55話
リカ、影子に孤児院に行くことを伝え、支度をさせる。
俺は、特に支度がないのでリビングでコーヒーもどきを飲みながら皆を待つ。
すると、突然目の前にブラウニーのアガレスが執事服を着て現れた。
「おお、アガレス。久しぶりだな。家事ご苦労さん。どうした?」
「一つ聞きたいことがありまして」
「ん?なんだ?」
「これから、ハジメ様はどうするおつもりで?」
「それは、精霊王からの命令か?」
「いえ。私の個人的な質問です」
「そうか....だが、特にない。目的などない。ノープランだ」
そういうと、アガレスは面白そうに笑みをこぼす。俺も笑顔で返す。
「やはり、あなたは変わっていらっしゃる。私も姿を隠すのをやめましょう。ご主人様」
「ご主人様!?やめろやめろ!気恥ずかしいっ!」
「よいではないですか。ご主人様」
そういうと、リカに引っ張られる形でリビングに入ってきた。その後に、祖母のような優しい笑顔の鏡子と恥ずかしそうに、もじもじしているスカーが続く。
「うげっ!ブラウニー!」
「この間は、申し訳ございませんでした。私は家事精霊のブラウニー。名はアガレスと申します。今までの家事をすべてしていたのでご存じだと思います。正式にハジメ様と契約しましたのでよろしくお願いします。」
「はいっ!よろしくです!」
「「......」」
「よろしくお願いします...」
「よろしくっす!しっかし、さすが先輩!精霊と契約するなんてすごっいっすね!」
「そうなのか?」
「そこは、私が説明いたしましょう。まず、精霊はすべて精霊王のものです。なので、精霊と契約するには精霊王の了承と精霊自身の意思が必要です。何十年も修行してやっとできるレベルです。」
「ほお...俺は火の精霊王の加護をもらったからもあるんじゃないか?」
「「か、かごもち!?」」
「言ってなかったか?」
「私も初めて聞いたよ!」
誰にも話してなかったな....まあ、話すタイミングなかったし?
「あ!そんなことより!はじめっち!見て見て!」
よく見ると、四人とも同じ純白のワンピースを着ている。
「おお!かわいいじゃんか。どうしたんだ?」
すると、リビングの扉が開き遅れてメルトが出てきた。
「これは、メルトちゃんが作ってくれたんだよ!」
「おお。メルトは服も作れるのか。なら、今度俺の服も作ってくれないか?」
「わ、わかりました...」
「さて、みんなそろってるな?これから、メルトがいた孤児院。ユーグリッと孤児院に行くつもりだ。」
「「「「はーい!」」」
「では、メルト案内頼む」
「はい....」
「いってらっしゃい!」
「お気を付けて」
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ハジメらが、鏡世界から出ていく。
「ブラウニー...いえ、名前はアガレスだったかしら?」
「なんでしょうか?鏡子様」
「何が、鏡子様よ....まあ、いいけど..ハジメ様に何かまだあるの?」
「私が話すと?」
「そうね。あ、昨日私の{運命}が変わったわ。おそらく、ハジメ様の物語に組み込まれたかもね」
「っ!ほほ....」
「どうでも、いいことね。」
「.....。私はこれから少し出かけます」
ーーーーーーーーーーーーー何時かーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「アガレスです。」
「入れ。」
その声と同時にタタラ炉の火が弱まる。それでも、炉の中は熱で真っ赤になっている。
アガレスは、かまわず炉の中に入っていく。
「久しぶりじゃの。どうじゃ?様子は」
「そうですね...まず、あの『語り部』の小僧が送り込んだ「脇役」ですが、処理しようかと思いましたが「脇役」の{運命}がハジメ様の{運命}に組み込まれましたので様子を見てます」
「そうか...{運命}に組み込まれた者を殺すとどうなるかわからぬからの...どうじゃ?」
「「脇役」は二人ですが、私から見ても既にハジメ様を殺す気はないようです」
「まあ、おぬしが見ておるなら良いか。」
「はい。そして、本題です。ハジメ様と悪魔の話ですが。そして、一人の悪魔を討伐。そして、{地獄編}の一曲を手に入れたようです。昔、痛い目にあっているので使ってはいません。」
「そうか....うーん。うまく先導して、あそこに送れるか?」
「私が何もせずとも自分から行きますよ。」
「そうか。おぬし...楽しそうじゃな」
「そうですか?わかりませんが、あの方は面白い」
「ガハハハッ!そうか!なら、今後も頼むぞ!」
「はい」




