↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風属性がハズレだなんてありえない! ~転生令嬢が魔法と前世の知識でQOLを上げるまで~  作者: ほすてふ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
29/35

29.冒険者ギルドですわ

「ここが冒険者ギルドですか。わくわくいたしますわ」


 熱を伝える素材、そして熱を封じる素材を求めていたわたくしは、魔物素材を使えばいいのではないかと助言を受け、冒険者ギルドへとやってまいりました。


 冒険者ギルド。

 そう、あの、冒険者ギルドです。

 冒険者というよりは魔物ハンターと呼ぶ方が近いらしいとも聞きますが冒険者ギルドです。


 その役目は魔法貴族や軍が出るまでもない魔物退治が基本だと耳にしています。

 魔物といってもピンからキリまでいますので、高度な魔法がなくとも戦えるものがいるわけです。

 そして、そういった魔物の身体を持ち帰り、売ることでギルドがお金を作る。

 そういう経済です。

 主にお肉ですね。

 他には牙や角、毛や皮など、加工して活用できるもの。

 金属や繊維が不足しているために、そういった素材が使われているのです。



 そんな冒険者ギルドには輝石部長と風羽さんが同行してくださっています。

 なんでも、魔道具部とも縁があるのだそうで。

 ああ、もちろんハナと、輝石部長の従者の方もです。風羽さんは連れていないそうです。


 正直なところ、冒険者ギルドがある下町に出るのも初めてですので案内してくださるのは非常に助かりました。


 建物は一般的な石造りです。これも地属性魔法の品です。

 ある意味石器文明なのでしょうか。魔法文明ですが。


 貴族の屋敷に匹敵する大きな建屋で、外観のイメージは意外と小ぎれいかなといったところでしょうか。

 荒くれの印象がある冒険者の皆様が出入りしているはずなのですが。


「ですがボウケンシャー! といった様子の方はいらっしゃいませんね」

「こっちは客用の入り口だからね。反対側に冒険者口があるはずだ」


 なるほど。

 それならば、間違えて依頼人に絡むガラの悪い冒険者は居ないのですね。

 よかったよかった。

 前世では新人に絡む話を見たことがありまして、それって間違えて依頼人にも絡む方がいるのではと思っていたのです。

 動線を分ければ解決する話だったのですね。



 さて、守衛の方に会釈して入り口を入りますと、きれいに掃除されたエントランスがありました。

 応接用のブースがいくつかと受付カウンター。

 小さな役所のようです。

 受付には二人。

 それなりにしっかりした身なりの殿方です。


 輝石部長を先頭に受付で少々のやり取りが行われ、わたくしたちは建物の奥へといざなわれました。


 話を聞くに、事前に話が通してあったようですね。

 段取りがいいのは素晴らしいことです。

 電話がないこの国で連絡を取る手段は限られていますから、前世の認識以上に事前連絡は重要なのです。

 もちろんわたくしも気を付けて、大体ハナに任せています。



 そして案内されて素材管理部なる部署に辿り着いたのです。


「叔父様、こちら魔道具部の後輩です。風車さんと風羽さん」


 輝石部長が丁寧語を使っています。

 うちの家族に挨拶するときも使っているのですが普段とのギャップがいいですね。


 さて、紹介されたのはお髭のおじさまです。

 体格はよく、髭のおかげで顔も少々いかついですが、目元の感じは輝石部長と似ているかもしれません。


 わたくしたちが挨拶しようとすると、止められました。


「私は輝石を名乗っておりますが、貴族ではありませんから、正式なご挨拶はご勘弁を。どうぞ楽にしてください」


 なるほど。

 確かに厳密にいうと貴族とは当主を指します。

 しかしその家族もまた、同等の扱いをうけます。非常時などは一時的に代理をつとめることもありますし、当主が交代することもありますから。


 しかしあえて貴族ではないというのは、つまり家を出ているということ。

 貴族を継げるのは一人ですから、それ以外の兄弟はあぶれることになります。

 家の中で役割を持てればいいですが、それも何代も続けば埋まっているもの。


 そんなとき、例えば平民の有力者と婚姻したり、あるいは独立して平民として過ごす方もいらっしゃいます。


 この輝石のおじさまは、そういった立場の方なのでしょう。

 輝石の名乗りを許されているということは実家と良好ということでもあります。


 冒険者ギルド内部に貴族の家名を名乗る者がいるということは意味があるでしょう。

 貴族としての教育を受けていることとあわせて、貴族の対応ができます。

 魔法を使えますから戦力になれます。

 文字も書ける方が多いでしょう。

 それ以外の教育も受けています。


 そして、貴族の子弟が冒険者として働こうとやってくる場合がある以上、ギルド側も貴族がいなければやりにくいでしょう。

 ギルドの独立性には影響するでしょうが、どちらにせよ上の方で利権の話がついているはずです。


 ですから、ギルド職員には貴族家出身者の需要があるということですね。


「そういうわけで私の叔父だ。あてにしていいよ」


「どうぞよろしく」


「よろしくおねがいいたします」


 最後、わたくしと風羽さんの声が重なりました。

 息が合ってきましたね。よしよし。


面白かった、続きが気になると思ったら、いいねと評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。