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第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.59
食事の後片付けを終え、茶の間を簡単に掃除した後、悠人はこの家に来て初めて家の外に出た。
改めて京の家を眺め返る。平家建ての古い木造で、トタン屋根がなんだか懐かしさを醸し出している。
庭先に作業場の様な蔵があり、中に釣竿や網などの漁業関係の道具が、所狭しと並べられている。
家の前には車一台分の細い砂利道があり、その道の両側にそれぞれ古びた家が立ち並んでいる。
京の家の隣が香の家だろうか、二階建てのしっかりとした造りである。
その正面に平家建ての京の家によく似た造りの家があり、その奥の並びに二階建ての立派な家が見て取れる。それぞれさっき香が言っていた鳥山家、小畑家であろうか。
その奥の家から、ガッチリとした体型の四十代くらいの男性がこちらに歩いて来る。




