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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第2章
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Soli di 信太 Op.13


 俺は一ヶ月入院し完全に回復した後上官に呼ばれ、東京の市ヶ谷にある陸自幕僚監部に栄転となったぞと言われた。だが感慨は無く、あるのは心の傷〜あの中国兵の叫び声と富永の死。俺のせいで、俺のやってはならない不注意の所為で優秀な部下を死なせてしまった、いや殺してしまった。江田島の奴らや部下達は、気にするな、あの戦闘で死者二名なんて有り得ない、お前は良くやった、と言ってくれるがそんな事はない。山瀬の死は仕方ない、正に「犠牲」と言えよう。だが富永の死は俺が規定通り、訓練通りしていれば決して有り得ない死であったんだ。俺がフラフラボートに向かわなければ、索敵を訓練通りしていたなら、富永が心配して俺の後ろに続く事もなく俺に向けられた銃に撃たれることもなかったのだ。それでも仲間は俺を讃えてくれる、魚釣島のヒーローとして。

違う! 

違うんだよ!!


俺は、人殺しなんだよ!!!


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