99話
リヴァイア様はどこにいるのかわからない…
リヴァイア様。魔族の中で指折りの魔法使いだ。見た目は幼子にしか見えないが、その実私より年上…いや、魔族が地獄と魔界に分かれた歴史を知る数少ない悪魔…私の妹と同い年と言ってもなんの疑いも持たないと思う…
「うぐっ!…」
遠く…おそらく前線から苦悶の声が聞こえた。もしかして…いや。もしかしないな…
私は聞こえた声のもとに向かっていく。味方の群れを押し通ると、急にあたりが開けたと同時に体中が上から押されるような力が圧し掛かってきた。自身の体重の倍より重く感じ、重さに足が耐え切れず、自然と地に膝をつく。下がる頭を根性で持ち上げ、周囲を見ると私と同じように地面に伏せる戦士たち。その中央で伏せている戦士の懐をあさる一人の幼女がいた。
「リ…ヴァイア…様」
私が息を吐きながら声を出す。私の声が幼女に届いたのか、幼女がこちらを見てきた。
「君。所属は?」
「ッ……西部…二、二…」
「西部?おお!そのタテガミ!君はタイラクか!あ、ごめんごめん!話しにくかったろ!」
そういうと、幼女が私の肩に触れた瞬間に圧し掛かってきた重さがなくなった。
「はぁはぁ…敵を選んでください!」
「周囲を確認せず勝手に私の領域に入ってきたからだろ?」
「うぐっ…って、さっき何してたんですか?」
「ん?戦争にいる兵士といえば、残された家族の写真が胸に入っているだろ?それをみるのさ」
「ど、どうしてですか…」
「どうしてって言われてもなー…趣味?」
「……」
この幼女こそリヴァイア様です…そして、この子は…引力と斥力を操る能力です。私はその幼女を白い目で見る。
「おい?」
「……」
「……」
「……」
「何を黙ってるんだーーー!!!」




