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第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.44
やがて廊下をバタバタ歩く音がし、京が湯上がりの格好で入ってくる。
「えへへ、お待たせっ で? 話の続きしてよっ」
冷蔵庫から持ってきたであろうよく冷えた麦茶の入ったコップを一つ差し出しながら、京がウキウキした表情で悠人に催促する。
ありがと、とコップを受け取りながら、
「話って…… だから、港から岩場までスマホ見ながら歩いてきて、それからずっと海を眺めていて。暗くなってきたから帰ろうとしたら、足を滑らせて転んで。そしてキミに見つけてもらった、という訳さ」
「ねえ、スマホってやっぱ便利ぃ?」
話を急に曲げる京に苦笑しながら、
「俺もよく使ってないから何とも」
「アレでしょ、ラインとかインスターとかツイットーとか出来るんでしょ?」




