び現地にいる彼女に念話を送った。
すると、……。
『そう、……でやすな。小康状態、……と、いっていいでやすな!』
何とも苦慮しているといった口調で、元女盗賊は念話に応じてきた。
私はさっそくその視野を借りて、現地の様子を窺うことにした。
「……」
なるほどねぇ、……。
これまた面白いくらいに、野盗達の集団、クマと角ウサギの集団、サスパニアの小水戸中尉率いる兵隊達で見事に分断しててさ。
それで、お互いに睨み合っているんだからね。
こういうのを、3すくみっていうのだろう。
まぁ、ことわざの場合だと、蛇と蛙とナメクジでお互いに睨めっこっていうのが、通り相場なんだけど、……。
『ハルコン殿、……。アタイらば、これからどうすっとが、よかでやすか?』
事態が急変したことに対し、改めてこちらの判断を仰いでくる辺り、さすがは状況把握の達人だけのことはある。
先ほどの「半次郎」から、スタンドプレーを求められても応じなかったことといい、……。
斥候としての冷静な対応には、ホンと感謝しかないなぁと思った。
「もう『半次郎』から話を聞いていると思いますが、……。小水戸中尉ら兵士が使用している武器のことを、銃といいます!」
『了解でやす!』
まぁ、ここまでは想定の範囲内かな。
「現在、指揮車内にいるシルファー団長ら執行部のメンバーは、全員そちらの状況を把握しているところなので、……。そうですね、このままお二人で監視を続けて頂けると、大変ありがたいですね!」
『了解、……でやすっ!』
その言葉と共に、再び元女盗賊は3すくみの現場を注視し始めた。
途中、私は「半次郎」が単独でスタンドプレーに走るのではないかと思い、……。
内心ハラハラした気持ちで、彼女の様子を終始窺っていたのだけど。
でも、特段彼女に動きはなかった。
それが、何とも嵐の前の静けさのように思えてきてさ、……。
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