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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第1章
45/434

第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.45


 ……? アクセントが全く違うので、それらを理解するのに少し時間を要した。



 首を傾げつつ悠人は部屋をぐるりとめぐらせ、もう一度めぐらせ……


 顔は硬直し、口は大きく開きっぱなしになってしまう。よく見るとこの部屋……


 テレビはおろか、電話、デジタル時計、Wi-Fiルーター、空気清浄機といった電気機器がないではないか!



 いや、流石にスマホくらい、そう思い、


「京ちゃんは、スマホとか持ってるよね、さすがに?」


「持ってない」


 京は何故かムッとした表情でぶっきらぼうに答える。


「でも友達とか持ってるから欲しいんじゃない?」


 急に寂しげな表情となり、


「友達、いないから」



 悠人は口を開けたまま固まってしまった。この子は、親兄弟もいないこの地で一体何をして?



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