↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/152

56話

長い!

それと、そろそろ保存曲が多くなってきましたね。

鏡世界から出て、ミトロフ国の街を歩いている。

メルトを先頭に、雑談をしながら進んでいく。そういえば、あのメルトの師匠はどうなったんだろ...まあいか。

しばらく進んでいくと、商店街をぬけ住宅街を抜けていく。だんだんと、人の気配がなくなっていく。代わりに、がらの悪そうな連中がこちらを見ている。

歩いてから50分ほどあるくと廃墟のような建物が見えてきた。屋根には十字架が立っていたので協会のようだ。


「ここです」


「お、おお。」


「何をするつもりでなんですか?...」


「すこし、気になってね。それより、ここは孤児院なんだよな...子供どころか人気もないんだが?」


「おそらく...中に入ればわかると思いますよ」


そういうと、メルトは孤児院の古びた扉を開く。光が暗かった部屋にとおる。

開けるにつれ、中が見える。

メルトが入ると、続いて俺たちも続いて入る。


「な、なにこれ.....」


リカも口を押えて驚いている。皆も、言葉を失なっている。

目の前に広がる光景は今までの日常で見たことがないほどひどかった。まさに地獄だ。

小さな子供が、何人もガリガリにやせ細り死んでいた。腐乱しているのか、嗅覚を刺激する。

死体はすべて、一か所に向いている。方向には大きなパイプオルガンに、背後には神を象ったステンドグラスがある。


「はぁ...」


「め、メルト...説明頼めるか?」


「いえ。私が説明しますよ。」


急に背後から声をかけられた。気配は感じていたが、敵意はないようだったので無視した。

振り返ると、脂ぎってテカテカになっているおじさんだった。


「おお。驚かないのですね。まあ、いいでしょう。あ、私はここの主。ユーグリッドと申します。」


「ユーグリッド様....」


「大丈夫ですよ。血色もよさそうです。良い所に行ったのですね。」


「いえ...その...ハジメ様は、主人ではないのです」


「そうなのですか?」


「はい。俺はハジメって言います。少し分け合って預かっているのです。」


「そうですか。まあ、詳しくは奥にどうぞ」


奥を指しながら歩くユーグリッドについていく。ㇼかは俺の肩をつかみ、スカーはリカの肩を、影子はスカーの肩をつかんであるく。ムカデかっ!

ユーグリッドが扉を開け中に入ったので続いて入る。

すると、多くの目が俺達を睨んできた。よく見ると、やせ細った子供だった。

俺は無視して中に入る。すると、ボロボロの椅子が並んでいたのでそこに座る。ユーグリットは向かいの椅子に腰かける。椅子がギシギシと音を立てるが、壊れず何とか耐える


「それでは、説明ですね。先ほどの死体は、不遇ジョブの孤児たちです。この孤児院は経営的に厳しいのです。国からの補助が届いていませんし。なので、未来に期待できない孤児はここでは...」


「お姉ちゃん....」


メルトが泣きながら、一言つぶやいた。おそらくみんなには聞こえていないほど小さな声だった。

俺はメルトの頭を軽くなでる。


「そうか。だから、あんなに死んでいたのか。」


「ええ。ですが、仕方ありません。」


「すまん。少しいいか。」


俺はとある『神曲』を保存する。


「なあ、おじさん。オルガン借りてもいいか?」


「ん?ああ、いいが...使用料をいただく。金貨一枚だ」


「ちょっ!高っ!」


スカーがユーグリッドに文句を言うが、俺はさえぎるように鏡から金貨を取り出し放り投げる。すると、ユーグリッドは目の色を変えて金貨に飛びつく。俺は無視して、入ってきた扉を出て、多くの死体を避けながらオルガンの前に座る。スキルの「音楽演奏」できちんと音が出るか試してチューニングしていく。

俺は頭に、先ほどとった音楽を奏でながら、鍵盤を弾く。


すると、ステンドグラスの光が強くなり神秘的な光景になる。ゆったりとして、凛とした音楽だ。

聞いていて気持ちがいい.....音楽を聞いたのか、みんなが部屋から出てきた。


「「「「きれい.....」」」」


みな、言葉を失ってただ音楽を聴く。

先ほどまで、俺を睨んでいた子供たちも、様子を見るかのように出てきた。ユーグリッドも。

すると、リカが俺の横まで駆けてくる。


「ハジメっち!歌っていい?」


「ん?ああ!」


そういうと、リカはステンドグラスに背を向けて目を閉じる。

意識を高め、そっと口をひらく。歌った曲はやはり世界の曲でイギリスの牧師が作った曲だ。素晴らしき恩寵。か.....


何とも言えない、パイプオルガンの響くような澄んだ音色にリカの歌声が重なる。そして、リカの歌う曲の歌詞があっていて鳥肌が立ってくる。

すると、死んでいた子供たちがゆっくりと立ち上がった。そして、楽しそうに音楽を聴いている。


「お姉ちゃん!」


メルトは、叫びながら一人の女の子に抱き付く。

女の子はメルトを見ると困惑した様子だ


「お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃん!私だよ!メルトだよ!」


彼女は、驚いたように目を開くとメルトの頬を触る。


「あれから、もう7年たってるんだよ....私も大きくなるよ...」


リカが歌い終わると、光がやむ。俺も、奏でる手を止める。

すると、ポケットから通知音がなる。

具現化したスキルをポケットから取り出し通知を見る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・『神曲』{地獄編}の「伝染曲第二版 死者の行進」が【思い】の吸収を始めようとしています。Y/N

      【思い】=憎悪 lv5

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なんだろう....初めて見たな。憎悪の収集?

嫌な気がする....とりあえずやめておく?

すると、頭に虫の音が響く。違うって?変わって、Yを選択しようとすると、虫の音がやんだ。

あああ!わかった。Yだ!

俺がYを選択すると、急にあたりが暗くなる。先まで、笑顔で聞いていた死んだ子供達は打って変わって、まるで鬼?いや、悪魔のような表情だ。すると、一人一人頭から黒い靄が出てきて俺のスキルに集まってくる。

な、なんだこれ!

全員の靄をスキルが吸い込むと、再び通知音が鳴った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

音楽▼

保存数 11/20

{現世編}

聖堂の鐘の音

短剣の剣術(上級)

達人の旋律

火のリズム(中級級)

高揚の旋律

波消し音撃 

歓喜のリズム 

音撃祭ver夏祭り

虫の音の知らせ

悲壮の独奏(ソロ)


{地獄編}

伝染曲

 第二版 死者の行進 ☆




※"第二版 死者の行進"の【思い}が規定数を超えました。アップグレードできます。今すぐ実行しますか?

ーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。