137/434
Soli di 信太 Op.2
空挺部隊っつうのは陸自の花形部署でよ、訓練は激キツ、頭も馬鹿じゃ務まらねえマジで狭き門な訳よ。しかも候補生の殆どが高卒からの叩き上げの強者達。防大出の幹部生なんて殆どいなかったんだわ。それでもなんとか歯を食いしばってシゴキや訓練に耐え、第一空挺団に入れたんだわ。え、空挺団とは何かって? 輸送機からパラシュートで降下して敵陣の背後を突く、そんな仕事。だから訓練の半分は対人格闘技や射撃。だから猪仕留めるなんざ、楽勝楽勝。それから二、三年経って、丁度中国が尖閣諸島にちょっかいかけ始めた頃によ、四、五年前に新設した特殊部隊の小隊長にならねえか、って話が来てよ。そりゃ舞い上がったさ、この俺が、三浦の貧乏農家の倅のこの俺が、日本の最前線を守る小隊長かよ、ってな。集められたメンツがこれまたスペシャル凄え男達でな。世界各国の首都を言いながら懸垂百回する奴。十メートル先の落下するビー玉を撃ち落とす奴。英語と中国語がペラペラの奴。まさに選り抜きのエリート部隊だったわ。あの頃が俺の、人生の頂点だったのかも知れねえな……




