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俺は男だ? ~三十路オトコ性自認を探し求める~  作者: モーニングあんこ


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30/36

29話 父さん ☆

エロ度★

健全です

  父「お前たちどうやって帰るんだ?」


  ヒロ「電車にしようかと思ってる」


  父「そうか。高速バスなら楽だろうに」


  ヒロ「こっち来るとき高速バスで酔ってさ」


  父「そうだな。山道走るからな」


 手をクネクネさせながら


  ヒロ「そう。だから電車でゆっくり帰ろうかと思う」


  父「特急券予約したのか?」


  ヒロ「いや?まだだけど」


  父「そうか。じゃあ、駅まで送るよ」


  ヒロ「父さん。悪いね」


 帰宅の準備をすすめる。


  母「せっかくですし、みんなで写真でも撮りませんか?」


  父「家族写真か。いいな」


  レン「でしたらボクが撮りますよ」


  父「何言ってる。君が入らないと意味ないだろ。三脚持ってくる」


  ヒロ「そうだよ。レンが入らないと。父さんその三脚って」


  父「たまにしか使わないから開くかわからんが」


  母「なんで出しておかなかったんでしょうね」


  父「なんでだろうな。家族がまた一人増えた。うれしいな」


  ヒロ「父さん」


  父「10数年前のデジカメだからな。画質はいま一つだと思うがそれも味だと思ってくれ」


 タイマーセット


  父「それ!構えろ!!」


  母「笑顔よえがお」


カシャーカシャーカシャーん


  ヒロ「連写?」


  父「撮り損ねないようにな」


  ヒロ「なるほど」


  父「どれ。おお。まぁ悪くないな。よし、後で宏一のスマホに送るよ。紙の方は少し待ってくれよ。手紙と一緒に送るよ」


  ヒロ「父さん。ちょっと見せてよ」


  父「ダメだ。楽しみが減るだろ」


  ヒロ「何言ってんだよ」


 家族の他愛のない会話に癒されるレン。


  母「あなたたちが盛り上がりすぎるととレンくん入れないでしょ」


  レン「お母さま。楽しいご家族なのですね。ボクは楽しいですよ」


  母「そう?それならいいのだけど」


  父「帰りは急がないんだろ?だったら昼食食べてから帰りなさい。近くのファミレスにでも行こう」


 車に荷物を詰め込み全員乗り込み駅方面へ走り出す。駅周辺のファミレス。さぞ混んでることだろう。


  ヒロ「あれ?駅通り過ぎたよ。どこ行くの?」


  父「比較的すいてるファミレスを選んでるんだ」


  ヒロ「遠回りになるからいいよ」


  母「いいから。お父さんの好きにさせてあげて」


 最寄りの駅を過ぎ、シャチの駅を過ぎる。どこまで行くのだろうか。


  レン「海がきれい。水面みなもがキラキラしてるよ」


  ヒロ「ほんとだね。改めてみるとキレイなんだな」


 ふたりは後部座席で指を絡める。

 父の運転する車はどんどんと先へ進む。しばらくすると街路樹のヤシの木が多くなる。


  ヒロ「今度来るときは、海以外も行こうか。この一帯で一番の高層ホテルの最上階にバーがあるんだ。夜景を一緒に見よう」


  レン「素敵だね。行こう!」


  母「そうよ。時々でいいから帰ってきなさい。レンくんにもっとここを好きになってもらいたいもの」


  父「いつでもおいで」


 ヤシの木の街路樹越しの海は別世界に来てるようだ。


  父「よし。ここでいいな」


 後部座席のふたりが振り向く。


  ヒロ「ファミレス?」


  父「そうさ。ここがファミリーレストランだよ」


  ヒロ「回転寿司じゃないか」


  父「ファミリーで行くレストランだぞ。職人が握るんだ。美味いぞ」


  レン「楽しみ!」


  父「嫌なら3人で食ってくるけど」


  母「とりあえず来なさい」


 回転寿司とはいえ、大手にはできない職人がレーンの中で握るスタイル。寿司屋の船で採れたての魚で握る。口頭で注文する。


  店員「いらっしゃいませ!おっ!いつもありがとうございます」


  ヒロ「なに、父さん常連なの?」


  父「まぁな。週1で母さんと来てるよ」


  ヒロ「そりゃ常連だわ」


 左から、父・レン・母・ヒロ


  ヒロ「レン大丈夫か?」


  レン「うん。ご両親に囲まれてうれしいよ」


  ヒロ「そっか」


 どこか寂し気な返事をしてしまう


  母「少しは大人になりなさい」


 父とレンがなにやら小声で話す。気になって仕方ないのだが、レンの表情からして問題なさそうだ。


  母「お母さんが隣じゃ不服?」


  ヒロ「そんなことないさ。ただ」


  母「大丈夫よ。こんなところで変なこと言うわけないじゃない」


  ヒロ「それはそうだけど」


 手慣れた手つきで、アガリを作る。


  母「お茶よ。熱いからね」


 茶を飲み落ち着こうとする。


  レン「この店のおすすめはなんですか?」


  父「この地区はね。スズキが美味いんだ。最初にスズキから食べてみてよ」


 回転寿司奉行のようだ。


  父「スズキを4つ」


  職人「スズキ4!」


 ケースから切り身のスズキを出し少し厚めにカットしていく。


  レン「あんなに厚めに切るんですか?」


  父「そう。それがたまらないんだ」


 小皿を取りムラサキを注ぐ。


  父「レン君。醤油と箸だよ」


  レン「お父様ありがとうございます」


  父「様はいらないよ」


  レン「つい。お父さんありがとうございます」


 嬉しそうにほほ笑む。


  職人「スズキお待たせ!」


 一人一人に手渡す。

 軽く醤油をつけて食す。


  レン「!?」


 にやりとレンを見る。


もぐもぐ。んぐ


  レン「お父さんすごく甘くておいしいです!厚めのためか嚙み切れません。でも美味しい!」


  父「そうだろそうだろ。スズキはさっと溶けるような身ではないからな。白身魚らしい美味さがある。食べ応えあって私はすきなんだよ」


  レン「こんな美味しい寿司は初めてです」


  父「そうかそうか。あとは好きなのを注文しなさい」


 寿司奉行終結


  ヒロ「ほんとだ。美味いな。大将。こんなに厚く切って大丈夫なのかい?」


  職人「これがウリなので。みなさんに喜んでいただきたいので」


  ヒロ「こりゃ毎週通いたくなるのもわかるね」


  母「だから時々でいいから帰ってきなさい。ここにまた来ましょ」


 前回の岩井寿司は節目に行くところと決めているようだ。


  父「ヒラメも美味いぞ」


  レン「じゃあ、ヒラメお願いします」


  職人「ヒラメいっちょう!」


 職人の声が響き活気を増す。


 その後も地魚を頼み美味しくいただいた。


  レン「お父さんおなかいっぱいです」


  父「そ。そうか。帰りの電車で酔っても惜しいしこの辺で出ようか」


  ヒロ「父さんごちそうさま」


  父「宏一の分は自分で払えよ」


  ヒロ「えええええ」


  母「お父さんのジョークよ」


 車に再度乗り込む。


  父「じゃあ駅まで行こう」


  レン「お父さん・お母さん。ごちそうさまでした。お寿司美味しかったです。お母さんのお料理も美味しくて。家族が暖かくて。また来ます。今度はボクにもなにか作らせてください」 


 車中クーラーがよくきく中で、明るくほんわかとした雰囲気。


  父「ここからなら電車で途中乗り換えるよりラクな高速バスにしなさい。ここからなら山道を走らずにすぐに高速に乗るからな。空港方面行きなら海の上を走るし景色も違うだろう。渋滞も少ないからな。好きなほうを選びなさい」


  ヒロ「そっか。それでこっちまで来てくれたんだね。ありがとう」


  レン「ボクが酔いやすいので配慮に感謝します」


  父「選択肢が多ければ多いほど良い。好きなほうから帰りなさい」


 父なりの優しさをみせつけた


 駅に到着。


  ヒロ「忘れ物は。ないな。レンは大丈夫か?」


  レン「うん。大丈夫!」


  ヒロ「父さん、母さん。また帰ってくるよ。レンが気に入ってくれたからね。また連絡するよ」


  父「うん。また帰っておいで。それから、宏一ちょっといいか」


 宏一を連れ出し少し離れたところで


  父「宏一。ちなみになんだが」


  ヒロ「ん?」


  父「お前は男の方か?それとも」


  ヒロ「そういうの聞くなよ!」


  父「だって。今しかないだろ?」


  ヒロ「父さんだからって言えないよ」


  父「言えないってことはおん」


  ヒロ「言わせねえよ!」


  父「スギヤマか!」


  ヒロ「!?」


  父「まぁいい。無理するなよ」


  ヒロ「父さん」


  父「やりすぎて腰が立たないは恥ずかしいぞ」


  ヒロ「そっちかよ!」


  父「ミムラか!」


  ヒロ「!?さっきからなにを」


  父「わからないなら別にいい」


 離れて見るふたりの掛け合いがなにかおかしい


  レン「お父さんってお笑い好きなんですか?」


  母「そうなのよ。どれも少しというかだいぶ前のなんだけどね。CSで古いお笑い番組を見て今頃笑ってるのよ。レンくんが子供のころくらいのを」


  レン「だから、ヒロさんわからなくて戸惑ってるんだ」


 くすくすと笑う。


  母「お父さんね。ミムラとヒムラを時々間違えるの」


  レン「わかる気がします。字面だけだとそっくりですもんね」


  母「おかっぱのほうがミムラで、細身のおじさんがミムラよって」


  レン「ボクからするとどっちもおじさんですけどね」


  母「ね?ふふふ」


 バス乗り場に列ができている。ロータリーにバスが入ってきた。


  母「ふたりとも。バス来たわよ」


  父「血が出たら病院行けよ」


  ヒロ「別れの言葉がそれか!」


  父「冗談だ」


  ヒロ「わかってるよ!」


  レン「宏一さんバスに乗るよ。荷物トランクルームに入れておくね」


  ヒロ「レンすまない今行く」


  母「ふたりとも気を付けてね」


  ヒロ「母さんこそ。父さんのボケに付き合いきれなくなったら俺たちのところに来てもいいからな」


  母「ふたりがまた来るのを楽しみに待ってるわ。お父さんと一緒にね」


  父「家に着いたら連絡くれよ。近いが心配してるからな」


 惜しむように別れた。


  レン「お父さん面白い人なんだね」


  ヒロ「どこまで冗談かわからないけどな」


  レン「かわいいお父さんでよかった。ヒロさんの可愛らしさはお父さん譲りなんだね」


  ヒロ「なんだか。複雑だな」


  レン「あっもう高速だ。ほんと早いね」


 しばらくすると海を渡る。


  レン「海がきれい。海のある生活っていいね。いつか海の見えるところに住みたいな」


  ヒロ「。。。そうだな」


お父さんを可愛くしてみました。全体的に古いですが、若いころ仕事に頑張っていたのだと思います。お父さんが好きな芸人は、パペットマペットだと言ってました。古いですね。今どうしてるんでしょう。

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