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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第1章
55/434

第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.55


「ナニもせずに、」


 スッピンながら整った顔立ちを悠人の鼻先まで近づけながら、


「先に、寝た?」



 悠人は後退りしながら、


「ええ、まあ」


「キミ。馬鹿なの? 愚かなの? せっかくこっちが気を利かせてあげたのにっ もー信じらんない!」



 何故俺はキレられているのだろう。世間的に常識的な行動をしたにも関わらず、だ。


 ああ、てか、そんな事よりもー


「そんな事よりも、何ですか俺が神様って?」


 香は憑き物が落ちた様な表情となり、


「あー、そうだった。そっか、それ言わなくちゃだよねー」


 京はそんな二人のやり取りを面倒臭そうに眺めるだけだった。



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