84話
初めに。これは、手記とあるがルシフェル本人の記憶をもとに作ったものである。
BY、アルバス。
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俺の名前はルシフェル。王国騎士団副団長だ!
5歳に剣を持ち、8歳で冒険者になり、12歳で迷宮を踏破した神童だ。そんな有名な俺は国の目に移り聖騎士になった。
現在この国では、悪魔との戦争の真っ最中だ。悪魔は、『神曲』と呼ばれる謎の力を持ち、とても人間では倒せるような相手ではなかった。俺も戦ったことがあるが、二人倒すので精一杯だったほどだ。
そんな中、いつものように城では作戦会議をする
「どうするのですか。国王様。」
「魔族の力はすさまじい。戦争をしても負けるのは目に見えている!」
「なら、お前はこのまま好き勝手にやられろというのか!
賢者と聖騎士団の団長が喧嘩をする。いつものことだ。俺は円卓に足をのせ鼻歌を歌いながら時間が過ぎて終わるのを待つ。いつものことだ。しかし、今日は違った。
突然部屋の扉が開き、髭の生やした男が入ってきた。同じくらいの年に見える。中肉中背に黒髪。服装は、黒い服に金のボタン。
どう見ても貴族には見えない。平民顔だ。警備は何をしてんだ?
俺はそっと、ため息をつきながら入ってきた平民を追い出そうとする
「おいおい…ガキが入ってきちゃダメだろ?帰んな」
「同い年くらいだろ?いいじゃんかよ。それにおれなら、悪魔を楽に倒す方法教えてやるぜ?」
「ったく!ガキは痛い目みないとわかんないのかよ!」
俺と同い年?そんなことは関係ない。この世界はステータスがすべてだ。年齢とともにレベルは上がったとしてもパラメータが下では年下にも負ける。俺は人類の中でもかなりステータスは上だ。
俺はかるくげんこつをいれるつもりでガキを殴ろうとしたが、一瞬宙に浮かんだ浮遊感が来ると、いつのまにか俺は地面に組み伏せられていた。
「何しやがんだ!この!いてててぇ!」
腕が完璧極められ、動くたびに痛みが走り動けなかった。ガキはニヤリと笑うと、揉めていた大人どもに聞こえるほど大きな声で叫んだ
「俺に任せろ!!」
大人たとは、俺を組み伏せたガキの実力と、ガキの話を聞くだけ聞いてみようとなりガキの作戦を聞いた。
それはえらく大雑把で、適当な作戦。そして、一番重要なのは俺だという。
大人たちは自暴自棄にでもなったのか、ガキの話に賭け、悪魔に支配された村を奪還することになった。俺はガキの補佐をすることになった。
「おい。俺は好きに暴れたいんだ。いいよな?」
「ああ!好きにしろ!自分の身は自分で守る」
俺は戦闘に立って、悪魔に斬りかかる。しかし、やはり強い。くそっ!
ガキの作戦は
「俺が手をたたく。そしたら、切り殺せ!弱くなってるはずだ!」
そんな大雑把で手をたたいただけで弱くなったらくろうしねーよ…俺はここで死ぬのか。そう思いながら前線で悪魔に向かっていく。その時
「パンっ!」
弾くような破裂音が、あたりを響かせる。それと同時にさきほどまで余裕そうな表情だった悪魔たちの顔が焦りの顔に変わった。俺は悪魔に斬りかかると、先ほどまで刃物を通さなかったほどの硬い皮膚が嘘のように切れた。そこから、聖魔法を込めた攻撃を繰り返し悪魔たちを倒していった。
そして、気づいたころには悪魔は全滅し、村を無事奪還できた。
そこから、ガキと俺は人間を襲う悪魔を倒し続けた。
「ははは!おい!お前はつえーよ!お前が居れば最強だな!」
「ああ…」
「どうしたんだ??浮かない顔して?
「悪魔は人のような感情があるよな…俺はいいことをしているのか?…」
「ああ?んなもん、いいことに決まってんだろ!」
「そうか…」
「今は飲もうぜ!」
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それから多くの悪魔を倒し追い払い、魔界に追い返した。しかし、調子にのった人間はそのまま魔界を侵略しようとした。
「どうしたんだ?」
「いや、これじゃあ、昔の魔族と同じじゃないか…」
「しかし、国王の命令じゃんか?それに、土地が増えれば作物も増える!」
「そうだが…」
またもガキは浮かない顔をしていた。その時の俺はわからなかった。
多くの悪魔を倒していった。そして、最後、悪魔の王。魔王を追い詰めた。
「まて!人間よ!我々は抵抗しない。だから、これ以上民を傷付けないでくれ」
土下座のように地に頭をつけて頼み込む魔王に俺はがっかりした。もっと命の駆け引きをしたかったのだ
「何言ってんだお前。やっちまうぞ!おい!手をたたけよ!
しかし、ガキは手をたたかない。俺はしびれを切らして、魔王のクビをはねた。
魔王は『神曲』で強化していなかったみたいだ。
「これで終わりだな。魔界は俺たち人間のものだ!」
「ああ…」
俺はそのご、魔王の部屋を漁ろうとすると、魔王の死体から急に小さな光の玉が浮いていた。
俺はその光の玉にそっと手を触れようと伸ばすとガキが止めてきた
「やめろ!それが『神曲』だ!」
「あ?これが『神曲』?なら、最強の俺が持てば余計強くなるな!」
俺は止めたガキの言葉を無視して浮かんでいる光をつかんだ。その瞬間光の玉の光だけが俺の体を一瞬で通り抜け頭に入ってきた。
これは!?魔王の記憶!?
魔王が小さい頃の記憶から、だんだん成長していく記憶が流れる。民から愛され、素晴らしい王だった魔王。人間階に進行していく兵を止めようと身を粉にした記憶。
自分が罪もない女・子供も「悪魔」だからといって切り殺した悪夢が見える。俺を恨む魔王。殺したいほど憎い相手に民のため頭を下げている。
すべての記憶を見終わったあと手に残ったのは、光が無くただの黒い球体だった。
黒い球体はだんだんと俺の手に吸い込まれていく。解けるように。
だんだんと視界が黒くなった。頭の中には心地のいい冷たい音楽が流れている
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「っぱん!」
頭に流れていた音楽が止み、視界が徐々に戻っていく。そして、見た光景は悲惨なものだった
自分と一緒に人間界からやってきて共に戦った仲間が無残にも殺されていた。そして、目の前には腸が飛び出し右足が切断されたガキが手をたたいていた。
俺は剣を振りかざし、ガキを殺す手前だった。自分が理解できなかった。なぜ、こんなことをしたのか
俺は持ていた剣をおとした。すると、目の前で死にかけていたガキがつぶやく。
「『神曲』を手にしたんだ…仕方ない…こと…だ。何をみた?…」
「魔王の記憶…」
「そう…か。どうおもった…」
「俺は…間違っていた…」
「ふふふ…ゴフッ…もう手にした『神曲』は死ぬまで…捨てられない…背負って生きろ…」
「クソくそ!!あああああぁぁぁあああ!!!」
「おい…よく聞け…『神曲』は聴くんだ…」
「は?なんだよ!それ!回復薬!ど、どこだ!?」
「もう、手遅れだ…とにかく…溺れるな…そして、『聴け』」
そういうと、ガキの目には生気がなくなった。
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そして、俺は聴いた。今は悪魔として人間と魔族の調和を目指している。




