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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第1章
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第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.62


 砂利道を小畑家とは逆に進む。


 両側は雑木林に覆われて、成る程夜では辺りは真っ暗で歩くのも苦労しそうである。街灯は皆無、電信柱すら目に入らない。


 その雑木林は小高い山に続いており、その山と山の谷間の集落なのだとようやく分かる。


 そんな思いを察するかのように京が、


「この道を登っていくと、シンタの畑とカオちゃんとこの田圃があるんだよぉ。あと、琴音さんとこのニワトリはさぁ、あのお家の裏庭で放し飼いになってんだよ。帰りに卵もらってこーぜぇ」


 悠人は惰性で頷き、京の後を追った。


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