70話
中身をかなり変えましたので....おねしゃす!
鏡子がハジメを、あの悪魔を転移させた場所に転移させた。
「いやぁあ!!!!ハジメえええ!!!」
部屋にはリカの泣き叫ぶ声のみが響く。あの悪魔はまさに嵐のようだった。
突然やってきて、同族で悪魔であるアムスを瀕死にし、ハジメも手が一切出せなかった。例外なく鏡子とリカ、影子もだ。
「鏡子ちゃんっ!私を、私をつれってて!!」
「リカさん....それはできません!」
「な!なんで!!」
「まずは、治療してください!その足じゃ無理です!行っても、邪魔になるだけです!」
ハジメの声で悪魔の攻撃をかわすことができたが、完璧には躱すことができず掠り、右足が血だらけだ。おそらく、今は興奮してアドレナリンが出て痛みを感じていないだけだ。
影子は、リカに近づくと足に回復魔法をかけていく。
「だ、大丈夫ですか?.....」
「ハジメ....ハジメ....」
「リカさん....ごめんなさい....」
リカはハジメが去った鏡を見つめながら泣いている。目には生気がなく、力が入っていない。
影子は必死に回復魔法をかけていく。すると、扉が開きスカーとメルトが慌てて入ってくる。
「めっちゃ大きな音したけど何かあったんすかっ!.....キャーーー!!」
「大丈夫ですか??....って、ええええええええええええ!?」
二人は、居間の状況を見て驚いている。スカーは回復魔法をかけているリカのもとに駆け寄る。メルトはきょろきょろとあたりを見渡している。
「私も回復魔法をかけます!....せ、先輩は?」
「っどうしたんですか!」
スカーは、影子の隣で一緒にリカの足に回復魔法をかけていく。かすっただけで、肉が抉れ血が出ていた脚も回復魔法でなんとか元の形状になったが、完璧ではない。回復魔法とはそもそも、細胞を新しく作り失ったものを直すので、完治には時間がかかる。メルトはは、机の上に横たわる悪魔に気付いた。
「こ、この人は?」
「悪魔です....ハジメ様が治療しろと....」
「あ、悪魔をですか!?」
「とにかく、先輩がそういってたのなら、やりましょう!なにか考えがあるはずです!」
スカーはリカの足から離れ、倒れているアムスに回復魔法をかけていく。メルトも同じように近づき回復魔法をかけていく。しかし、一向に回復することはなく逆に苦しんでいるように見える。
「うーん....なぜでしょう....あ!待ていてください!」
メルトは、いきなり立ち上がりどこかへ向かった。誰も止めるものはいなかった。
「それで、先輩は?」
「ハジメ様は.....」
鏡子が、今までのことを簡潔に説明していく。黙って、うなずくスカーに鏡子は話続ける。
「そんなことが...大丈夫なんでしょうか」
「わからないわ.....」
説明が終わると会話もなくなり、リカの泣き声以外聞こえない。そんな中、影子の脇からアガレスが出てきた。アガレスは、そっとリカに近づき顔にそっと手を当てる。
「少しお休みください。」
アガレスの手から闇魔法の『眠』をかける。リカはゆっくりと目を閉じ倒れ寝息が聞こえる。
アガレスはゆっくりと、鏡子に向かって歩く。鏡子は近づくアガレスをじっと何も言わず見つめる
「なによ.....」
「私をハジメ様のもとに運んでくれるか?」
「....」
「私が行く!私の能力なら、相手をコピーすれば五分五分....」
「ドッペルゲンガーの娘が悪魔に対して、本気で五分五分になると?」
「くっ...でもっ!!!」
「影子...無理よ。」
「私は、精霊王様の加護がありますし、少しは時間が稼げるでしょう。あの悪魔はおそらく、この鏡世界に突然来たから孤児院の存在は知らないだろうから、しばらくは孤児院に居てくれ。そのあとハジメ様を救助してくれるか?」
「それは、いいけど、悪魔はどうするの!!」
「私が....なんとか、すると言っているだろ?」
「あなた!死ぬ気なの?....」
「死にたくはありませんが、あの悪魔はおそらく上級...いや、『七つの大罪』の一人でしょう」
「『七つの大罪』なんて!あなた、死ぬに決まてるじゃない!」
「ハジメ様の命だけは、助けなくてはいけない。これは精霊王様ではなく私個人の思い。あの方は、こんなところで死んではいけないのです」
「わかったわ....」
鏡子は、鏡に触れ空間をつなげる。アガレスは笑顔で感謝をいう。そして、鏡に飛び込んだ。
アガレスは飛び込む前に念話を入れる。相手は精霊王だ。精霊王と精霊は、魔力のつながりで会話ができる。
(フレア様。突然の念話申し訳ございません。私は今日死ぬかもしれません。私の記憶をみて状況を把握して下さい。以上です)
(な、なんじゃ!おい!アガレス!まて!どういうことじゃ!)
(.........)
ここで、念話が切れる。精霊王のフレアは、会議室に向かう廊下に立っていた。
フレアの前には秘書役の眼鏡をかけた赤髪の火の精霊がフレアの表情をみて訪ねてくる。
「どうなされたので?」
「すまん、少し『記憶』を見る。待っておれ」
「はあ....」
フレアはそっと目を閉じると、アガレスの記憶を見はじめる。精霊王は自分の加護をもっている精霊のすべての権利をもつので、記憶を見ることもできる。
「な、なんてことじゃ.....!」
「どうなさいました!?」
「すまん、少し出るぞ!」
「え?これから会議ですよ!?」
「かまわん!」
フレアは、廊下をかけだしアガレスの記憶のあったところに向かう。
走るのは下級妖精だったころ以来だな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メルトはとある店を目指して走る。昔、孤児院にいた時代にぶらぶらしていた時に見つけた店を目指して走る。
「はぁはぁ!はぁはぁ!ごめんくださーい!!!!」
「はい?おお!これは、メルトちゃん。どうなさいました?」
「あ、悪魔さんが怪我をしていまして!回復魔法を使用したんですが....」
「悪魔....ですか。では、回復魔法はだめですよ。悪魔は、闇属性の魔法でないと。どうぞ、中でゆっくりと」
「いえ、ゆっくりしている時間は....あ、闇属性の魔法は私はできないのですが....」
「そうですか?なら、私がなんとかしましょう。」
「本当ですか!良かった!」
メルトはポケットから帰宅用の手鏡を取り出し、帰ろうとする。
「続いてはいってくださいね?」
「はい。しかし、珍しい移動手段ですね....」
「そうですね!いやー、本当に良かった!フォカロルさん!」
「そうですね。私も同族がピンチに駆けつけることができてよかったです」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




