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68話

最近ファンタジー感ないって言われたんで、これからファンタジー感バリバリでいきまっせ!!悪魔が基本になってきます。

スティックのカウントが聞こえる。それにあわせて、俺は先程と全く同じ曲を弾く。

すると、楽隊の隊員も各々が持っている楽器を演奏する。おそらく、さっき聞いたばかりの曲だと思うが合わせている。俺の演奏を添うように、決して俺の演奏を邪魔しない絶妙な合わせ方だ。

しかし...いや、これは求めすぎなのかな


「うおおおお!やべえ!」


「ふぉおおおお!テンション上がるぜぇ!」


周りで聞いていた団員は踊ったりと、各自楽しんでいるようだ。

演奏が終わり、しばらくの沈黙のあと歓声と、さっきとはくらべものならないほどの拍手が起きる。

俺は、椅子から立ち上がり、割れた人道を進み楽隊の前に行く。表情を見ると、皆目を合わせようとしてこない。


「んっ!えー...演奏はどうですか?」


「「「「「「...」」」」」


「演奏....音楽を奏でるっていうのは、とても楽しいでしょ?そして、俺の演奏を聴いてあなた達は、楽器を持って、そして今一緒に演奏しました。演奏したくなったんでしょ?」


俺がそういうと、さっき俺を馬鹿にしてきた女が椅子から立ち上がって俺を見る。俺は、目をそらさずじっと見つめる。


「ああ。確かに....こんな気持ち忘れてたのかもしれねー。正直、お前のピアノ聞いてて楽しかった。そして、アタイもやりたいって思った....」


女が話始めると、その隣にいた優男も同じく立ち上がり俺をみる。女から視線を外し、今度は優男の目をみる


「俺もさ。君の演奏に刺激を受けてね。音楽の需要ってのは限られてるだろ?俺は、不安だったんだ。俺の将来とかさ。国に雇われててもいつ、切られるかわからない首のままで居るよりかは、今から就職したほうが年食ったときのんびりできるんじゃないっかてな....だが、君の演奏を聴いてもう一度火が付いた。俺には音楽しかない。」


優男の目には、輝く何かを感じた。すっきりしたようだ。

そのご、優男を皮切りに次々と隊員が立ち上がり、自分の音楽に対しての気持ちを話していく。全員が話終わると、後ろから拍手が鳴り響いた。他の隊員だ。


「がんばれよ!」

「これからも、こんな音楽を聞かせてくれ!」

「俺も楽器始めようかな?」

「お前じゃ無理だな!音痴だし」

「は?音痴かんけーないだろ!」

「「「ははははは!」」」」」」


温かい声を、かけられて立っている団員は恥ずかしそうにしている。すると、さっきまで壁にもたれていたアルジーが手をたたく。


「ほら!お前達!何をしてるんだ!持ち場に戻れ!」


アルジーがそういうと、団員たちは蜘蛛の子を散らすように去っていく。さすが、隊員だな、行動が早くてテキパキしてる。

あっという間に、残ったのは楽隊の隊員と俺とアルジーだ。アルジーは、俺の脇までくると隊員に向き直る。隊員も背筋を伸ばし話を聞く体制になる。その姿をみてアルジーは満足そうな顔になる


「お前達。今の話は本気だと俺はとらえる。今までの態度を見せたら他の隊に移動させるからな!」


「「「「「「はいっ!」」」」」」


「よし!お前達!まだ時間がある。練習したいのだが....まずは、ハジメ!さっきの演奏を聴いてこいつらに何かあるか?」


「そうですね.....あります。ものすごくあります。」


「では、頼む」


「まず、そこの人!音がズレてます!」

「は、はい!すいません....」


「あなたは、走りすぎです。周りの音をよく聞きましょう」

「お、おう」


「あなたは、高音が苦手ですね。練習しましょう」

「は、はあ」


「あなたは・・・・」

「あなたは・・・」

「あなたは・」

「あなたは」


「はいはい!ストップ!!!ハジメ!やめろ!もうやめろ!とっくにコイツ等のライフはゼロだ!」


ふと周りをみると、みな目が死んでいた。


「ですが、全体的に連携はとれていました!みなさんも気づいていると思います!いけない部分は、みんなで注意し合い、お互いを高め合ってください」


最後を無理やり、まとめるとアルジーに話を振る。

アルジーも戸惑いながらも、バトンを受け取ってくれたので、俺はそっと去っていく。


なんだろう...見ていて、吹奏楽と顧問の先生にしか見えないな...楽しそうだ。

そっと、扉を開けて出ていく。外に出て気づいたのだが、防音になってないぞ?この建物....

人気のないところを見つけ鏡をつかって帰宅する。


「ただいまー」


「お疲れ様!ハジメっち!どうだった??」


「あ、ああ....まあ、なんとかなったかな?」


「具体的に聞いてるんだけどなー」


リカが俺の周りを、うろちょろしてくるが、俺はかまわず居間にあるソファーに腰かけた。ソファーには、影子と鏡子が座っていた。


「もう!聞いてるじゃん!」


リカが俺にとびかかってくると、いきなり鏡子が立ち上がった。表情は何か、恐れている表情だ


「どうした?大丈夫か?」


「ハジメ様!来ます!」


「な、なにがくるって....うわっ!!!」


突然ソファーの前にあった机に何かが落ちてきた。よく見ると、真っ黒なトレンチコートに、一本の角。そして、かわいらし小さな体躯。そして、机から滴る真っ赤な血


アムスだ。そして、かなりの傷だ。


「アムスっ!影子!俺に変身して、リカと一緒にアムスを運んで治療を頼む!鏡子は.....」


「っ!……」


「どうした?」


額に汗をかいて目を見開いた鏡子。鏡子の視線を追いその対象を見る。

アムスのことで、冷静さを欠けていたようだ。どす黒い、気配を感じる。そして、脳内には虫の知らせが鳴り響く。ゆっくりと、振り返る。


「こんにちは。お邪魔しますね」



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