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episode16 信頼できる?男

「待った」


待ったをかけた、開口一番のシャーレの言葉だった

しかしラングレイは厳しい反応を示した


「待ったも何も仕事だ、それに詳細を聞かなかったお前にも非がある」

「……チッ」


渋々黙り込むシャーレ、しかし納得がいっていないのか軍帽を深く被りこむ顔を周りに悟られないように椅子に座る

獣人の里での任務、シャーレは少し興味があったでのあまり悩まずに了承したのだが、詳細を話すために呼ばれたラングレイの執務室に入ると中にはスバルら一班の面々が座っていたのだ

目的がわからないが自分に構う人間、自分のことを嫌いな人間、そして昔の自分を見ているような人間、基本的に不干渉を好むシャーレにとって唯一一緒に居たくない面子だったのだ


「久しぶりだな」


スバルがわざわざ用意されていた椅子を自分から離して座ったシャーレに向かって声をかける、気まずさからか、はたまたこの前の戦いで一種の友情的な何かが芽生えているのか、きっと本人もはっきりと言語化させることはできないだろう


久しぶりというのは現在アカシアの家の生徒はほとんどの訓練課程を終了し、今は簡単な任務をこなして現場慣れをするための期間に入っているためあまり顔を合わす機会がなかったのだ、まぁシャーレに限ってはラングレイの指示があるまで待機していただけだが


「……ヘラヘラするな、鬱陶しい」

「ははは、すまないね、生まれつきなんだ」


睨みつけるように返事をするシャーレ、ここまで敵意を丸出しにするなんてこと珍しいとラングレイは思ったがここまで自分の感情を曝け出せる相手がいるのだと納得し、今回の任務についての詳細を語り始めた


「……今回の任務先はウルガ自治区、春に小型竜が大量に繁殖したらしくてな餌を求めて積極的に人を襲うようになった、そこで我々の出番だ、シュルーグの盟約によりエリーシェ王国から援助を送る必要がある」


そこまで説明してから隣の部屋の扉を開き、中から人を呼び出した

顔を出したのは二十代半ばか少し手前の若々し男、知的に見える格好をしており女性から大変人気の出そうな男だ


「アンダーソン少尉だ、現場での指揮はは主にアンダーソン少尉が務める、お前達は少尉の指示を忠実に聞きながら(アカシアの家)の外での仕事に慣れろ」


ラングレイにアンダーソンと呼ばれた男が爽やかに笑う

それに女性陣が見惚れ、シャーレは信用できないと嗤い、スバルは何も言わず微笑み返した


「紹介に預かったアドルフ・アンダーソンだ、明日からよろしく頼むよ、未来の英雄達」


アンダーソンはキザな男、鳥肌立つ腕を摩りながらシャーレはそう評価した




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