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第二楽章 Valkyrie Op.23
後ろから足音がし振り返ると、人の良さそうなキャップを被った男性がニコニコ顔で、
「京ちゃん、ありがとなー、はいこれ。さっき脱穀したやつ」
そう言ってビニール袋に入った白米を渡してくれる。
「僕、水田洋一。44歳です。昨日は大変だったね?」
わお。この集落でやっとまともに会話できそうな人物登場だ。
「綿積悠人です。22になりました。大学四年生です。しばらく彼女の家に世話になろうと思います、今後もよろしくお願いします」
と、就活風に決めてみた。
「ウチ、もうすぐ二十歳になる娘が一人いてね、東京の学校に通っててね。ここからじゃ遠いから一人暮らしさせてるんだけど、ちゃんとやっているか心配で心配で…」
ふーむ。女子大か短大、専門生かな。でもこんな素敵な両親、祖父母に育てられ、その子は幸せだなあ。悠人はちょっと羨ましくなる。
「ヒナは正月は戻るんだろ? 久しぶりだなあ、会うの!」
京が嬉しそうな笑顔で洋一と話しているのを見てふと気づく。あれ、京ちゃんっておいくつですか?




