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BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている  作者: 青緑三月
<ジルベール>恋愛ルート

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18 ロイ視点

 ジルベール先輩が嬉しそうに、レイザード先輩と親友になれたと教えてくれた。けど少し複雑な表情なのは、ジルベール先輩が抱いている気持ちが友情ではないからだと思う。


 友情ではなくて、恋愛感情

 一緒にいる二人を見てジルベール先輩が、レイザード先輩を好きだってことは直ぐに気づく。表情も声色も、向ける優しい目も、レイザード先輩が好きだって特別だって、誰が見ても分かる。


 ―― レイザード先輩意外は……

 一番気づいてほしいであろう人に、気づいてもらえない。周りには伝わらなくても、レイザード先輩本人に気づいてもらいたいだろうに。


 ―― 興味が、無いのかな

 そもそも恋愛云々に、関心がないのかもしれない。前にもなんで気づかないのか、疑問に思ったけど結局はそこなのかなと思ってる。

 確か自分で術の研究も、しているって言ってた。興味はそっちの分野にあって、恋愛に事態に関心がない可能性もある。

 あんなに分かりやすく好意を示しているのに、気づかないくらいだから本当に興味が無いんだな。


 ―― どうしよう、ジルベール先輩の恋が絶望的だ

 興味が無くてもジルベール先輩のような人に、好きだって示されたら少しは嬉しくなったり照れたりしそうだけれど全くない。元々、大変なのは、分かってはいるのだけれど……


 ―― でも

 ジルベール先輩といるときは、雰囲気が少し柔らかい気がするから特別ではあるとは思う。一人でいるときは空気が違うから、分かる。ジルベール先輩は確実に大切には思われている。ただそこから進む兆しが、全くないだけで。


 ―― ライバルも手強いから、どうにか力になりたいけど

 ふとレイザード先輩が怪我をした時に、お見舞いにいったことを思い出す。そこには商人ギルドの長であるシーディスさんがいた。

 僕達より大人で、かなりのお金持ちだ。

 普段はどんな人かは知らないけれど。レイザード先輩に関しては露骨な人だったように思う。なんていっても初対面の僕が、レイザード先輩に向ける感情に気づいたくらいなのだから。

 救いなのはその好意がレイザード先輩に、全く伝わっていないところだ。ここはジルベール先輩と、同じだと思う。


「あのここはもう真っ直ぐに、好きですっ! て、伝えたらどうでしょうか」

「えっ」

 多分、自分が告白してるところを、想像したんだと思う。ジルベール先輩の顔が一瞬で、真っ赤になる。こんなことを言ったら失礼だけど、レイザード先輩のことが関係すると可愛らしい人だ。初めて見かけて時は女生徒を侍らせていたから、とんだ女好きの人だと思ってたのに。あの頃と今だと印象がかなり違う。

 出会ってからあんなことがあったけど、恐怖がそう経たないうちになくなったのはこんな人だと分かったからなのも大きい。


 ―― 初恋だって、言ってたしな

 多分、本人から聞かなかったら、信じなかったと思う。本人から言われても直ぐには、信じられなかったくらいだから。だって日によって違う女生徒が、周りにいる人だったから信じろっていうのが無理だ。


 初恋な上に何年も片思いしていて、相手にはまったく気づかれなくて、でも告白する勇気もない。勇気を振り絞ってお茶に誘っても何度も断られて、でも今では応じてくれるようになって凄く喜んでいる。格好いいと褒められて動揺して、顔を赤くする。

 これだけ聞いて誰が、ジルベール先輩の事だと思うだろうか。選択が二択しかなくても、選ばないと思う。

 すごく一途だと思う。だから応援したいし力になりたいけど、相手が強力すぎて何にも力になれてない。


「迷惑に、ならないかな……」

「あの結果がどうなるかは分からないですけど、レイザード先輩は好意を持ってくれた相手に対して迷惑だなんて思わないとおもいます。優しい人なので」

 僕が知っているジルベール先輩は、自信に満ちあふれていて余裕がある人だ。けどレイザード先輩のことになると、別人の様になる。

 ―― それだけ、大事なんだろうな

 告白して自分が傷つくかより、相手を傷つけないか心配してしてる。親友になったって言ってたから、友達の思いを拒絶することでレイザード先輩が傷つくかもって案じてるのが分かる。 


「……うん、知ってる。ありがとう。話を聞いてくれて」

「あっいえ、差し出がましいこと言って、すいません。あの僕の友達で告白したら相手が意識して、そこから付き合うことになった子がいるんです。だから最初から良い返事がもらえなくても、諦めなくてもいいと思うんです」

 優しい笑みを浮かべるジルベール先輩が、誰のことを考えているか聞かなくても分かる。

 ―― 上手くいくと良いな

 ジルベール先輩が告白するのか、しないのかは分からない。強制なんてもちろん出来ないし、したくもない。

 ただ僕は二人が好きだから、二人が幸せになる未来が見たいと望んでしまう。

 自分は告白する勇気何てないくせに、偉そうなことを言ってしまったと後悔しながら

去って行くジルベール先輩を見送った。


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