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98話

遅くなってすいません…

っても、進みはしませんけど苦笑

私は西部二番隊の悪食狼族 タイラクです。今年で20になります。戦争は初体験でとても怖かったです。ですが、魔王様のためにも、この魔界のためにも。地獄のやつらに勝利しなければ、平和は訪れないと思い、微力ながら魔王様の戦力となるため今この戦地に立っています。でも、やはり怖いです。魔王軍の三倍はある地獄軍が目の前にいるのです…

しかっし、驚きました。突然、南部隊の方から水でできた龍ができたと思ったらまるで、生きているように大口を開き敵陣に地面を抉りながら突っ込み、多くの地獄軍を喰らっていました。あの龍がすべての地獄軍を倒してくれるのでは!?と思っていましたが、地獄軍の中腹あたりで大きな火柱が上がり一瞬で消えてしました。

龍が特攻している間に、それぞれの一番隊が突っ込んでいきました。武器を掲げながら敵軍に特攻し、武器と武器が交わる音が響く。そこでやっと、ここが戦場だと気づかされました。


「す、すげぇ…」


私が驚いていると、若干湿度が上がった気がしました。私の種族、悪食狼族は魔族の中でも周囲の微妙な変化を察知する能力に長けた種族です。

湿度が上がった原因を探ろうと、周囲を見渡すと地面を滑るように誰かが近づいてきます。あれは…南部の隊長をしている堕天使のフォカロル様だ!

フォカロル様は、ほかの隊員からの言葉を流しながら、両手を動かし空を見ています。私も同じように空を見上げると、今までの曇天がさらに濃い雲が重なっていました。その雲はどんどん大きく、紙に水を垂らしたようにフォカロル様を中心にまんべんなく広がっていきます。

すると、私の鼻先に何かが落ちてきました。水…これは雨?そう思うと、すぐに雨は勢いを増し土砂降りになってきました。これはまずい。戦場で雨が降れば戦いがしにくくなる…


「これで、私の手の平ですね」


「フォカロル様!あ、雨が!」


「大丈夫です。さて、少し前線から離れてください。」


「は、はあ?…」


フォカロル様は真顔で笑っていました。そういうと、今まで雨を降らせていた雨雲がどんどん地獄軍の方へ流れていきます。

それと同時に、フォカロル様は地面に手を押し付けると魔力を地面に流していました。大量の魔力が…私では測りきれないほどの魔力がフォカロル様から地面に流されること数分間。


バンっ…シュゥウウウウ…


次々に敵軍の地面からまるで原泉を掘り当てたように空を目指して水が噴き出しました。

地面を水浸しにすると、水は両サイドに引き潮のように引き巨大な水の壁ができました。


「な、なん…な」


「大丈夫…ですよ」


水の壁は限界が来たのか重力にしたがって落ちてきました。あんなのに巻き込まれたら死んじゃうな…

水壁は多くの地獄軍の兵士を押し流しました。さっきの波のおかげで戦況は五分五分くらいになりました。


「はぁはぁ…申し訳ない…もう、魔力が切れそうです。少し、魔王様の元に報告しに行ってきますので、この場をお願いしますね」


「は、はい!」


フォカロル様は、ゆっくりとまるで人間のように歩いていて魔王様のところへ行きました。あれをやったのはフォカロル様なんだ…なんて強いんだろう…あれが隊長クラス…

あ!そうだ!これは、隊長に報告しなれば!

てか、あの人どこにいるんだ!?


リヴァイア様ぁああああ!!!!


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