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仮想世界で始まる二度目の人生  作者: 鬼灯
第三層
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12/13

雪原の戦い

「う~ん...どこにいけばいいのやら...」


ユウマは道に迷っていた。

今自分が進むべき方向も、進んでいる方向もわからない。

そう。方向音痴である。

実はユウマはマップの開き方もわからないためどうすればいいかわからなくなっているのだ。


「えっと...エリアボスのはこっちであってるかな...」


《ギルドにプレイヤー:カグラが参加しました》


ギルドにカグラが参加したというお知らせは完全に無視。

別に気にすることではないようだ。


「ん~...どこだここ...」


その時、ユウマの前に謎の集団が現れた。


「おうおうおう兄ちゃん、今手持ちを置いていけば命は見逃してやるぜ」


リーダー的な奴が話しかけてきた。


(んだコイツら、めんど。)


「死ぬと手持ちなくなるのに手持ち置いてって命見逃すなら変わんなくないですか」


「そうだよ。つまり死ぬか死なないかってだけだ。」


「僕、貴方達みたいなのに構ってる暇ないので。」


「おい、手持ちを置いていくか死ぬか、どっちにすんだよ」


「そりゃ勿論、手持ちは置いていかないよ。」


「そしたら兄ちゃんを殺すことになるぜぇ?」


「大丈夫です。殺される気は全くないので。」


「そう言って俺らに殺された奴が何人もいるんだ。お前は初期装備だ。俺らと戦って勝てる保証はないだろうよぉ」


「あっそ。じゃあ、闘ってみる?」


「そうか。それじゃあ...かかれ!野郎共!」


集団のリーダーらしきヤツの合図と同時にリーダー以外の全員がユウマにかかってきた。


「はぁ...1VS複数でも僕が勝つよ。」


そういってユウマは強化した刀【冥滅ノ黒剣】を抜いた。

そしてユウマは踏み込み、相手を斬る体制に入った。


「殺してやるぜ!!」


「殺れるものならね。」


そう言い、向かってきた敵を半分ほど斬り倒した。


「...!?」


「だから言ったでしょ。僕が勝つって。逃げるなら今のうちだよ。」


先ほどまで調子に乗っていた相手は、すぐに戦意を喪失した。


「どうした野郎共...!行け...!」


「兄貴ィ!あの刀使い、今噂の蒼鷲(そうじゅう)の一人ですぜ!」


「何っ!?あの蒼鷲(そうじゅう)の一人だと!?言われてみれば確かに...」


「すぐに撤退するぞ!野郎共...!」


「ハイ!!」


そう言って集団全員は一時退散していった。

ユウマからすると、面倒な奴らが消えてくれたのは良かったが、せめてエリアボスの場所を聞き出せばよかったと後悔していた。


「あぁ...やってしまった...」


「まぁいいか。エリアボスの場所はもうなんとか探すしかないかぁ...」







「はぁ...やっとついた...長かった...」


目の前にあるのは白と青の二色が綺麗に混ざっている扉だった。


「さて、扉を開けよう。」


そうしてユウマが扉を開いて見えた景色は、雪原だった。

ユウマの画面HPバー下に謎の水色のゲージが追加されている。

その水色のゲージとは、”低体温ゲージ”というものである。

極度に寒い場所に居続けると、低体温症になり毎秒割合ダメージを食らってしまう仕様だ。

そのため、このような雪原では実質的な時間制限がある。

その間にエリアボスを討伐しなければいけないのだ。

一応アイテムとして低体温ゲージを回復させるものもあるのだが、第三層にはない。

それはなぜか。パーティを組めば十分時間内に討伐できるようになっているからだ。

つまり、ソロでの討伐はできなくはないがあまり想定されていない。

相当な実力者でもない限りこのエリアボスをソロで攻略は難しいだろう。

しかしエリアボスの相手はユウマ。

ユウマは圧倒的な感覚派の天才。

このエリアボスを討伐するのも容易いのかも、知れない。


「低体温ゲージ...早めに討伐しなきゃいけなさそうだ...」


その時、ユウマの前で雪の竜巻が発生し、エリアボスが現れた。

そして現れたエリアボスは、アイスドラゴン。

氷属性を操る龍族である。


「相手は龍か...これは戦い甲斐があるね」


「さあ、始めようか」


その瞬間、アイスドラゴンが氷のブレスを吐いてきた。

それをユウマは華麗に回避した。

ちなみにこのブレス、HITすると当たった秒数分低体温ゲージが加速する。

当たるとかなり劣勢になるのだ。


「よし、避けれた。それじゃあこっちからも行かせてもらおう。」


ユウマは地面を大きく踏み込み、アイスドラゴンの片翼目掛けて一閃を放った。


見事、アイスドラゴンの片翼にHITし、空が飛べなくなった。


「狙い通り...そしたら次は...」


次に狙うべきは弱点である頭。

ここを叩けば一撃でKOも簡単なのだ。


ユウマは再び踏み込んだ。

ただその瞬間、少し体制が崩れて頭ではなく角に当たってしまった。

少しユウマは動揺してしまった。


そしてアイスドラゴンはその隙を見逃さず、尻尾で思い切りユウマを殴り飛ばしたのだった。

幸いユウマは刀で受け流していたため、ダメージはほとんどなかった。

流石、天才肌といったところだろう。


「う~ん...空中に行くときは少し気を付けないとな...」


ユウマは少し、反省したのだった。

そしてユウマは、今度は飛ばず、足を狙った。

四つの足を斬り体勢を崩せば頭を確実に狙えると考えたのだ。


「はぁ...ふぅ...」


ユウマは深呼吸をした。

その瞬間、アイスドラゴンの四つの足が瞬時に斬られた。

アイスドラゴンは避ける間もなく、体勢を崩してしまった。


ユウマはその隙を見逃さなかった。


「これなら...殺れる...!」


ユウマは踏み込み、一気に頭へと間合いを詰めたのだ。

そして、間合いに入った瞬間。ユウマはちゃんとアイスドラゴンの頭を斬ったのだった。


こうして、エリアボス二体目のアイスドラゴンは討伐された。

あんまアリス達がログアウトしなくて疑問に思う方もいると思います。

なのでちょっとだけ現在の設定?を言います。

アリス、シオン、ユウマ、カグラがこのゲームをやっている日は土曜日の夜です。

なのでログアウトせず続けてやっているというわけです。

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