52 マサル峠を越えて_20
* *
「ハルコン、もう火薬のことはワカったから。とにかくっ、その新型兵器って、この爆発力を利用して、鉛の弾を飛ばす武器なのよね?」
先ほどからずっと黙っていらっしゃったシルファー団長が、そうお訊ねになられた。
私としても、中年の一級剣士の発言をなしにできるため、その質問に飛び付いた。
「えぇ、そうです。この兵器を、各人が一丁ずつ所持しているようです、……」
「ふむ、……」
再び考え込まれる団長。周囲も彼女の言葉をじっと待つ。
「なら、とっても大変ね。ステラ殿下、現実問題の話、この武器が対コリンド戦で使われなくて、良かったわね?」
「……」
団長のその言葉に、ステラ殿下はグッと表情を硬くされる。
「ハルコン、その兵員達は、私達旅団を狙っているのではなくて、野盗達を一網打尽にしようとしているのよね?」
「おそらくは、……」
私は、あまり確証がないことを団長にお伝えするつもりはない。
でも、その団長の読みは、正鵠を得ているのではないかと思われた。
「なら、……さ。実際に使用するところを、見てみたいわね!」
「「「「「「えっ!?」」」」」」
「さすがはシルファー姫殿下! なかなかに剛毅な女傑よ!」
そう言って両手を叩くと、中年の一級剣士が即座に団長のご意見に乗った。
「でしょぉーっ、一級剣士さんっ! 見てみたいよねっ?」
そう仰って、お二人だけで意気投合なさっている。
「なりませんぞっ! もし御身に危険があれば、私は国王陛下にどうお伝えすればいいのでしょうか!?」
アントン騎士長が、直ぐに諫言すると、……。
「えぇ~~っ! ウチの国がさぁ、せっかく強国になれるチャンスなのにぃ!」
「それとこれとは、話が別ですっ!!」
「ちぇぇ~~っ!」
団長はそう呟かれてから、口を尖らせなさった。
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