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第二話 「英雄じゃない」

フェルギアは、普段から運動をするような人間ではない。

 デスクワーク中心の生活。

 休日も外へ出るより家に籠もる方が多い。

 そんな男が、人混みを掻き分けながら全力で階段を駆け下りればどうなるかなど明白だった。

「はっ……はっ……!」

 たった一階分降りただけで、もう息が切れ始めている。

 肺が焼けるように熱い。

 喉は乾き、心臓が嫌になるほど脈打っていた。

 だが、止まれる状況ではない。

 周囲には大量の社員たち。

 狭い非常階段に人が雪崩れ込み、押し合いへし合いになっていた。

「お前邪魔なんだよ!!」 「うるせぇ! お前なんかに気ぃ遣えるかよ!」 「やめて! 通して! 子供が! 子供が家で!」 「お前の事情なんか知るか!!」

 怒号。

 悲鳴。

 泣き声。

 誰かが転び、誰かが踏みつけられる。

 普段は笑顔で仕事をしていた人間たちが、今は醜いほどに本性を晒していた。

 死の恐怖。

 それは、人間から理性を奪う。

 フェルギアは歯を食いしばりながら、人の隙間を縫うように進んでいく。

 社員たちでできた“肉壁”の間を無理やり潜り抜ける。

 肩がぶつかる。

 肘が当たる。

 他人の荒い呼吸が耳元で響く。

 熱気と汗の臭いがまとわりつく。

 周りには、人として存在するものが溢れていた。

 声。

 温度。

 感情。

 恐怖。

 だからこそ――。

 気づけなかった。

「はっ……はっ……あと、一階だぞ……」

 荒い息のまま後ろを振り返る。

 そして。

 フェルギアの顔から血の気が引いた。

「……なっ」

 そこにいるはずの青髪が、ない。

 ついさっきまで掴んでいた手の感触が、いつの間にか消えていた。

「はぐれたのかよ……!」

 心臓が嫌な音を立てる。

 どこだ。

 いつ離れた。

 押し流されたのか。

 転んだのか。

 頭の中で最悪の想像が次々と浮かび上がる。

 だが――。

 フェルギアはその場で立ち尽くした。

 足が動かない。

 怖かった。

 もし戻れば、自分も死ぬかもしれない。

 いや、むしろ死ぬ可能性の方が高い。

 フェルギア・バーンライトはただの社会人だ。

 仕事に疲れ、人付き合いに疲れ、それでも毎日を生きているだけの男。

 そんな人間が、この極限状態で誰かを助けられるほど強くあれるはずがなかった。

「っ……」

 喉が震える。

 戻れ。

 逃げろ。

 二つの声が頭の中でぶつかり合う。

フェルギアは唇を強く噛みしめた。

 口の中に鉄の味が広がる。

「っ……!」

 ――戻れない。

 そう判断した瞬間、自分の中の何かが軋んだ気がした。

 だが足は止めない。

 人混みを無理やり掻き分け、押され、ぶつかり、それでも必死に前へ進む。

 そしてようやく――。

 会社の外へ飛び出した。

「はっ……はっ……!」

 肺いっぱいに外気を吸い込む。

 だがその瞬間、フェルギアの身体は凍りついた。

「……魔物……」

 目の前にいた。

 いや、“存在していた”。

 それは蜘蛛のような巨大な身体を持っていた。

 だが普通の蜘蛛ではない。

 頭部にはハエのような無数の複眼がびっしりと張り付いている。

 赤黒く濁った目玉たちが、カチカチと不規則に動き続けていた。

 脚は異様に長く、関節があり得ない方向へ曲がっている。

 まるで“生き物としての法則”そのものが壊れているような姿だった。

 おぞましい。

 その言葉が、あまりにも似合いすぎていた。

 魔物は会社前のアパートの屋上へ張り付き、天井に大穴を開けていた。

 そして。

 中から引きずり出した“何か”を、貪っている。

「…………」

 フェルギアの思考が止まる。

 人だ。

 それが理解できた瞬間、胃の奥がひっくり返りそうになった。

 魔物の巨大な口がぐちゃりと音を立てる。

 骨が砕ける音。

 肉が裂ける音。

 背中側から無理やり噛み砕かれた人間が、痙攣しながら力を失っていく。

 生々しい。

 あまりにも現実的だった。

「ぅ……っ」

 吐き気が込み上げる。

 テレビ越しで見るのとは違う。

 映画ともゲームとも違う。

 命が食われている。

 目の前で。

 直後。

 魔物の複眼が一斉に動いた。

 ギチギチギチ……。

 無数の目玉が別方向を向き、標的を探す。

 フェルギアの全身に悪寒が走った。

 だが。

 魔物が見たのはフェルギアではなかった。

 その後方にそびえる高層ビル。

 次の瞬間。

 ドンッ!!!!

 地面が陥没するほどの勢いで、魔物が跳躍した。

「なっ……!?」

 巨体とは思えない速度。

 一瞬でビル中腹へ到達すると、そのまま身体ごと突っ込む。

 ガシャァァァァンッ!!!

 大量のガラスが砕け散った。

 悲鳴が響く。

 窓際にいた人間たちが逃げ惑う姿が見えた。

「きゃあああああ!!」 「いやああああ!!」 「助けてぇぇぇ!!」

 だがそんな声など意に介さず、魔物は壊した穴からビル内部へ侵入していく。

 壁が崩れ、床が砕ける轟音が外にまで響いていた。

 フェルギアは立ち尽くしたまま、その光景を見上げる。

 膝が震える。

 頭が真っ白になる。

 理解してしまった。

 これは災害なんて生易しいものじゃない。

 人間がどうこうできる存在ではない。

 ただ、一方的に“狩られている”。

 そんな絶望だけが、街全体を覆っていた。

そして――。

 フェルギアは気づいた。

「あの……階は……」

 血の気が引いていく。

 魔物が突っ込んだ場所。

 ガラスが砕け散った場所。

 そこは――。

 フェルギアがつい先ほどまで仕事をしていた階の、一つ下。

 つまり。

 アステラが流されていた可能性が、最も高い場所だった。

「…………っ」

 心臓が強く跳ねる。

 脳裏に浮かぶのは、青い髪。

 困ったように笑う顔。

 “先輩は優しい人です”

 その声。

「アステラ……」

 確認するように、小さく呟く。

 だが次の瞬間。

「アステラ!!」

 フェルギアは叫んでいた。

 自分でも驚くほど大きな声だった。

 そしてそのまま、大量の避難者の流れに逆らって駆け出す。

「お、おい!?」 「戻るな!!」 「死ぬぞ!!」

 誰かが叫ぶ。

 だが聞こえなかった。

 いや、聞こうとしなかった。

 フェルギアは再び会社の中へ飛び込む。

 息はもう限界だった。

「はっ……はっ……!」

 肺が痛い。

 喉が焼ける。

 脚は鉛みたいに重い。

 さっき外へ逃げた時点で、体力なんてほとんど残っていなかった。

 それでも。

 走る。

 走らない理由はいくらでもあった。

 怖い。

 死にたくない。

 戻れば終わるかもしれない。

 だが――。

 走る理由が、一つだけあった。

 それだけで十分だった。

 人の流れは先ほどより減っていた。

 逃げ切った者もいれば、もう動けない者もいるのだろう。

 フェルギアは肩をぶつけながら人混みを掻き分け、非常階段へ飛び込む。

 そして駆け上がった。

 一段。

 また一段。

 だが運動不足の身体にはあまりにも過酷だった。

「うっ……!」

 足が悲鳴を上げる。

 太腿が焼けるように熱い。

 呼吸は完全に乱れ、視界すら少し霞んでいた。

 それでも止まれない。

 止まった瞬間、恐怖に呑まれる気がした。

 上階からは、何かが壊れる轟音が響き続けている。

 ガンッ!!

 ミシミシ、と建物が軋む。

 誰かの悲鳴も混ざっていた。

 フェルギアは歯を食いしばる。

「……っ、アステラ……!」

 自分でも驚くほど必死な声だった。

 ただの同僚。

 まだ出会って間もない相手。

 なのに今、自分は命懸けで彼女を探している。

 その事実に混乱しながらも、フェルギアはただ階段を駆け上がり続けた。

そして――。

 フェルギアは、なんとか魔物のいる階へ辿り着いた。

「はっ……はっ……!!」

 全身から滝のように汗が流れている。

 シャツは張り付き、脚は今にも崩れ落ちそうだった。

 肺は悲鳴を上げ、呼吸をするたび喉が焼ける。

 それでもフェルギアは壁へ身体を預け、震える足で前へ進む。

 そして。

 崩れた壁の隙間から、“それ”を見た。

「……っ」

 言葉を失う。

 魔物の身体は、先ほどよりもさらに赤黒く染まっていた。

 血だ。

 人間の血。

 脚にも、顎にも、腹にも、肉片のようなものがべったりと張り付いている。

 周囲には人が転がっていた。

 腹を貫かれ、うめきながら痙攣している者。

 頭がなく、すでに動かない者。

 肉を引き裂かれ、原型すら残っていない者。

 床一面に血が広がり、鉄臭い臭いが充満している。

 地獄だった。

 比喩ではない。

 本当に、人間の地獄そのものだった。

 フェルギアの胃がひっくり返りそうになる。

 だが。

 その地獄の中心で、魔物が見つめているものがあった。

「……アステラ」

 青髪の少女。

 壁へもたれかかり、尻もちをついている。

 首元を両手で押さえ、歯をガチガチと震わせていた。

 瞳は恐怖で潤み、呼吸も乱れている。

 逃げようとしても脚に力が入らないのだろう。

 魔物はそんな彼女へ、じり……じり……と近づいていく。

 無数の複眼が、一斉にアステラを映していた。

 そして。

 巨大な口が、ゆっくりと開いていく。

 粘ついた唾液が糸を引き、血肉の臭いが広がった。

「――――」

 その瞬間。

 フェルギアの手に力がこもる。

 気づけば身体が動いていた。

 近くに転がっていた瓦礫へ駆け寄り、両手で掴み上げる。

「ふんっ!!」

 全力でぶん投げた。

 瓦礫は一直線に飛び――。

 ゴッ!!

 魔物の頭部へクリーンヒットする。

 だが次の瞬間。

 バキィッ!!

 瓦礫の方が弾かれ、天井へ叩きつけられて粉々になった。

 まるで鋼鉄に石を投げたかのようだった。

「っ……!」

 フェルギアの顔が引きつる。

 硬すぎる。

 人間がどうこうできる存在じゃない。

 だが。

 ギチ……ギチギチ……。

 魔物の複眼が、一斉にフェルギアを向いた。

 ヘイトを稼ぐには――十分だった。

「来いよバケモノ!!」

 フェルギアは怒鳴った。

 喉が裂けそうになるほどの大声。

「お前ぐらい、魔力が使えなくても時間稼ぎくらいできるっての!!」

 叫んだ瞬間、肺が激しく痛んだ。

 ただでさえ息切れしている。

 普段から大声など出さない人間だ。

 無理やり空気を吐き出したせいで視界が一瞬揺らぐ。

 だが、今はそんなことどうでもよかった。

「せん……ぱい……」

 アステラの震えた声が聞こえる。

 彼女は涙を滲ませた瞳で、フェルギアを見つめていた。

 その瞬間。

 魔物の脚が大きく沈み込む。

 嫌な予感が脳を貫いた。

「っ――」

 次の瞬間。

 ドゴォォォッ!!

 魔物がフェルギアへ向かって突進した。

「うおっ、ちょっ!!」

 情けない声を上げながら、フェルギアは咄嗟に横へ飛び込む。

 風圧だけで身体が吹き飛びそうになる。

 直後、巨大な脚がすぐ横を通過した。

 床が砕ける。

 だが。

「うっ!?」

 着地に失敗した。

 足がもつれ、そのまま床へ転がる。

 肩を強く打ち、肺から空気が抜けた。

「がっ……!」

 痛みで顔が歪む。

 だが幸運だったのは、魔物の方も勢いを殺しきれず壁へ激突したことだった。

 ドガァァン!!

 壁が陥没し、瓦礫が飛び散る。

 魔物の身体が一瞬だけ止まる。

 ――今しかない。

 だがフェルギアは立ち上がれない。

 脚が震え、身体が言うことを聞かなかった。

 絶体絶命。

 誰がどう見てもそうだった。

「先輩!!」

 アステラの悲鳴が響く。

 フェルギアは歯を食いしばりながら叫び返した。

「見てわかんねぇのか!!」

 怒号のような声。

「逃げろって言ってんだよ!!」

「っ……!」

 アステラがびくりと肩を震わせる。

 何か言いたげに口を開く。

 だが言葉にはならなかった。

 悔しそうに唇を噛み、涙を堪えるような顔で――。

 彼女は階段へ向かって走り出した。

 青髪が遠ざかっていく。

 それを見届けた瞬間。

 フェルギアは力が抜けたように笑った。

「ははっ……」

 乾いた笑い。

「最初からあーしてくれれば……俺もこんなことしなくてすんだのになぁ……」

 呆れたようにぼやきながら、床へ手をつく。

 震える脚に力を込め、なんとか立ち上がった。

 目の前では、瓦礫の中から魔物がゆっくり身体を起こしている。

 複眼がギチギチと動き、再びフェルギアを捉えた。

 勝ち目はない。

 それでもフェルギアは、口元を歪めた。

「……さて」

 心臓は恐ろしいほど暴れている。

 全身が“逃げろ”と叫んでいる。

 なのに。

 なぜか今だけは、少しだけ頭が静かだった。

魔物は身体を震わせるように咆哮を上げた。

 ギィィィィァァァアアアアッ!!!

 鼓膜を破りそうなほどの異音。

 耳ではなく脳へ直接叩き込まれるような不快な叫びだった。

 そして次の瞬間。

 巨大な脚が床を砕き、フェルギアへ向かって突進を始める。

「お前っ、それしかできねぇ――うおぉっとと!?」

 悪態を吐きながら、フェルギアは必死に身体を投げ出した。

 魔物の脚がすぐ横を通り抜ける。

 轟音と風圧。

 だが今度は転ばない。

 なんとか体勢を保えた。

 その直後。

 ドガァァンッ!!

 魔物の顔面が勢いそのまま壁へ突っ込む。

 コンクリートが砕け、壁に巨大な亀裂が走った。

 複眼が壁へめり込み、一瞬だけ動きが止まる。

「今っ!」

 フェルギアは踵を返し、全力で階段へ飛び込んだ。

 そのまま駆け下りる。

「はっ……! はっ……!」

 脚が悲鳴を上げる。

 肺は限界。

 それでも止まれない。

 背後では、魔物が無理やり壁から顔を引き抜く音が響いた。

 ギギギギギッ!!

 次の瞬間、再び咆哮。

 そして追ってくる。

「っ……!」

 フェルギアの足が震えた。

 後ろを見なくても分かる。

 あれはすぐそこまで来ている。

(あーくっそ……!)

 頭の中で叫ぶ。

(怖ぇ!! 怖くて怖くてしょうがねぇ!!)

 喉が乾く。

 呼吸が乱れる。

 心臓が壊れそうなほど暴れていた。

(せめて逃げ切るまで足の震えぐらい止まってくれよぉ……!)

 祈るように拳へ力を込める。

 一階。

 また一階。

 フェルギアは転がるように階段を降りていく。

 当然、単純な移動速度なら魔物の方が圧倒的に速い。

 だが。

 ドゴォォン!!

 「うおっ!?」

 また背後で轟音が響いた。

 魔物は速度を殺しきれず、踊り場の壁へ毎回激突していたのだ。

 その度に失速する。

 直線的すぎる動き。

 獣のような本能だけの突進。

 それが逆にフェルギアを生かしていた。

「あいつに芸がなくて助かった……!」

 息切れしながらも、フェルギアは苦笑する。

 そして――。

 二階へ到達した。

「よしっ……あと……一階……!」

 肩で息をしながらも、口角が少しだけ上がる。

 出口は近い。

 逃げ切れる。

 そう思った、その時だった。

 ――ミシッ。

 足元から、嫌な音がした。

そして――。

 一階へ続く階段へ飛び込もうとした、その瞬間だった。

 ガクンッ。

 突然、フェルギアの身体が崩れ落ちた。

「……あれ……?」

 床へ叩きつけられる。

 慌てて起き上がろうとする。

 だが。

 立てない。

 脚に力が入らない。

「っ……!?」

 嫌な予感がした。

 いや。

 もう、理解していた。

 理解したくなかっただけだ。

 フェルギアはぎこちなく後ろを振り向く。

 そして。

「…………」

 右脚が、なかった。

 脛骨から下が綺麗に消えている。

 断面から血が溢れ出し、床を赤く染めていた。

 少し離れた場所では――。

 魔物が、フェルギアの片脚を咀嚼していた。

 グチャ……グジュ……。

 骨を噛み砕く音。

 肉を潰す音。

 生暖かい血が口元から垂れている。

「ぁ……」

 脳が理解を拒絶する。

 痛みより先に、現実感が消えた。

 だが次の瞬間。

 激痛が、爆発した。

「ぁあ……ああ、あああああああああああああああ!!」

 絶叫。

 男の悲鳴が二階全体へ響き渡る。

 喉が裂けるほど叫びながら、フェルギアは床を掻いた。

 逃げる。

 逃げなきゃいけない。

 片腕で身体を引きずり、一ミリでも前へ進もうとする。

 爪が床を削る。

 血の跡が一直線に伸びていく。

 だが。

 無理だった。

 どう考えても。

 理解してしまう。

 逃げられない。

「っ……は、ぁ……」

 フェルギアの動きが止まる。

 そして床へ爪を突き立てたまま、力なく顔を埋めた。

(あぁ……)

 視界が滲む。

(こんな所で……おしまいかぁ……)

 不思議と、頭は静かだった。

 恐怖もある。

 痛みもある。

 でもそれ以上に、“終わった”という感覚が強かった。

 魔物は足を食い終え、ゆっくりフェルギアへ近づいてくる。

 複眼が無機質に彼を映していた。

(誰かを助けて死ぬなんて……)

 フェルギアは小さく笑う。

(英雄でもないのになぁ……)

 そんな立派な人間じゃない。

 ただ、好きな人を見捨てられなかっただけだ。

 それだけだった。

 魔物が巨大な脚を振り上げる。

 影がフェルギアを覆った。

(来世ではもっと……)

 薄れゆく意識の中で、フェルギアはぼんやりと思う。

(自分勝手に生きてみようかな……)

 そして。

 魔物の脚が、フェルギアの背中めがけて振り下ろされた――。

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