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86話

次々出てくる人間もどきはボロボロな布を腰に巻き手にはいろいろな武器を持っていた。

人間もどきはハジメにのみ襲い掛かってくる。『達人の旋律』を聞きながらひたすらよけ続ける。

しかし、相手は数が多い。逃げた先でも、攻撃をされる。『短剣のリズム』を聞き、襲いくる人間もどきを倒していくが、当たってもスライムのようにすぐに引っ付きまた襲ってくる。


「いつまでもこのままかい?早く《地獄篇》をながしないさい」


「あああ!ったく分かった分かった!」


どこからか響くアルバスの声に悪態をつきながら、地獄篇の『恨みの篩』を流す。自我を失っても知らん。

すると、徐々に視界が暗くなっていく…頭に冷たい音楽が流れ始める…


「ハジメ。聞くんじゃない。聴くんだ。」


薄れゆく意識を根性で保たせ、音楽に任せたと願う頭を無理やり考えさせる。


(考えろ。考えるんだ。どうすればいい。)


(思い出せ。思い出せ。手がかりは絶対ある。)


「おい…よく聞け…『神曲』は聴くんだ」

「そして、俺は聴いた」

「そうじゃない。聴くんだ」


(聞く?違う…聴く?同じじゃないのか?…


聴く…


本気で聞いてみるか…)


ハジメは『恨みの篩』に身を任かせるように、脱力し目を閉じた。クラシックを優雅に聴くように…

とてもいい音楽だ。悲しい曲だが、そこがいい。失恋ソングも恋愛ソングに負けないほど人気があるのがわかるな…歌詞に共感するんじゃなく、歌自体に共感したら曲は変わる。


「これは…」


冷たい音楽が心地よく感じるので、そっと閉じた瞳を開ける。

瞳から見えるのは、赤くなった世界。恐る恐る首をさげ、手をみると爪が鋭く伸び、体中から黒いオーラが出ている。これはアムドを治療した時の、フォカロルの魔力と似ている…

すると、頭の中にピコーンと通知音が響く。スキルを開き通知を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・『神曲』《地獄篇》『恨みの篩』を流します

・同期しようとしています。ブロックしますか? Y/N

・ブロックが選択されませんでした。

・『神曲』《地獄篇》『恨みの篩』を同期を始めました。

・同期が完了。

・意志により状態が変化します。リスナー状態<悪魔>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


リスナー?…状態が悪魔になっているってことか?…

最初に『恨みの篩』を聞いた。そして、それを聞いたせいで、同期…おそらく悪魔化のことだろ…そして、意志で音楽を聴いたから状態が悪魔になったのか…こんどはステータスを開く。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

名前 ハジメ オトノ

年齢 18歳

種族 人間 <悪魔>

職種 音楽家Lv3


体力 57000/57000(920/920)

魔力 83200/83200(1030/1030)

精神力99810/99810(1200/1200)


Nスキル (鑑定2 スピーカー召喚4 楽器演奏10 楽器作成1 音感7 (火魔法:越) 超音波 リミックス 聴力加護 自動演奏 視聴)


Sスキル iGOD 悪魔魔法  


装備  風火二輪

   

称号 音楽神の加護

   流しの演奏家

   音楽革命家

   音楽を聴くもの

   悪魔化

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


な、なんじゃこりゃ…

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