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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第1章
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第一楽章 Grande Sonate pathetique Op.14


 頭が真っ白な状態のまま悠人は品川駅に入り、J Rではなく京浜急行に乗ってしまった。そしてそれに気付くのは終点の三崎口駅に到着してからであった。



 電車に揺られながら悠人は何度も何度もあの太っちょの面接官の言葉を反芻《はんすう》していた。


(キミ、就職活動舐めてんの?)



 舐めてないっ! 舐めてなかった。だけど……


 俺は完全に準備不足だった。大学に入り仲間も先輩も作らず気の向くままに生活していた結果がこれだ。全ては自己責任なのだ。


 もし就活にキチンと向き合っていたなら、仲間を作り先輩に頭を下げ情報を交換していただろう。だが俺はそれをしなかった。



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