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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第2章
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第二楽章 Valkyrie Op.58


「信太さん。客観的に言うよ。俺はその部隊にいた訳でもないし、その部下達も知らない。自衛隊のことも知らないし、戦闘のことなんて一ミリも知らない。でもね、信太さん。富永さんの死は、あなたのせいじゃないよ。それだけはハッキリ言える。仲間の言う通り、信太さんの所為ではない。うん」



 信太の震えが止まり、焔越しに悠人に顔を向ける。


「よく言うじゃない、「死に場所」って。残念だったけど、富永さんはそこが死に場所だったんだよ。彼はそこで死ぬ運命だったんだ。もっと言えばー富永さんはそこで中国人に撃たれて死ぬ為に生まれてきたんだ!」



 信太は悠人を睨みつけ、


「お、お前、何言ってん……」


「でね、信太さん。その中国人もだよ。彼もそこで撃たれて死ぬ為に生まれてきたんだよ。他の中国人もそう。山瀬さんもそう。その島で死ぬ為に生まれてきて、そして死んでいったんだよ!」



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