イルリゼット宮 攻略戦 序章 【ミア】
【古都イルリゼット】
都市の約7割が王族と貴族が住まう豪華絢爛な宮で占めるという、フェルゼルシアの階級社会を体現しているような都市である。
しかし、永世中立国という他国からの脅威が無縁な環境で贅の限りを尽くしていた王族と貴族達の日常にも終わりが訪れた。
ーイルリゼット宮内 王立近衛騎士団三番隊詰所ー
「浮かない表情ですね。ステラ中佐」
「外にいる市民の方達を思うとちょっとね」
「ですね・・・。しかし中佐は宮内に入れるように進言されていたではないですか」
「でも結果はダメだった。私が見殺しにしたようなものだから・・・」
「見殺しにしたのはあの貴族連中です!。奴ら、神聖な宮殿に平民を入れる事は出来ないとかふざけたことを!」
「リザ大尉、落ち着いて」
「!。申し訳ございません」
「いや、ごめんね。リザちゃんは悪くないよ。私の代わりに怒ってくれてありがとう」
「士官学校の時からステラさんは何かと我慢されてましたから・・・」
「懐かしいね。士官学校の生徒会で会計だった私を2つ下の学年だったリザちゃんが手伝ってくれて」
「いつも頑張りすぎなんです。あの仕事を一人で片づけるのは無理でしたよ」
「生徒会長だったレナートくんから会計以外の雑務もお願いされてたからね」
「あの副団長は当時から何を考えているのかよく分からなかったですね。断ったり、怒ったりしてよかったのですよ」
「私はそういうのが苦手だから・・・」
「分かっています。だから代わりに私が。あの時の約束通り、ステラさんはこのリザがずっと支えます」
「ありがとう。私も絶対にリザちゃんを一人にしないから」
「報告します!敵軍が・・・申し訳ございません。お取込み中でしたか」
「いえ、何でもありません。続けて下さい」
「は!。敵軍に新たな増援が到着した模様です。恐らく例の部隊かと」
「そう・・・遂に来たのね」
「中佐!ここは私が」
「・・・分かりました。リザ大尉、貴方の小隊に庭園での迎撃をお願いします」
「承知!」




