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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第2章
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第二楽章 Valkyrie Op.5


「それでも、現実に目を向けて東京に戻って就活やり直さなきゃ、なんて思ったら、心が壊れそうになって…」


 京が背中で頷く。


「そしたら、美妙さんの声が聞こえてきて… それから、」


 京が半分だけこちら側に体を向ける。


「京ちゃんの声が頭に鳴り響いて… 気が付いたらさ、就活の鞄とかゴミ箱に投げ捨てていたよ!」


 四分の一だけこちらに体を向けながら、真剣な表情で悠人の話を聞いている。


「駅前からバイト先に電話してさ。体の調子悪いのでバイト辞めるって言って」


 八分の一だけ体を向け、おおおと呟く。


「国道沿いのワークマンで洋服買って。ははは、あのスーツとか革靴、捨ててきちゃったよ」


 十六分の一だけ体を向け、プッと吹き出す。



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