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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第1章
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第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.24


「…… っぱ、救急車呼んだ方がいいんじゃない?」


「やだよ面倒臭い。息してんだからそのうち目覚ますっしょ」



 悠人の耳に二人の女性の声が入ってくる。



 きつく閉じていた目をそっと開いてみる。



「ほーら。目開いたよお。ったく人騒がせなヤツだし」


 若い女性の声が尖っている様子だ。


「でも意識がちゃんと戻るかどうか。記憶喪失になったりしてるかもだよ?」


 熟した女性の声が温かく悠人を包んでくれる気がする。


「おおお! それ韓国ドラマじゃん! じゃあコイツ財閥の御曹司? 助けて得したヤツ? それ超ラッキーじゃん! おーい、おまえ、起きてるかあー?」


 はしゃいだ声の若い女性が悠人の顔を覗き込む。



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