↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第1章
18/434

第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.18


 国道134号線を南下し県道26号に入る。


 スマホから目を上げ、空を眺める。空が広い。周囲に高い建物がなく、山や丘陵もなく東京や故郷の空とは全く違う、大きく広がる空を無心で佇んで見入る。


 秋晴れの真っ青な空に数片の千切れ雲が流れている。上空は風が強いのだろうか。そう思った時に冷涼な風が悠人の頬を撫でる。


 都会のビル風よりもずっと柔らかい風だ。僅かに感じる潮の匂いも心地よい。その風が電車に揺られながら煩悶していたことをすっかりと吹き洗い流し、心なしか悠人は胸が躍る心地となっている。



 電信柱に『三浦霊園』はこちら、と言う看板を確認し、その方向に進んでいく。なだらかな下り坂を就活用の革靴が心地よい音を響かせている。


 徐々に辺りは畑が広がり始め、道も細くなってくる。畑では三浦大根でも作っているのだろうか。神明神社という小さな祠を過ぎる頃には道は農道の様を呈し始める。


 周囲の雰囲気と就活スーツ姿が全く合わなく、たまにすれ違う地元民がギョッとした目で悠人を凝視する。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。