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第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.46
「磯で貝取ったり魚取ったり。港行って漁協の手伝いしたり。じーちゃんの漁船はこないだ売っ払っちゃったから、沖には出れないのが悔しいわー。まあ、そんな感じ」
軽い目眩を感じる。やはり俺は夢を見ているのではないだろうか? アナログな壁時計が十一時を指している。
「すまん、疲れたから眠りたい。ここで寝ていいのかい?」
京はもっと話したそうな顔をしつつも、
「うん。朝ゴソゴソやってるけど、気にしないで寝ててねぇ。んじゃ、おやすみっ」
空のコップを持って立ち上がり、京は心なしか嬉しそうに茶の間を出て行った。
悠人は電灯から垂れ下がっている紐を引き灯りを消し、布団に入り掛け布団を頭からかむり、体を丸くして深く目を閉じた。




