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磯に香る君のそばに海神  作者: 悠鬼由宇
第2章
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第二楽章 Valkyrie Op.21


「あーら、これはこれは。いつもありがとねー」


 香の家に行くのは、と言うよりもこの集落の他の家に行くのは初めてだ。二階建てのしっかりした造りの木造家屋だ。柱がやたら太く屋根瓦が昔ながらの重たそうなやつだ。愛媛の実家の近くにも似た造りの家があったが、昭和初期に建てられたそうだ。この家は築何十年なのだろうか、なんて思う。



「とーさーん、京ちゃんがおつまみ持ってきてくれたよおー」


 香が奥に叫ぶと、


「おー、おー、それそれ!」


 と言いながら、禿頭の老人がニコニコ顔で玄関に出てくる。


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