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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第2章
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第二楽章 Valkyrie Op.31


「おおーい! おつまみ家に置いてきたぞおーー」



 田畑は両側が小高い山に囲まれているので、京の声が木霊する。



 すると老夫婦が腰を上げこちらに大きく手を振る。シンタらしき男性はこちらを一瞥しすぐに農作業に戻っている。


 京の後をついて畦道《あぜみち》を進んでいき、老夫婦に挨拶をする。


「おおお、神様じゃねえか。何でも一昨日昨日とウチの信太の世話になったらしいな」


「おじいさん、恩つけがましいこと言わないの。神様困っちゃってるじゃない、ねえ」


 ああ、二人目のまともな人物だ。悠人はちょっとホッとしながら、


「先日、先々日と息子さんには大変お世話になりました。綿積悠人です。今後ともよろしくお願いします」


「ご丁寧にありがとう。私はみつ、この人が照夫。よろしくね、神様」



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